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藤本落語  作者: 藤本GJ
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自慢

自慢師の男がいた。年齢は65歳


何でも過去に大儲けをした事があり、一流大学を出ている


男は派遣社員として暇つぶしをしていた


派遣は出たい日だけ出れば良いので楽である。昔みたいに週6で働かなくて良い



一緒に働く派遣スタッフの若い兄ちゃんから老人まで色んな人に過去の自慢をした


僕が若い頃はね。銀座の回らない寿司屋でショーケースの端から端まで食べたんだ。大将が「よく食べるねぇ」って笑ってたよ。会計が5万ぐらいだったけどヘッチャラだったんだあの頃は



そんな高い所に行った事が無い派遣スタッフの若い兄ちゃんは苦笑いをした



また、派遣スタッフのおっちゃんには


昔は財布に100万入れてたんだよ。僕が若い頃は人付き合いが多くてさ。何かあったらいけないから100万入れてたんだよ。それでも余裕なくらい稼いでたんだけどさ


昼メシ500円までと決めてるおっちゃんは苦笑いした。



しかし、ある日の事



新入りの派遣スタッフのおっちゃんが来て、聞けば元ホームレスらしい。今はそう言う人達の支援施設で暮らしながら働きに来たそうだ。


そんなおっちゃんにも自慢師は止まらない


オレは◯◯大学に出て、大きい会社に就職したんだよ。そこで3年勤めて独立して、最高で年収1億までいったよ


1億もあったら使っても減らないんだよな。銀座の回らない寿司屋でショーケース端から端までよく食べてたよ


この自慢師、銀座が好きである。元ホームレスのおっちゃんは苦笑いしながら


私も昔は年に1億5000万ほど稼いでました。フグや高級なお肉をたらふく食べてましたね。あと、綺麗なお姉ちゃんのいる店にもよく行ってました。しかし、色々騙されて無一文になってホームレスになりましてね…



自慢師は焦った。自分より5000万多く稼いでると。なので、何とか追い討ちをかけようと次の一手に出た



いやぁ、昔はよくモテましてね。1日に5人の女の子から告白された日もありましたよ


すると元ホームレス


女ってのが一番恐いんですよ。私もお金があった時はモテましたよ。しかし、無一文になった途端に誰も来なくなったんです


自慢師は何も言い返せなくなった



愛想笑いと本当の笑顔を見抜けなかった私が悪いんですがね…


自慢師は次の一手が思い付かない


結局、愛想笑いや苦笑いされてるようじゃダメなんですよ。ダメになったら転げ落ちるだけだ。誰も止めてくれない


はぁ…



こんな人生だから、自分よりお金が無い人には自慢するまいと決めてたんですが、あなたは元々1億稼いでたんですよね?


はい。そうですよ


なら、私の自慢話を聞いてください


えっ!?


対等な人には言っても良いのかなと思いまして。まず、車は3台高いの買いましたね。1000万、700万、600万


はぁ…


後は、バイクも買いましたね。女が「風を感じたい」って言うもんだから免許取って100万するやつ


そうですか…


あなたはさっき、銀座の寿司屋と言いましたが、僕も女連れて大阪のキタにある高い会員制の寿司屋に行きましてね


会員制…


女の子に「会員制だから、変な奴は来ないよ」なんて言うと余裕で口説けましたね


良かったですね…






自慢師、自慢される


因果応報である

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