第二話――⑮
紙村 倉②
今まで人に頼られるなんてことがなかった………っていうのは大げさかもしれないがそれぐらい頼られることの少なかった俺は一番の親友に「任せた」と言われ、いつになく気持ちが高ぶっているのが自分でもわかった。
あぁ人にほんとに頼られるってこんなに嬉しいことだったなんてな………今ならなんでも出来そうな気がしなくもないぜ、しなくもな!
大事なことなので二回言いました。
「そんじゃま、行ってくるぜ銀次郎」
「和弥とオレが全力で援護してやる。安心しろ」
「任せたぜ」
俺はついさっきもらったばかりの魔法の言葉をそのまま返し、スっとできるだけ静かにドアの前に移動した。そして少しずつドアの方へと手を近づけていく。一センチ、また一センチと距離が縮まるたびに俺の鼓動はどんどん早鐘を打つ。
手汗も緊張も最高潮に達し、俺は思いっきりドアを開いた。
「おい!お前ら!」
ドン、ガアァァァン!カラカラカラカラ…………………。
ドアがスライドすること一往復。思いっきり開きすぎたドアは見事に跳ね返り、綺麗に俺の目の前で止まった。
「うおぉぉぉぉぉ!!なんだコレェ!?」
「いいからさっさと行け」
背中に走った蹴りの衝撃と、ドアに顔面から突っ込んだこの時の痛みを俺はのちのち語ることになるだろう。いや、語るかはわかんないな、うん。
と、その痛みもまだまだ新しいままで俺は敵陣へと単身乗り込んだ。どっちかというと押し込まれたって感じもするけどね!
「いってぇ………………」
鼻のあたりをさすりながら急いで体を起こすと
「動くなよ」
聞き覚えのない声とともに俺の首筋に冷たいものがあてられた。
⑭からの続きが全部データが飛んでしまい、最初から欠かないといけなくなりました。非常に申し訳ありません。今後はUSBへの保存をしっかりとしていきたいと思います。
今回は短くなってしまいましたが、全く更新しない、というのは良くないかと思って微妙ではありますが更新させていただきます。
以前より書くペースを上げてできるだけ早く続きを皆さんにお届けできるように頑張りますので温かく見守っていてください。
本当に申し訳ありません。