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第二十六話

ブクマ・評価ありがとうございます。

 以下、回想――――

 

 幼女エルフ 「グレン~、出てこーい」

 幼女セイレーン 「グレン兄~」

 縦ロール 「あら、貴方達どうかしましたの?」

 幼女犬 「フィオ様だ~」

 幼女猫 「フィオ様~フィオ様~。グレンお兄は~?」

 縦ロール 「グレンおにい?ああ、あの男の事ですか。あの男なら陛下の所へ、引っ立てられましてよ」

 幼女犬・猫 「「ひったて~?ひったて~!」」

 幼女エルフ 「王様はグレンをどうするの?」

 縦ロール 「処刑するかもしれませんわね。たとえ迷い人と言えど、所詮は顔だけの下賤な男。この強く気高き女の園に居るのは、相応しくありませんもの。オーホッホッホッホッ」

 幼女エルフ 「!?みんな、しゅうご~!」

 幼女1 「ひそひそ」

 幼女2 「こそこそ」

 幼女3 「ヒソヒソ?」

 幼女4 「コソコソ!」

 幼女達 「「「「お~!」」」」

 縦ロール 「あら?どうかしまして?そんな所で皆して固まって」

 幼女エルフ 「かかれ~」

 幼女達 「「「「わ~」」」」

 縦ロール 「ちょ、貴方達何を!?やっ、お止めなさい!な!?ロープなんてどこから、あぁそんな!?あっ、そこは!?ダメ!あ~れ~」

 女騎士1 「こらこら君たち、何をやっているんだい?」

 女騎士2 「フィオ殿を放すでござるよ!」

 幼女エルフ 「われわれはグレンのへんかんを求めるものである!」

 幼女セイレーン 「である!」

 幼女犬 「ひとぢちがおしければ、グレンお兄を返せ~!」

 幼女猫 「返せ~!」

 幼女達 「「「「かえせ~!」」」」

 女騎士1 「オロオロ」

 女騎士2 「アワアワ」むぎゅっ

 メイド1 「バタバタ」

 メイド2 「ドタドタ」

 おっとりシスター 「……きゅ~」バタッ

 

 ――――以上、回想終わり

 何やってんだ、あの小娘共は!?フィオランツァもだ。子供に冗談言う時はもっと気を付けてくれよ。


 後、仮にも騎士のくせに子供に捕まるのはどうなんだ!?彼女の実力はかなり低そうだったから、仕方ないと言えばそうなんだろうけど。


「……殿下。なんかすみません」

「……気にしなくていいわ。悪いのはフィオもだから。それにしても随分気に入られた様ね」

「あははは。新しい玩具が来た、みたいな感覚なのでしょう」

「どうかしら。……とりあえず行くわよ」

「おや?殿下もですか?」

「えぇ、流石に怒らなくちゃいけないから」

「!!そ、そうですか」


 やべぇ。この人めっちゃやべぇよ。怒らなくちゃいけないなら、怒った顔をしなくちゃいけないよな!?何で笑ってんの!?口角の上がり方が怖ぇよ!

 見るとヴィクトリアの表情が引き攣っている。彼女の表情に憶えがあるのだろう。まるで何かトラウマを刺激されたかのようだ。対してクロエは相変わらずの無表情。何を考えているか、さっぱりだ。

 幼女達に間違ってもトラウマが植え付けられない様に、上手く立ち回らねば。






「グレンをかえせ~!」

「「「かえせ~!」」」


 現場に向かうと報告通りの光景がそこには広がっていた。

 先頭には幼女エルフ・リナ。その後ろに追従するように幼女セイレーン・セリーヌ、幼女犬・リューそして幼女猫・リンの年長組。後の年少組の幼女達は、何をやっているのか分かっていない、と言うよりは遊びだと思っている様でとても楽しげだ。

 その傍で、気を失ったらしいシスターがメイド達に介抱されているのだが、いつも子供達に振り回されて心労が絶えないのではなかろうか。彼女の孤児院で世話になっている以上、もっと力になってあげよう。


「んーっ。んーんーっ!」


 そんな決意を密かに固めていると、どこからかくぐもった声が聞こえてきた。

 声の発生源は暴徒と化した幼女達の中心。

 見るとそこには縄で縛られ、猿轡までされたフィオランツァの姿が。


「……エロい」


 思わずそんな言葉が口から零れてしまったが、それも致し方ない事だろう。フィオランツァの縛られ方がそういうモノだったから。

 勿論彼女を縛ったのは幼い少女達だった為、その縛り方は完璧とは言えない。しかし拙いながらも行動の制限を目的とした縛りは、しっかりとその機能を果たしている。

 両腕は体に固定されるように、そして両足も纏めて縛られている。さらにロープの余った部分はグルグルと全身に巻き付けられていた。あの素晴らしき巨乳を強調するかのように。

 当然縛った方としてはそんな意図など微塵も無かっただろう。だがこうして見ると、彼女の縛られ方には卑猥なものを感じる。その大きな両胸を上下から挟むように、何重にも巻かれているロープ。彼女が身じろぎをするたびに、強調された巨乳が激しく自己主張を行う。


「……エロい」


 ――――スパンッッッ


「二度も言うなっ」

「ぐおぉぉ」


 ヴィクトリアに(はた)かれた。その音が辺りに響く。物凄く痛い。


「あ~!グレンだ!」


 今の音で幼女達がこちらの事を視認したようだ。


「グレンお兄!?グレンお兄だ!」

「「「「わ~!!!!」」」」

「へ?」


 おいおいおいおい。その人数で飛び込んでくる気か!?今の俺は受け止められないぞ!?てか、リナ!その前傾姿勢は止めてくれ!腹に突き刺さる未来しか見えん!


「ちょっ、待て!待ってくげぼぉっ!」


 案の定リナは腹に目掛けてダイブし、他の娘も遠慮無しに飛び込んできた為そのままの勢いで体を後ろに倒した。


「「「「「「キャッキャッキャッキャ」」」」」」

「ぐぉぉぉ」


 直前で身体強化を行い、腹筋を強化したため痛みはそれほど無いが、人前なので念の為痛がるふりをする。


「生きてる!本物だ!」


 リューやリンを初めとする獣人族の幼女が、俺の匂いを嗅ぎそう声を上げる。年少組は真似をして楽しんでいるだけだが。


「俺の偽物なんて出てくる事はありません。それより何でこんな騒ぎを起こしたんだ」

「だってフィオ様が、グレンは死ぬって」


 俺を思っての事か。なんとなく分かっていたけど。


「俺はそんな簡単には死にません。殿下にまで迷惑掛けて、シスターも倒れちゃってるじゃないか」

「うっ、だって……」

「だって、じゃない」


 ゴッ


「みぎゃっ」「だっ」「ぎにゃっ」「あっ」「っ」「でっ」


 リナを初め幼女達の頭に拳骨を落としていく。手加減をしながら、それでも痛みはしっかりと感じる様に。年少組はコツンとだが。


「お前達は簡単な気持ちでやってはいけない事をしたんだ。殿下の膝元で暴動、公爵令嬢への狼藉どちらも怒られるだけでは済まない事なんだぞ」

「うぅ」「ひっく」「え~ん」


 軽めとは言え拳骨を受け、説教されている状況に年少組が泣き始める。何も思わない訳では無いが、これは説教。心を鬼にする。


「殿下やフィオランツァ様は優しいからお前たちを怒ったりはしない。でも悪い事をしたらやる事があるだろう?」

「ちょっと待て。なぜ私は『ヴィクトリアさん』なのにあいつは『フィオランツァ様』なんだ!?」


 フィオランツァ様の方が面倒臭そうだからです。貴方はぶっちゃけ扱いやすいです。

 なんて言えるはずも無く、ヴィクトリアさんの抗議をサラッと無視し幼女達に謝罪を促す。


「わ~ん、ごめんなさい~」

「「「「ごめんなさい~」」」」


 リーダー格のリナが謝ったのを皮切りに、皆も謝る。


「はぁ~、そんな事言われたら怒れなくなっちゃうじゃない。大丈夫よ、私は怒ってないから。でももうこんな事したらダメよ?」


 そういって姫様は近くに居た娘の頭を優しく撫でる。


「おいっ、聞いているのか!」

「グレンお兄もごめんなさい」

「ごめんなさい」


 リューとリンが俺にも謝ってくる。


「俺にはいいよ。怒っても無いし」


 二人を抱き寄せ頭を撫でる。


「しっかり謝る事の出来るお前らを褒めたいぐらいだ」

「「「「うわ~ん」」」」

「グレン……!」

「グレン兄……!」

「グレンお兄……!」

「あー、ハイハイ。よしよし」


 泣きながら抱き付いてきた幼女達をあやす。涙と鼻水と涎で服が濡れ、汚れていく。


随分と幼い(・・・・・)女の子の扱い(・・・・・・)が上手いのね(・・・・・・)


 そう言う姫様が俺に向ける視線の温度は低い。いわゆるジト目だ。

 ……遠回しにロリコンだと言われてる気がする。いや、気のせいだ。うん、気のせい。


「元の世界でも少しばかり孤児院とは縁がありましたから」

「コロス、コロス、コロス、コロス…………」


 ヴィクトリアを放置し過ぎたようだ。槍を振るってこないのは、俺の周りにリナ達が居るからか。怖いので彼女の事は意識の外へ。今はモフモフ、スベスベを堪能しよう。

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