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すこしだけシュールレアリスムな短詩みっつ

作者: 上山悟

《最高気温摂氏41度》


街の中を人びとが全裸で歩いている



夏の日



静寂



無表情のまま



眼球も動かさず



男は革靴とネクタイだけ



女はハイヒールとショルダーバックだけ



陰部も乳房もあらわに



ただ太陽がだけジリジリと音を発していた




《抜け殻》


昨日

三条大橋の端で

黒毛の仔犬が橋の中央をじっと見つめていた


今日

机の二段目の引き出しの奥にしまったセミの抜け殻の中に

亡くなった祖母から

誕生日プレゼントが届いた


時に

私は夢の中でも

寝ていることがある


天空に浮かぶ青い月



《沼の底》


私は釣りに出かけた


鯰か鯉でも釣れれば上等だ


淀んだおもてに糸を垂れた


すると強い引き


しかし、手繰り寄せる糸に抵抗感はなかった


針は切られ、紙がくっついていた


言う

「討論中に糸を垂らすな

朝まで生テレビ司会者より」


私は朝日テレビ第三スタジオが沼の底にあることを初めて知った

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