閑話 朔の試練に登場する重要キャラクタについて
少しキャラクタが多いので、「朔の試練」に登場する人物に絞って整理してみます。
イスティリをハブるのも可愛そうなので、出てきませんが書きました。
◆セイ/工藤誠一郎(男性)
本編の主人公。
猫を救ったら何故か地球を出入り禁止になったので異世界に来る事になった青年。
猫女神ミュシャから譲渡された祝福《悪食》に翻弄されつつも、異世界ウィタスを救おうと頑張っている。
四次元の神様シォミルゥレーから与えられた祝福である天使《果物と井戸の小世界管理者》にセラと名付けた。
三つ目の女神テマリからは祝福《完璧言語》を与えられ、これを補助する擬似人格にはスピリットと名付けた。
当初上記三つの祝福を保持した状態でスタートしたが、敵対勢力スーメイ党の首領バルカラを倒した事により、祝福《完璧解析》《強奪》を獲得。
同様に力場<死者を滾らせる野火><虚空よりの魔力供給><魔力無きものは無力>、異能<思念伝達>を獲得した。
ミュシャから譲渡された祝福《悪食》の内には、かつて悪食に呑まれた神々が存在し、彼を悩ませている。
《悪食》内は十層のエリアに別れ、それぞれに神や亜神といった力ある者が座し、《悪食》を通じ現世への復活を渇望している。
現時点では第四層までの神々が姿を現している。
彼らの詳細は下記の通り。
■ディバ(男性)
第一層神格。
暗緑色の肌を持つ、僧服を纏った亜神。
当初はセイの肉体を乗っ取ろうと躍起になったが、現在は協力関係にある。
能力はただ、「食べる」「吸い込む」といった単純な力でしかないが、魔法の稲妻だろうが何だろうが、いとも簡単に嚥下するので汎用性は高い。
■モーダス(男性)
第二層神格。
ガマガエルそっくりの邪神。
主人公に媚を売るが、実際には命令を曲解しようと画策したり、主人公と共闘している人物を、「自分の取り分」と言って食べようとしたりと、かなりの曲者。
指定した範囲を瞬時に飲み込めるので、何であろうと範囲に巻き込んでしまえば勝ちという大雑把さが魅力。
■ル=ゴ/ルーメン=ゴース(女性)
第三層神格。
物語当初は髪の毛が蛇という異形であったが、失われた本来の名を取り戻し、女神への復帰を果たした。
現在の髪はエメラルドグリーンのロングである。
眷属である蛇が齧り取るようにして目標を食べてしまうが、当人が、「魂無きものの再構築」と呼ぶ力があり、一旦分解した無生物を自由自在に復元して取り出せる。
■スヴォーム(性別は不明)
第四層神格。
出現時から主人公に敵対的な禍神。
針金を絡めて作った人型の中に、赤い目の金属蝗を無数に飼い、それらが標的を食い荒らす。
主人公はまともにスヴォームを制御できた試しがなく、常に綱渡り状態でスヴォームの支配を回避している。
☆主人公の仲間☆
◆セラ(性別は不明?)
四次元神シォミルゥレーの眷属であり天使。
元々は、『果物と井戸の小世界管理者』という名前であったが、主人公と一緒に自身の名前を考えた。
体は掌サイズの透明な立方体。
コココッと振動する事で会話するので、《完璧言語》持ちの主人公以外とは会話が成立しにくい。
本来の名の通り小世界を管理しており、主人公が許可した人物だけが出入り出来る。
主人公らはその世界に家を建てたり、食料倉庫を建設したりと、割とエンジョイしている。
◆ハイ=ディ=メア(女性)
名門ハイ一族の女当主。
魔王降臨時には捨石となる事を義務付けられた魔道騎士であるのだが、現在はセイの、「お目付け役」という名目で随行している。
実際にはセイが世界を救ったら彼の元へと嫁に行く気マンマンのお姉さん。
魔法も剣技も一流。
蛇足だが本作における最大の巨乳である。
◆イスティリ=ミスリルストーム(女性)
クラフトマンズ・ネストの魔王種。
メインヒロインにも拘わらず敵勢力に捕縛され闇落ちした。
詳しくは、「イスティリの捕縛」「イスティリの堕落」「イスティカ=ナイトスコージの誕生」をご覧下さい。
◆ウシュフゴール=ナイトメアソング(女性)
蒼い肌にレイヨウの巻き角、オレンジの髪と結構外見のインパクトは強いが、心は乙女な魔族。
現在はセイの配下となっているが、落ち着いたらセイの奥さんになるつもりである。
睡眠の魔法を全てマスターしており、『自分が今まで眠った時間』を消費して発動させる。
◆トウワ(性別は不明)
フワフワと空中を浮く水母。
『荷物水母』という種族である。
元々水神の眷属で、外見に似合わず頭脳派。
宿の記帳で揉めるイスティリとメアに、「宿の人に迷惑が掛かる」と仲裁に入った事もある常識人。
◆アーリエス=フォーキリ=スエア=エマ四世(女性)
祝福《完璧記憶》を保持し、四度の転生での記憶を全て保持している天才軍師。
……ではあるのだが、現在は数え年で七歳の幼女。
狐の耳と尾を持つ半魔族フォーキアン。
◆ヒリスシン(男性)
陸生烏賊であるスクワイの剣士。
スクワイ流刀剣術<コラン>の皆伝を持ち、短剣二本を触腕と触手でジャグリングしながら戦う。
アーリエスの臣下である為そのまま主人公の一派に組み込まれたが、その点を気にとめる者は誰も居ない。
◇コモン=ターレル(男性)
四十絡みの人間男性。
主人公の敵対者に雇われていたが、奴隷落ちを経て九人の仲間と共に彼の配下となった。
通称、『コモン隊』と呼ばれる戦士集団のまとめ役である。
両手剣使い。
生存には連携と訓練、それらの反復が最適解だと思っている。
◇グンガル(男性)
コモン隊の斧使い。
奴隷落ちしたコモン達の為、一人奔走した義理堅い人物。
◇ザッパ(男性)
コモン隊のメイス使い。
片手メイスの二刀流という珍しいスタイル。
◇ブルーザ(男性)
コモン隊のメイス使い。
ザッパと違い、鈍重な両手メイスを振り回す巨漢。
◇トルダール(男性)
コモン隊の長槍使い。
最年長である為、経験が豊富。
◇フィシーガ(男性)
コモン隊の片手槍使い。
最年少だが、有望株。
◇ダルガ(男性)
コモン隊の長剣使い。
双子の弟パルガとの連携が群を抜いている。
◇パルガ(男性)
コモン隊の長剣使い。
兄ダルガとのまったく同じ装備であるが、兄を立てる傾向が強い。
◇ペイガン(男性)
コモン隊の弩使い。
正確無比な射撃手。
◇レキリシウス(男性)
コモン隊の殻竿使い。
控えめで紳士だが、両手持ちフレイルで戦場を駆ける時は容赦ない。
◆マルガンとゾロア兵達(性別は不明)
蟻型の知的生物ゾロアの統率者マルガンと、彼が率いる工兵達は総勢二十七体。
統率するイース種のマルガン以外は固有の名前を持たず、他の者は番号で呼ばれているらしい。
オケラのような外見のガリンズ種は大地に穴を穿つスコップ作業で活躍する。
クワガタのような顎を持つドドー種はその強靭な顎で重い物を持ち上げる。
腹部から衝撃波を放つ事が出来るギュック種は、敵の突撃を阻んだり兵站を荒らすのが得意。
彼らはゾロアの女王パエパから借り受けている傭兵である。
◆『兄』(男性)
有角氏族と呼ばれる半魔族。
額から一本の角が生え、褐色の肌の種族である。
一族再興の誓いを立て、名を捨てた為、単純に『兄』とだけ呼ばれる。
様々な動物に姿を変えることができ、剣歯虎に変身して縦横無尽に駆け巡ったり、象に変身して重装甲の騎士を蹴散らしたりと多彩。
◆『妹』(女性)
有角氏族と呼ばれる半魔族。
彼女もまた、小さな角が額から生えている。
『兄』と共に一族再興の為に主人公の仲間となった。
様々な動物召還を得意とし、鳩を呼び出して上空の視界を確保したり、猪を呼び出して敵に突撃させたり出来る。
◆ヘラルド(男性)
人間の魔術師。
レガリオス領主リリオス配下の魔法師団兵であったが、主人公に命を救ってもらい、結果として仲間となった。
彼もまた名を捨てたが、主人公から使者を意味するヘラルドという名を貰った。
仲間の中でも特に忠誠心が高い。
◆ディーリヒエン=ルーキユ(女性)
ダークエルフの女盗賊。
ディーと呼ばれている。
斥候や交渉、情報収集が得意だが、若干魔法も使う。
アーリエスが交渉の末、ヘッドハンティングした。
◆ルーリヒエン=フィアティマ(女性)
ダークエルフの料理人。
ルーと呼ばれたがっている。
ディーリヒエンとは血が繋がらないが、姉妹の契りを交わしている。
◆リーン/リーン=ル=カライ(女性)
ハーフオーガの密偵。
影の王族と呼ばれるカライ氏族は、皆王の妾腹ではあるが、王朝存続の為の捨石としての役割を強要されている。
リーンもまた、吟遊詩人として主人公に接触し、彼らの情報を王に流していた。
背中に背負わされた刺青の魔力により、長年束縛されていたが、ようやくその拘束から解放された。
◆スティグ=タカ(男性)
オークの戦士。
四つ手の銀斧スティグと呼ばれる名士で、小型の斧を投擲する。
異能<武器練成>使いであり、際限なく武器を作り出す事が出来る。
コモン隊への新規参入者。
◆トーラー(女性)
人間の僧侶。
最大派閥であるシュアラ学派のトップ、グナールから派遣されてきた。
気が強く、何かあると主人公をビンタする。
◆クーイーズ(男性)
シレーネと呼ばれる半魚人系の種族。
ネフラ異端派の僧職。
実は、元『勇者候補』であったが、選から漏れる。
残忍な種シレーネでありながらにして僧職であり、そして一度は勇者の雛として選定された彼が求める物は何なのか。
◆ガイアリース(女性)
赤い髪の魔王種。
年齢は十二歳前後。
出身ネストも二つ名も不明であるが、実は当代『魔王』であり、祝福《完璧模倣》持ち。
見たもの、触れたもの、全てを完璧に模倣し、それを己の力として蓄える祝福である為、降臨を隠し暗躍する。
一度瀕死の重症を負った際、主人公に助けてもらった事があり、彼に好意的。
☆その他☆
◆赤龍エルシデネオン
異世界ウィタスの創造神、通称『二神』に仕えていたドラゴン。
しかし、邪神の襲撃により神々と相方の青龍シズメが死んだ後、現実から逃げて惰眠を貪っていた。
世間一般では「あのデブ」とか、「駄龍」とか、言われている様子。
実際神々亡き後、逃避に終始していたので世間での印象は最悪である。
久しぶりに登場したかと思ったら、グルーに体を奪われそうになっていた。
◆ノヴ=ソラン。
エルフ王朝の王子。
王位継承権第一位。
主人公を副都で釣ろうとしたが袖にされた。
その際に、彼との直通回線が通してある腕輪を、主人公に贈った。
父王が主人公の祝福を殺してでも奪おうとする事に疑問を抱き、その腕輪を介し情報を与えるが、彼はその後、王の親衛隊に捕縛されてしまう。
◆グル、あるいはグルー。
精神生命体。
二神によってマグマ層に封印された本体をグル、その本体より切り離され地上に出ている分離体をグルーと称する。
この世界の法則に乗っ取らない、サイコキネシスやテレパシーといった超能力を使う。
彼らは他種族に取り付き、その思考を、『上書き』し寄生する。
寄生された生き物はグルへのエネルギー供給の為に利用される。
元々は二神が救済した種族に潜んでウィタスに潜入したが、露見して封印された。
が、ウィタスには全ての能力が失効する朔というタイミングがある為、その際に小出しにグルーを地上に放出していた。
☆オマケ☆
◆ハイ=ディ=レア(女性)
ハイ一族の末子。
シュアラ学派の長グナールの秘蔵っ子にして優秀な僧侶。
残り四人にまで絞り込まれた、『勇者候補』の一人であり、その重圧と日々戦っている。
そんな彼女であるが、本作での最初のセリフは海老を頬張りながら返事をした時の、「んんふふ」である。
イラスト
メア、セイ、イスティリ、ウシュフゴールにセラが居ます。
次依頼する時はもっとメアを巨乳にしてもらわないと、辻褄が合わないですね。
これはペイントで書いたヒリスシンです。
陸生烏賊なんて想像しにくいと思うので、自分で書いた物ですがUPしておきます。




