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俺の夢って何だろう?


この世界の事を教えて貰おうとレナトゥスに聞こうとしたら、まずは怒られた。

主人なのに…解せぬ。


「良いか。

まずは吾を『日本刀』と呼ぶな。その様なモノではない。それとこの世界の其方の名前は別にある。ただ、吾はその名を呼ぶ事は出来ぬ。」


日本刀じゃないの?

いや、それどころじゃないよ。俺の別の名前って事は…二重人格。やっぱり繊細な俺だからこんな事が…


「馬鹿者!!『繊細』をもう一度辞書で引いてこい。お前だけには、その文字使われなくないわ!!その顔。さては不服なのか?

あー。もうお前に付き合っていると話が前に進まぬ。一気に行くぞ。邪魔をするなよ。」


これはヤバい匂いがする。黙ってないと、相手がガチギレになる予感大。何となく以前も何回か…ダメか。考えようとすると頭に靄がかかる。


とにかく、レナトゥスの話の内容を纏めると。



この世界は、日本じゃない。それどころか地球でもない。

別世界なのだとか。


魔法有り・魔獣有り・ギルド有りだと得意げに語るけど、魔獣って何だ?ギルドは食べ物か?と聞いたら。


「お前、今流行りの異世界転移知らんのか?」と、キレられた。解せぬ…。

そんなモノ流行ってたのか?

ま、俺の様な選ばれし『社畜』には、そんな流行りに触れる暇などない!!様な記憶がある。うんうん、やはり戦士は忙しいのだな。


「そうか、お前は前の世界でも戦士だったのだな。お前自身の事は吾の口からは話せぬ。主人の事は秘する。それが決まりなのだ。

おいおい思い出すだろう。

それよりだ。お主はこの場所の意味は分かっているのか?」


「あのな。全くこの世界を知らないのに、この場所だけ知ってるハズないだろ?綺麗な場所だよな、ココ。」


「まあ、そうか。それならば良い。

この場所を知る人間は少ない。更にここへ転移(とべる)人間など殆どおらん。

と、言うわけでこれからどうするかを決めよ。」


誰かぁ、鬼畜がココにいますよ。

記憶なし・この世界の知識なし・この場所も知らん俺に何をしろと。


「だから、お主がそれを決めるのだ。吾はそれを助ける役目のモノ。」


。。ええい、ヤケだ。こうなりゃぼん脳を全部詰め込むぞぉ。


「よーし。

では、まずはココに俺の家を建てる。もちろん、台所と寝る部屋は別の奴だぞ!更に更に…なんとトイレと風呂も別だ!!どうだ、

すっげー夢だろ?」


鼻息で貧乏草の花粉が飛んでいる気がするが関係ない。こんな壮大な夢を語られちゃ困るだろ…う…よね?


あれ…腰にいたレナトゥスは?


大変です。

唯一の相棒が家出しました(は!家はまだなかった…)


仕方ないので一人でノリツッコミをしていたら、ゴゴゴンと雷鳴の様な物凄い音が背中の方から聞こえて来て俺は恐らく3センチは飛び上がった。


はぁ、驚いた。

何の音だよ、全く…ん? 


振り向いた俺の目は今度は幻影まで見える様になったらしい。


だってさ、見渡す限り木材が積み上がってる山が大量に見えるんだから。


何?ここって大工さんの作業所だったの?

こんなに大量の木材ってば、どうするんだ?


「どうするも何もないだろ?お前の夢だったんじゃないか?」


ひゃあ!

いつの間にか腰に戻ってたレナトゥスの台詞に悲鳴しか上がらないよ。

まさか…。


「吾を何だと思っているのだ。この世界で吾に使えぬ魔法などない。ましてや、たかが木材だ。森も進んで協力するだろう。」


。。マジか。。

これはやっぱり早まったと言うのがぴったりだな。迂闊なこの口が喋ったからこんなに大量の木材が。これじゃどんな城が建つんだよぉ。


「は?城など建てない。とは言え吾は材料は集められるがやり方は分からぬ。お主が指示せねば何も出来ぬぞ。」


はい!!

詰みました。完全に不可能です。

家の建て方は、学校の履修にはありませんから!!


どうしろってんだよ。素人に木材だけ与えてさ。無理すぎるーー!!!


しかし!!

世の中捨てたもんじゃない。


『捨てる神あれば拾う神あり』だな。


素晴らしい味方が登場したんだよ。

な?

たぶん……。


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