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完璧じゃなくたって

 きっとなにもない平坦で平凡な人生を歩んでいたんだろう。

 もしあの時君に出会えなかったら。

 飾りみたいにか弱い声で、それでも力強く語ってくれた君の夢は、いつのまにか僕の夢にもなっていたよ。

 耳をすませば、呼吸だって鼓動だってしっかり聞こえるのに、先の方ばかり見すぎていたよ。

 そういう大切なことは、いつも転んでから気づくもの。

 完璧じゃなくたって、完全じゃなくたって、今生きてさえいればいいのにね。

 それでいいよ。

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