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カニ恐い
カニが苦手な男がいた。
その男はどうしてもあの見た目が苦手で、カニが動き回るだけで変な脂汗を背中にかいた。
それぐらいにまで恐かったのだ。
大きいやつだけが恐いんじゃなくて、小さいサワガニも恐かった。
川に遊びに行くと友人にサワガニを投げられたりしたが、冗談抜きに勘弁してほしかった。
投げられるたびに鳥肌が立った。
ある日、友人がイタズラでカニの缶詰をプレゼントした。
男はカニの絵が描けれた缶詰を見ただけで鳥肌が立った。
「恐い恐い!」
友達はニヤリとし、さらにカニもプレゼントした。
「こいつで焼きガニしようぜ」
男の家でカニパーティをする事になった。
男は言った
「……実は料理されたカニは好きなんだ。カニの味は好きなんだ」
焼いて赤くなったカニ。缶詰のカニは死んだ状態である。
男曰く
「生きてるカニは嫌だけど、死んでるカニは好きなんだ」
「カンニンして」って声が聞きたかったのに美味しそうに食べやがって…
三島由紀夫の話である
三島はカニは嫌いだが、料理されたカニは好きだったらしい
饅頭怖いっぽいね




