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3 レッドローチ

3 レッドローチ

ポイズンフロッグたちがいた広々とした空間に戻るが、ポイズンフロッグはいない。

あれで全部だったようだ。

上を見てみると結構、高さもあるようで、暗くて天井が見えない。

ここから登れば上の方に、行けるのではないか。

ロッククライマーならいけるかもしれないが、俺には無理だ。


『ん?』


何かが上の方で、カサカサ動いてる気がする。

スキル遠近眼と鑑定の合わせ技で、見てみる。


種族名:レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ、レッドローチ…………


『ぴぎゃゃあぁぁあぁあ!!』


これは、やばい。

ゴキブリって1匹いると100匹はいるっていうけど、本当なんだ。

って感心してる場合じゃない。

気持ち悪過ぎて、尻餅をついてしまった。

幸なことに、まだ飛びかかってこない。

このまま、そろりそろりと後ろに戻って違う道に行こう。

左手の法則?そんなのこの状況からしたら無視に決まっている。

音を立てないように、ゆっくり後退する。


「プギャ」


なんだ?足裏に違和感があるし、声っぽいものがしたぞ。

見たくはないが、見るしかない。

そこには、小さいレッドローチが潰れていた。


カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ


聞こえたくない音がし、頭を上げると、レッドローチが一斉にこっちに向かってきている。

急いで駆け出し、来た道を戻ろうとするも、レッドローチが道を塞いでいた。

他の道も確認するも、どの道もレッドローチが多い。


「ファイアボール」


道を開けようと、ファイアボールを繰り出すも、空いた場所はすぐにレッドローチで埋まりだす。

やばい、逃げ道がない。

石のドームで自分を覆い、レッドローチをやり過ごそう。


「ストーンドーム」


イメージした通りに、魔法が完成する。

空気穴はないが、どうせ酸素は必要ない。

レッドローチがいなくなるか、大人しくなるまでここにいよう。


カリカリカリカリカリ


ん?嫌な音がする。

真っ暗なはずだが、僅かに光が漏れ出した箇所がある。

そこからニョキっと、レッドローチの触角が飛び出てきた。


「うわぁぁあ、気持ち悪い。ファイアボール!!」


ストーンドームを噛んで穴を開けたのか。

触角が出てきたところに、ファイアボールを放つ。

少し穴が大きくなったが、関係ない。

穴を一箇所開けた方が、そこからレッドローチが入ってくるだろう。

そこから1匹ずつ倒していこう。


『って思ったけど、穴からどんどこどんどこ、レッドローチが入ってくるじゃん!』


これ以上入ってこないように、魔法でストーンドームを修復し、少し壁を分厚くした。


『いててててっ』


レッドローチが、凄い勢いで噛んでくる。

こうなったら必殺技だ!


『メガネフラッシュ!』


ピカっとメガネから強烈な光を浴びせる。

これでドーム内がよく見えるし、レッドローチも混乱している。

この隙に1匹ずつ踏んづけたり、殴ったりして潰していく。

魔力は回復するとはいえ、なるべく魔法は使わないようにしないと。

ドーム内のレッドローチを、倒したところで、メガネが光った。


名称:目鏡めがね かける

種族:アーティファクト(メガネ)、スケルトン

装着者:スケルトン

ステータス:攻撃力60 魔力85/140 耐久力:45/60(スケルトン)90(翔)

スキル:遠近眼、鑑定、念力、念話、自然治癒、スキル共有、装着、魔法回路、初級剣術(スケルトン)、装着者ステータスアップ(極小)、毒耐性、麻痺耐性、マップ作成、new暗視、newストック


暗視:暗いところでもよく見えるようになる。

ストック(1):装着者を別空間に保存することが可能。ただし生きているものは不可。ストック可能数1。


まだ魔力も耐久力も大丈夫だ。

新しいスキルの暗視で、常時メガネを光らせなくても、暗いところが見えるようになるのは助かる。

それに気になるのは、ストック(1)だ。

これがあれば、装着者の入れ替えが可能となるはずだ。

それにストック可能数1ってことはこれから数が増やせる可能性がある。


ってそんなこと悠長に考えている場合じゃない。

あんな数に一斉に噛まれでもしたら、手足がなくなるどころかたぶん死ぬ。

ゴキブリに食べられて、第二の人生を終えるなんて絶対嫌だ。

地球では、嫌なことから目を背け、逃げてばかりの人生だった。

今回の人生、いやメガネ生は、全力で生き抜いて最強のメガネになってやる。

よし、そうと決まればなんでもやってやる。

ストック(1)を使用し、スケちゃんを別空間に保存する。

念力を発動させ、綺麗なレッドローチの死骸に装着をする。


名称:目鏡めがね かける

種族:アーティファクト(メガネ)、レッドローチ

装着者:レッドローチ

ステータス:攻撃力10 魔力83/140 耐久力:5/20(レッドローチ)90(翔)

スキル:遠近眼、鑑定、念力、念話、自然治癒、スキル共有、装着、魔法回路、装着者ステータスアップ(極小)、毒耐性、麻痺耐性、マップ作成、暗視、ストック、new毒牙(レッドローチ)new捕食変換(レッドローチ)


毒牙:牙から毒を出す。

捕食変換:食べたものを、生命力や魔力、耐久力に変換する。


攻撃力や耐久力は低いけど、捕食変換は使えそうだな。

確かゴキブリの習性には、共食いもあったはずだ。

このままレッドローチの集団に紛れて、食い尽くしてやるか。

ストーンドームを解除し、レッドローチの群れに紛れ込む。


『上手く紛れることができてよかった』


敵と認識されずに、一安心し、目の前のレッドローチに毒牙で噛みつき、すぐさまその場から離れる。

噛まれたレッドローチは、すぐ後ろにいたレッドローチに噛みつき出した。

そこからは、仲間割れの時間だ。

一匹が他の一匹に、そこから噛まれたレッドローチがびっくりし、目の前のレッドローチに噛みつく。

目の前がすごいカオスの状況になっている。

ま、引き起こしたのは俺なんだけどね。

レッドローチに噛みつくのは、嫌なんだけどレベルアップのためにも近くにいるレッドローチに毒牙で噛みつく。

今度は、倒すために何度も毒牙で噛みつきまくる。


噛んで噛まれ、噛んで噛まれ、気づいたら、10匹くらいになっていた。

口の中が気持ち悪い。初めて虫を食べたけど、美味しくはない。

レッドローチになっているからか、そこまで抵抗はなかった。

手足も何本かなくなったりしたが、捕食変換で、耐久力も魔力も完全回復している。


『魔力も回復してるし、数も少ない。ここからは、スケちゃんに交換していいか』


ストックを使い、スケルトンを出し装着をする。

今まで共食いし、仲間割れをしていたレッドローチが急にこっちを向き出す。

もうこの数なら怖くはないし、慣れもあって気持ち悪くもなくった。

ファイアウォールでレッドローチの逃げ道を無くし、ファイアボールを数発繰り出す。

焦げ臭い匂いがしながら、目の前にいるレッドローチたちの動きが止まった。


『今回は流石に身体的にも精神的にもドッと疲れた』


メガネに転生してから、睡眠をとることがなくなったが、すごい眠りたい気分だけど、寝ることが出来ない。

大の字で倒れ、少しの間ぼーっとする。

そういえば、何回かメガネが光ったな。

戦いに夢中で、忘れてた。


名称:目鏡めがね かける

種族:アーティファクト(メガネ)、スケルトン

装着者:スケルトン

ステータス:攻撃力60 魔力58/200 耐久力:60/60(スケルトン)150(翔)

スキル:遠近眼、鑑定、念力、念話、自然治癒、スキル共有、装着、魔法回路、装着者ステータスアップ(極小)、毒耐性、麻痺耐性、マップ作成、暗視、ストック、初級剣術スケルトン、newインセクトキラー、new気配察知、new隠密、new進化の可能性


インセクトキラー:昆虫系へのダメージ上昇

気配察知:気配を察知する

隠密:気配を消し、気づかれにくくする

進化の可能性:一定のレベルに到達もしくは一定の条件を満たせば、存在の格を上げることができる。自身のみならず装着者の進化も可能。

※現在、一定のレベルに到達したため、進化可能

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