第十二波、あの雑魚い犬がランクAか、程度が知れるな
朝に起き道とも言えぬけもの道、歩き続けて日が真上。太陽が地球と同じ仕様なら今は正午だな。
「なあ、あとどれ位で着くんだ?」
「もうすぐだ」
おっさんよう、あんたの言うもうすぐって言葉の意味合ってる?
俺の体内時計はあんたがさっきもうすぐって言ってから余裕で一時間過ぎてるぜ。
「あ、見えてきたでありマスよ」
「おお……」
見えて来たのは壁に囲まれた都市だ。やっぱ魔獣とかいると必須なんだろうな。
「名前は何ていう町なんだ?」
「オルリエフトスタアク。ここいらでは一番大きな都市だ」
「オリエ……え?」
「オルリエフトスタアク。まあ、長い名前ではある。三代目オルリエフト王がこの地域に建設した」
おっさんから色々話を聞いているうちに俺たちは下山し町の門の前に着いた。
門の前にはちょっとした人の列が出来ている。
観察するに、出入りを門番がチェックしているらしい。
「俺は入れるのか?」
「大丈夫だ。俺たちはそれなりに名の知れた冒険者だからな。口聞きすれば一人や二人何とかなる」
「え、もしかしてあんたらってすごいの?」
「ふっふっふ。私たちはティーハドゥの討伐依頼を受ける事が出来たのでありマスよ?」
何か自慢げに言われてもな。
「で?」
「ティーハドゥはランクAに当たる魔獣なのでありマス! その討伐依頼を受けれる私たちはクラス四の冒険者! クラスは六つしかないので私たちは上から三つ目の優秀な集団という訳でありマス!」
「実際どうなんですかアァドバァグさん」
「レェヴェチの言った事に間違いはないぞ」
「何で確認するのでありマスか!?」
無視しておっさんから詳しい事を聞いた。冒険者はギルドに所属しクラス一から六までに分類される。魔獣討伐や犯罪者の殺害から傭兵までをする汚れ仕事担当な職種で、食い扶持に預かり損ねた屈強な男が主なターゲット層だ。中にはジュヴラリクさんやレェヴェチのような魔法の使える人もいるがそうゆう特殊技能持ちは普通国に召し抱えられたり魔法ギルドに入るとか。
「じゃあ何でこの二人は冒険者なんですか?」
「それは俺やジャァグといる為だ」
魔法ギルドに入るとその技能を他へ流出させないように色々あるらしい。
「色々あるんですねえ」
「まあこういう事も追々覚えて行かないとな」
「そうですね。分かったか、レェヴェチ」
「私は知ってるでありマス!」
おっとうっかりしてたな。まあどうでもいいや。
「そうか。あ、もうすぐ順番だな。レェヴェチはどうやって身分証明するんだ?」
「ふん! これでありマスよ!」
そう言って俺が吐瀉物を流し込んだ袋から取り出したのはクレジットカード程の四角い金属板だ。
「それは?」
「ギルド所属者という証でありマス。うらやしいでありマスかあ?」
「あーうらやましーわー」
「そうでありましょう!」
得意げな顔が俺にいじれと誘って来る。ならばしょうがないな。
「そういや、その袋に吐いて悪かったな。ちゃんと洗った?」
「それを言うなでありマス……洗ったに決まってるでありマしょう……」
「ま、俺が稼げるようになったら新しいの買ってやるよ。ははは」
「約束でありマスよ?」
なにその真摯な目線。ちょっとまっすぐこちらを見ないでいただけますか。
「あ、当たり前だろ!」
俺は嘘をあんまりつかないからな!
「おい何言い争っている。お前らこっちに来い!」
あ、イケメンが呼んでるからこの話はここまでな。
勢いって怖いですね。もう私は後に引いちゃ駄目ですか?




