入学試験その6
10分程で俺のチームメンバーは見つかった。俺が合流した時には他のメンバーは皆揃っていた。その中の1人が、俺が同じメンバーであることを確認し、言った。
「これで全員揃ったね。じゃあそれぞれ自己紹介をしよう。僕から時計回りの順番でいいかな。僕はソルラ=アルタイル。剣術が得意で、魔術と弓術もある程度はできる。よろしく」
俺よりも少し高い身長で、真っ白い髪と灰色の目をした顔の男だ。そして、アルタイル家というのは有名で政治にも関わっていたり、騎士として名を上げている人もいる。次は場所を考えるに俺だ。
「ん、俺の名前はカザノだ」
俺の魔力のことも話すか?と考えた時、俺の向かい側にいる女の子が俺の名前を聞いて声を上げた。
「え、カザノって、あの戦闘試験でセンコーボコボコにしたっていう?」
「待て、ボコボコってなんだ」
「え、でもカザノってやつがやったってパ…お父さんが」
「ああ、まぁ…それも込みで説明するか…」
ちらっとその女の子の方に目を向ける。明るい赤色の髪に緑の目をした活発そうなやつだった。
「俺の魔力なんだが、これが少し特殊で全ての物に流れるんだ。実践してみせた方が早いな」
地面に手を当てる。地面に魔力を通し、円状になっているチームメンバー達の中心でファイアボムを使った。
皆の顔が驚きに変わるのが手に取るようにわかった。皆の気持ちをまとめて代弁するようにソルラが言った。
「へえ、こんなの初めて見た。いつか僕の家の施設で魔力を解析してみたいな」
「実験用ハムスターになるのはごめんだ。とにかく教師を倒したというのはこの魔力で初見殺ししただけさ。戦闘技術はメジャーな武器なら全部少し使える。よろしく」
両親によってほとんどの武器の練習をしたがどれにも才能はなかった。それでもなんとか剣術だけはと鍛錬させられたが初心者に毛が生えた程度にしかならなかった。
「次は俺だな。アイザックだ。得意な剣は大剣、よろしく頼む」
暗めの赤髪で髪と同じ赤い目をした、とても高い身長のガタイのいい男だ。というか得意な剣って…。武器が剣であることは前提なのかよ…。確かにこの体格で弓や杖持ってる姿は想像できないけど…。
「私ですね。ハクと申します。魔法が使えます。他は何にもできないので、できれば杖を使いたいです。よろしくお願いします」
白髪にクマが出来た赤い目をした女の子だ。それにしても身長が小さい。アイザックの隣で身長の小ささが目立つというのもあるが、それにしても小さい。
「アイシャよ!家名はガーネット。弓が使えるわ。よろしくね」
赤髪に緑目の、俺に突っかかってきた(?)やつだ。やはりと言うべきか貴族だった。
「アサト。短剣と無手の魔法を使う」
俺と同じ、黒い髪と目で俺よりも少し小さい身長のやつだ。それにしても無手の魔法とは珍しい。ほとんどの高位魔法は、媒体を必要とし、敵と肉弾戦をしながら使うにはとてつもない集中力がいるので敬遠されがちだ。
「これで全員だね。杖はハクさんが持って、アイシャさんとハクさんが後衛。アサト君が遊撃で、他が前衛でいいかな」
ソルラがそう言ってから周りを見渡す。特に反対意見がないことを確認して、続ける。
「じゃあ武器を取りに行って、僕達のスタート位置に行こう」
左手に着いた腕時計を確認する。小さい針が4の数字を指している。
あと10分で討伐試験開始だ。




