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スラムバレット  作者: 穴掘りモグラ
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シールドスーツ性能チェックとライトの攻撃方法

いつも読んでいただいている皆様、ありがとうございます。


度々、感想やレビューでも言われている事なのですが、リビルドワールドと言う作品のパクリではないのか、と言う意見を頂いております。


結論を申しますと、はい、そうです。


多大な影響を受けておりますので、世界観や出てくる装備などの性能が被ることもあります。

色々と当方でも考えているのですが、これカッコいいなとか、面白いなと思う場面などをついつい使ってしまいたくなります。

この事をご不快に思われる方もおられると思うのですが、このまま続けさせてください。


当方、彼の作品の大ファンでして書籍とコミック両方購入させていただいております。

今年の秋にはアニメ化するとの噂も耳にし、楽しみで仕方ありません。

あの作品の主人公の活躍を期待すると共に、シドとライトの事も生暖かく見守っていただければ幸いです。

ファーレン遺跡の中層奥部で、シドとライトは新しいバイクに跨り爆走していく。

ジェネレーター仕様の為、静穏性に優れ走行距離も長い。二人乗りのシートを取り付けているため、タンデムでも問題なく走行できた。

途中に遭遇するモンスターを瞬殺しながら奥へと進んでいく二人。


今日は遺物探索をいう訳では無く、ライトのシールドスーツの性能テストを兼ねて遺跡にやって来たのだった。


性能テストといっても、シールドの防御力を試しに来たのではない。彼はTH-ZAのシールド発生機能の自由度の高さを、攻撃に活かせないかと考えたようだった。


「ライト、10時の方向、お誂え向きのヤツがいるぞ」

「うん、やってみる」


シドが示した方向には、中型のモンスターが居た。この場所からだと、ビルが邪魔になり射線が通らない箇所に居る為、銃撃が通らないはずであるが、ライトはハンター5を向け射撃を行う。

モンスターとは少し違う方向に撃ちだされた弾丸は、途中で弾かれた様に反射しモンスター目掛けて飛んでいき命中した。

「むう・・・やっぱり難しいね・・・」

「そりゃ~な。当たるだけ凄いと思うぞ?」

<はい、エネルギーシールドを活用したリフレクトショットとは・・・この発想はなかなか出来ません>

ライトが放った弾丸はモンスターの急所を僅かに外したらしく、攻撃された事に気づいたモンスターは辺りを警戒し始める。しかし、こちらの姿を捉えられていない様で、見当違いの場所を攻撃し始めた。

「・・・・・これでどうだ!」

ライトはシールドの発生位置と角度を調整し、再度弾丸を放つ。

空中で二回弾道を変えた弾丸は、今度こそモンスターの急所に命中し討伐する事に成功した。

「よし!」

バイクの後部座席でガッツポーズをとるライト。

「いや~、流石にこれは真似できんわ・・・」

<そうですね、高度な演算能力と精密なシールド制御が必要になります。情報処理特化であるライト特有の攻撃と言えるでしょう>

「えへへ~」

自分が考案した攻撃が成功したことが余ほど嬉しいらしく、ニヤニヤしっぱなしのライトだった。

「これってどこまで距離を伸ばせるんだ?ハンター5の射程って1.5kmくらいだったよな?」

「シールドを発生させられる距離がだいたい300mが限界だったね。それ以上は遮蔽物なんかがあると強度が維持できなかったり正確な調整が出来ないんだ」

<この辺りがこのスーツの限界でしょう。最前線仕様なら距離が延びると思われますが、あまり長距離では跳弾を狙う必要性がありません。この距離で十分効果的な攻撃になるでしょう>

「跳弾させる度に威力も落ちていくしね」

<その辺りはもっと正確にシールドを発生させられる様になれば解決できるかと。壁で反射させるのではなく、筒で導く様にすれば威力の減衰を大きく減らせると思います>

「まだ、そこまでは難しいからね。訓練あるのみだよ」

「んじゃ、どんどん行きましょうかね」

シドはそういうと、敵影の濃い場所目掛けてバイクを走らせた。



3時間程遺跡の中を飛び回り、一旦休憩を取ろうとビルの中に入る。

二人はバイクに積んでいた荷物からレーションを取り出し、食べ始めた。

「ムグムグ・・・んー、大体の感じは掴めたかな。4体までなら同時に攻撃できるようになってきたし」

「ングング・・・ふ~・・・そうか、俺の正拳突きも受け止められるんだし、攻守共に万全になったな?またオートマタに会っても問題なく倒せるだろう?」

「かもね、でも肉弾戦になったら負けちゃうよ。シドさんの刀が来るまではオートマタには会いたくないね」

<それまでは体捌きの訓練に集中してはどうでしょう?生存率の上昇には必要な訓練です>

「そうだな~・・・・柔軟痛いんだよな~~・・・」

「ふふ、シドさん意外と体硬いもんね」

シドは柔軟を苦手としている様で、イデア監修の体捌き訓練は嫌いの様だった。

<体の柔軟性は大切です。今夜もしっかりやっていきますよ>

「うげ~・・・」

「慣れたら気持ちいいよ?」


食事を取りながら駄弁っていると、かなり大型のモンスターが接近してきている事を感知する。


2人は直ぐに荷物を纏め、バイクに跨り銃を構える。

<・・・・まだ気づかれてはいないな>

<そうだね、ただ近くを通りがかったってだけみたいだ>

シドは今まで出会ったことの無いモンスターの気配に、いつでも動き出せるように集中する。

<・・・・これは・・・摂食進化型だね・・・・>

ライトは情報収集機でモンスターのタイプを特定した様だった。

<なんだそれ?>

<食べた物によって進化の方向が変化するタイプのモンスターだよ。生物系のモンスターに見られる特徴なんだけど、厄介なのが何でもかんでも食べて取り込むタイプが稀にいるんだ。コイツがそのタイプだと思う>

<ああ、だから感じたこと無い気配がするんだな>

そのモンスターは巨大な体を左右に揺すりながら進んでいる様で、周りのビルなどを押し倒しながら進んでいた。

<・・・ここにいたら俺たちも巻き込まれるな>

<といっても、コッソリ逃げるってことは難しいだろうね。動けば見つかるよ?>

<なら討伐一択!>

<了解!>

シドはバイクを全力で加速させ、モンスターの前に躍り出る。空中にシールドで道を描き、その上を走りながらモンスターの全容を目に収めた。

それは、ミミズの様な頭に4方向に割れた口、口内にはビッシリと乱杭歯が生え、転がっていた瓦礫をかみ砕いていた。

胴体は蛇の様に長く、金属質の鱗で覆われていて背中部分には様々な方向に駆動可能な銃身が生えている。

30mを超えるのでは?と思われる胴体には6対の足が生えており、シド達を発見すると、猛スピードで駆けよってきた。

「うげ~~!!なんだコイツ!キモ!」

「言ってる場合じゃないよ!」

2人はバイクで宙を駆けながら各々の銃で攻撃を始める。

シドが放つ専用弾は鱗を貫通し、肉を弾き飛ばしていくが、ライトのハンター5ではやや威力に駆ける様だった。

「鱗に弾かれる!ボクの攻撃じゃ通らない!」

「俺が傷つけたところを狙え!」

ライトはシドの指示通りに、シドが傷をつけた場所を狙って銃撃を続けるが、ワームの体が大きすぎていまいち効いている気配がなかった。

それに、ワームも黙って攻撃を食らい続ける訳ではない。食らいつける距離に相手が入って来ないと見ると、背中の銃で攻撃を開始した。

炸裂弾のようで、ワームの放った弾丸が当たった場所は小規模の爆発を起こし、ビルの壁を削っていく。シドはバイクを操作し、ワームの射線を潜りながら銃撃を行っていくが、命に届きそうな負傷を与えられなかった。

それに、よく見ると攻撃で開けた穴が塞がっていくのが分かる。

「スゲー再生力だな、このままじゃジリ貧だ・・・ライト、専用弾で動きを止めてくれ。そうすれば俺がPSTで風穴開けてやる!」

「わかった!」

ライトはハンター5専用弾を装填し、ワームの口の中目掛けて撃ち込んだ。

口内に飛び込んだ専用弾は、ワームの体内の中心部で炸裂。猛烈な衝撃波と熱を発生させる。流石のワームもこれは堪えたのか、体を膨らませ悶える。

しかし、専用弾の爆発でもワームの体を破裂させることは出来なかったようで、逃げ場がない衝撃波は唯一の出口である口に殺到する。

「うお!マジかよ!」

シドは急いでワームの後方にバイクを走らせる。

間髪入れずにワームの口から衝撃波と熱風が飛び出し、辺り一面を蹂躙していった。

しかし、ワーム自身も自分の意志で動ける状態では無く、体をくねらせ暴れるだけだった。

シドはPSTを手に持ち、専用弾をワームの首?元に向かって打ち込む。

ワームの強靭な体もPST専用弾の貫通力には耐えられなかったらしく、飛び込んだ弾丸は分厚い肉と強固な鱗を貫通し、反対側に飛び出した。

専用弾が開けた穴からも衝撃波と熱風が飛び出し、傷口を焼き広げていく。

これでもまだ仕留めきれないと判断したシドとライトは、もう一度専用弾を撃ち放ち、ワームの体に穴を開ける。

ライトの放った専用弾は、シドの開けた穴に飛び込みワームの体内で再度爆発しワームを体内から焼いていく。

先ほどの倍程にに膨れ上がった体に、シドはダメ押しの一撃を食らわせ、脆くなった胴体から荒れ狂う衝撃波と熱波をまき散らしながらワームの体が千切れ飛ぶ。

専用弾の爆風から遠ざかる様にバイクを走らせたシドは、熱波が弱まる距離でターンを行い、空中で停止する。

「・・・・・・・・・やったか?」

「シドさん、それフラグ」

爆炎の向こう側では、まだ絶命していないらしいワームの体がのたうっている。

しかし、流石のワームも胴体が千切れ、中と外から高温で炙られればかなりのダメージになったようで、次第に動かなくなっていく。

シドはビルの屋上にバイクを止め、ワームの動きが完全に止まるまで待った。


「いや~やばかったな」

「うん、最初の専用弾の時はビーム吐いてるみたいになってたもんね・・・」

「使いどころが難しい弾丸だな・・」

「威力は高いんだけどね・・・・」

流石は唐澤重工製。しかし、この専用弾が無かったら討伐できていたかどうかも怪しい。

「・・・これ、またキクチに小言いわれんのかな?」

「大丈夫じゃない?未発見の種類って訳でもないしさ」

<避けてください!>

イデアがそう叫び、シドは直ぐにバイクを急発進する。すると、先ほどまでバイクがあった場所にワームが飛びかかってきた。

「「!!!」」

ワームは黒焦げになりながらもシド達を諦めていなかった様だ。

シドはバイクを走らせ逃げようとし、ライトは後ろ向きにワームを打ち据える。炭化した表面を砕きながら弾丸はワームを蹂躙するが、ワームは凄まじい生命力でシド達を追いかけてきた。

「いい加減死ねよ!」

「さっきより速い!!」

体が千切れた分軽くなったのだろう。先ほどよりも機敏にシド達を追いかけてくる。

ライトは銃撃を行いながらシドにルートを指定した。

「このルートを通って!専用弾の発射口の冷却が終わったらとどめを刺すから!」

「分かった!!!」

シドはライトが指示するルートを爆走していく。

ライトは銃とシールドを駆使し、ワームの追跡を妨害していく。

幾つもの角を曲がり、ビルの中を走りながら逃げ惑う2人。ワームは障害物を粉砕しながらも追いかけてきており、よく見れば炭化していた表皮が剥がれ、内側から新しい肉が再生してきているのが見える。

「こいつ底なしかよ!!」

「もう少しだから頑張って!!!」

2人は喚きながらビルの隙間を駆け抜けていく。ワームの腕の再生が終わった様でさらにスピードが上昇した。

ライトはワームの再生した両腕の関節にSH弾を撃ち込み再度破壊を試みる。表面の鱗まで再生が行われていない為、ライトのハンター5でもダメージを与えることは出来ているが、腕を千切るほどのダメージを与えることまでは出来なかった。

そして、襲ってくるモンスターはワームだけでは無い。この戦闘音を聞きつけ、辺りに居たモンスター達もこちらに向かってきている。

シドはバイクを運転しながら、進行方向に現れるモンスターを銃撃して道を切り開いていく。

S200から吐き出される大量の弾丸が道を塞ぐモンスター達を吹き飛ばし、貫通し、その命を削り取っていった。

(クソ!上を抜けれたら楽なのに!!)

シドは内心で悪態を付きながら、地面から5mほどの高さしか上昇せず、ライトの指示したルート通りに走っていた。

シドの感覚器には恐らく狙撃要員と思われるモンスターの気配があり、一度5m以上上昇した時にかなりのエネルギーをチャージし始めた気配を感じ、急いで下に逃げたのだった。

「シドさん!あの建物の足元を破壊して!」

ライトはそういい、シドの視界にあるビルの下部分を赤く表示し、破壊するように言ってきた。

そのビルは足元部分の壁が破壊されていて、柱部がむき出しになっており、それを破壊すれば倒壊するだろう。

シドはPSTを抜き、柱に万遍なく撃ちこんだ後、S200のSH弾を連射し柱を粉々に粉砕する。

足元の支えを失ったビルは、壁面に大きな罅を走らせボロボロと崩れ落ちていく。そして、自重を支えることが出来なくなったビルはユックリとシド達の進行方向に倒れてくる。

「あの下をくぐって!」

「ああ!なるほどね!!」

ライトの意図を把握したシドはバイクのスピードを速め、倒れてくるビルに突っ込んでいく。前方から向かってくるモンスターの迎撃は最低限にし、その隙間を猛スピードで掻い潜る。

自分達の後ろにいるワームは自分から口の中に飛び込んでくるモンスターを咀嚼しながらも2人の後を執拗に追いかけて来た。ライトはワームの腕を執拗に攻撃し、シールドを使って射線を湾曲させながら同時に弾丸が当たるように調整するなど、銃弾の威力不足を補う工夫をしながらワームの追撃を妨害し続けていた。

(これならハンター5でもダメージを与えられる!でもこれ以上はどうにもならない!!)

シドは自分の意志をくみ取り、ビルを倒壊させてくれた。後は上手くワームを誘導するだけ。

ダメージを与えすぎて動きを鈍らせすぎてもいけない。ワームの速度をコントロールしながら、バイクは倒れてくるビルの下を潜り抜ける。

そして盲目的にライト達を追ってきたワームの上にビルが倒れ落ちていくタイミングに合わせて、ライトは両手のハンター5から1発づつ専用弾を発射した。

2発の専用弾が着弾し、その衝撃で動きを封じられたワームの上にビルが崩れ落ちてくる。

ビルと地面に挟まれた瞬間、ワームに撃ち込まれた専用弾が爆発。

凄まじい熱と衝撃はがその場にある全てを吹き飛ばした。


2人を乗せたバイクは、そのまま止まることなく走り抜けていった。


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色々な意見があると思います。 どのような作品にも必ず参考にしているものがあり、似ていると思うものもあります。 スラムバレットももちろん読んですぐにリビルドワールドに似ていると思いましたが、文章やシナリ…
個人的にはリビルドワールドと比べて緩くなってるとこがあるので見やすいというのが正直なとこ 相棒枠のAIは腹に一物もないですし固定枠の仲間もいて和気藹々の感じは好きです、リビルドワールドのほうはもっと殺…
リビルドワールドは読んだことがないですが、他の方のコメントの評価も高いようですし、かなり面白い作品のようですね。この機会に読んでみようと思います。ただ、世界観を参考にする程度ならまだしも、展開なども寄…
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