第二十五波、食事くらいいいもん食わせろ
「近接航空支援とは何だ?」
「どうやって攻撃の命令を下すのだ?」
「命令にはどこまで従うのだ?」
「目標の選定はどうやっているのだ?」
「その化け物とやらには名前はあるのか?」
「A-10、サンダーボルトⅡ、ウォートホッグについてもっと詳しく説明しろ」
「サンダーボルトには何でⅡが付いているのだ?」
「米軍とやらはこの武器をいくら持っているのだ?」
「それでは米軍に抵抗出来る軍隊などいないのではないか?」
「戦闘機? 対空ミサイル? とは何だ」
「どの武器が一番強いのだ?」
「ならば、武器を一番持っている国はどこなのだ? あと今述べた戦車と空母とアサルトライフルと爆撃機について教えろ」
「んんん……お主の世界は凄まじいな」
ようやく満足したか質問魔め。
「民の暮らしもさぞや発達しているのだろうな。さあ、話せ」
……。
「お、到着したようだな」
結局ずうっとしゃべらされたぜ。さて、下りるか。
「おお」
さすがは領主の娘。いいトコに住んでいやがる。城だぜ城。
「ミヤタタツオ。今日は私と一緒に昼食を食わせてやる。ジャアァグたちも一緒でいいぞ」
おお、これは期待が持てる。中世ヨーロッパっぽい文明度でも食事は大丈夫だろ。
塩気が足りないっ!!
「こ、こんなに肉が入ったスープ初めて食べたでありマス!」
「本当!」
レェヴェチとジュヴラリクさんは目の前に出されたスープにご満悦らしい。イケメンもおっさんも、果てはフャトミトュウまでも美味そうに食ってやがる。
肉をさいの目に切ってカブと一緒に煮こんであるのはいいが、塩が足りねえ。スープの隣に添えられたパンは固いくて中々噛み切れなかった。周りを見たが、そのまま食うんじゃなくてスープに浸して食うらしい。
何にせよ、これが貴族の食事かよ。もっと贅沢なイメージしてたぜ。トリュフとか分厚いステーキとかやたら高級そうなソースのかかった薄い肉とかさ。今食ってるのって日本じゃ……くそ! 日本のご飯が食べたいいいいいいいいいいいいいいいいい! つうか日本に帰りたいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいでも無理なんだよなちくしょううううううううううう!
「どうした? さじが進んでいないな」
「こんなに美味しいのにどうかしてるでありマス」
うっせえ。味云々関係なく今そんな食欲ねえんだよ。ちっ! レェヴェチのせいで俺がやらかしたことを考えそうになっちまったじゃねえか! 考えたら罪の意識がなんやかんやして死にたくなるだろうが!
ああもうやけじゃあ! やけ食いじゃあ!
「そうがっつくな。おかわりなら用意している!」
そうじゃあねえんだよ!




