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白紙の間幕 (飛ばしてください)
別視点はしっかり整理してからこの章の終盤にぶち込みます。そのあたりで邂逅するプロットでので。
お手間をかけますが、よろしくお願いします。
次話もです。
体が浮上する。そんな感覚が身を包む。目は開いていない、開けないはずなのに、『浮いている』という事実が瞭然と『我』に示されていた。体が暖かい。微睡みが心地よい。鼻を擽る蜜の香りで落ち着く。すると唐突に訪れる墜落感。恐怖すら与えない速度で『我』は落ちている。地に着けば体が爆散するほどの速度で落下していたはずが、地と激突しても訪れるのは『何かを落とした』という喪失感。訪れるはずの痛み苦しみがまったくない。そうして『我』は嗚呼、と呻く。