差し入れエスカレート
警備のバイト仲間の60代おばちゃんから
「アメちゃん食べる?」
と聞かれて貰った大学3年生の兄ちゃん。りんご、桃、グレープ味の3つ貰った。
別の日
「缶コーヒー、ブラック、微糖、カフェオレどれが好き?」
「微糖です」
答えると自販機に向かったおばちゃん。
「いや、自分で買うんで大丈夫ですよ」
大学生の意見を無視し、微糖を買って来たおばちゃん
「学生さんでお金無いやろ?こういう所で奢って貰って節約しなアカンで」
微糖の缶コーヒーを渡された。
別の日
「おにぎり握って来たから食べや。シャケと昆布やから」
「ありがとうございます。けど、今お腹減ってないんで大丈夫です」
「お腹減った時に食べたらいいやんか」
シャケと昆布のおにぎり渡された。塩がまぁまぁ効いてる。
別の日
「タッパーにメロン入れて来たから。メロンで疲労回復してちょうだい」
「オレンジ色のメロンって夕張でしょ?めっちゃ高いやつじゃないですか。そんなん悪いですわ」
「兄ちゃんが思ってる以上に夕張は安いから。遠慮せんと食べてや」
夕張メロンめっちゃ甘い。絶対高いやろ。
大学生の兄ちゃんはお返ししようとデパートでクッキーを買って行った。
「お返しとかホンマにいらんから。彼女にでもあげや」
「そんなん言わんと受け取って下さいよ。いつものお返しなんで」
「いや、大丈夫やから。学生さんやねんから、そんな気ぃ遣わんでいいねん」
受け取りを拒否された。マダムのティータイムみたいなクッキー、どうしたらいいねん。
別の日
「タッパーにみそ汁入れて来たから。家帰って飲みや」
「みそ汁なんて、そんな大丈夫ですって」
「1人暮らしやったらみそ汁作らんやろ。持って帰りや。絶対こぼれへんタッパーやから。スーパーの袋に入れたら完璧やから」
チンして飲んだ。豆腐と玉ねぎが入ってた。
タッパー洗って返すの面倒臭いな。
別の日
「豚汁作ったから。タッパーに豚汁入れてるからまた家で飲んでや」
「みそ汁より豪華なってるじゃないですか。もうホンマに大丈夫なんで」
「栄養取らな、栄養」
また持って帰らされた。こんにゃく多めやな。
タッパー洗うの面倒臭いな。
別の日
「甘酢の肉団子作って来たから。朝4時に起きてタネから作ったから。タッパーに入れてるから」
「大丈夫ですって。惣菜は自分で買うんでホンマ大丈夫ですから」
「スーパーとかのより美味しいから。食べてみてよ。朝4時から作った力作やで」
持って帰って食べた。
味濃いめでご飯が進む。玉ねぎ多めなんも良い。ただ、甘酢あんが酸っぱ過ぎるな。
タッパー洗っても甘酢あんの汚れ取れへんやん。
タッパー100円で買い取った。この100円はキッチリ取られた。まけてくれると思ったのに。
別の日
「今日はタッパー無いよ」
「いつも差し入れ貰ってるんで、気にせんで良いですよ」
「今日の私、黒の勝負下着やねんけど…」
大学生の兄ちゃんはその日付けでバイトを辞めた。




