表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/39

第二話――⑳

「流華の分身かぁメンバーが一人増えたみたいで嬉しいな、な、和弥」

 目をキラキラ輝かせながら喜ぶ倉君、に対して

「その分僕の出番は減ったけどね」

 死んだ魚の目をした和弥君。

「えっ和弥何の話?」

「僕の………………」

「ぼそぼそ言ってちゃ聞こえないぞーかずやん!」

 さらに追撃をかけるわたし。すると

「だから、僕の出番が少なたかったんだってば!!」

 うおぉっ和弥君がキレた!

「ごめん!何のことかぜんっぜん分かんないけどごめん!」

 すかさず倉君が謝った。

「なんだかわからないけどごめんね!」

 なぜかわたしも謝っとかないといけない、そんな気がした。

「そんなことはどうでもいい。それよりも――」

「そんなこと!?」

 銀次郎君の無慈悲な一言はかずやんを見事復活へと導いた。

「うるさいぞーおかっぱ!過ぎたことだ、気にするな!」

「おかっぱ!?」

「ギンヤンマの話をしっかり聞くんだ!」

「オレはトンボじゃないぞ」

 っと、さすがの銀次郎君もこれにはつっこむしかないみだいだな!

「それでギンヤンマ、続き続き」

「「聞いてない………」」

 ありゃりゃ、二人ともなんだか暗くなったぞ、どういうことだ!

「ギンヤ………いや、なんでもない銀次郎はやく」

「後で覚えてろよお前」

「承知の上だ」

「覚悟ができているだと!?」

「知ってるか銀次郎、人は………変われるんだぜ…………?」

「知ってたか倉、人じゃないとそうそう変われないんだぜ?」

「俺が人間じゃないとでも!?」

「トンボの気持ちを思い知れ!」

「バカの気持ちも知れ!」

「「………………………グスンッ………………………………」」

 あっちゃー二人共自爆しちゃった。まったくーなにやってるのさだらしないぞ二人共。

 この状態じゃ一向に話が進まない、そう思って下がりきった二人の肩を叩こうとしたその時

 ジィィィィ

 聞き覚えのあるノイズ音。そして

キーンコーンカーンコーンとチャイムが流れ始めるのと同時に放送が始まった。

「えーただいまの時間は十時半となっておりますが、今回のアイテム機能のサーバーが不都合によりそろそろ落ちてしまいます。まだまだ始まったばかりかとは思いますが本日はこれをもって終了とします。なお明日からも時間を短縮することになりますがよろしくお願いします」

 えっ終わり?

 そう思ったとたんサーバーが落ちたのかホーネットはわたしの前から姿を消した。

後ろを振り返ると驚いた表情の三人がいたが、その手にそれぞれのアイテム見当たらなかった。


 こうしてなんだかあっけなく、わたしたちの戦いの一日目は幕を下ろした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ