表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/93

1話 唐突に転移させられたのはなんでですか?

( 厂˙ω˙ )厂新作です!


( 厂˙ω˙ )厂少しでも楽しんで読んでいただけたら幸いです。


( 厂˙ω˙ )厂よろしくお願いします!


9/26

改稿作業開始

――きりぃつ、きょーつけ、れぇい、おなしゃす――


 学級委員のやる気のない号令のあとに、クラスメイト達のやる気のない挨拶が続いて、これまたやる気のない教師のだるそうな授業が始まる。


 高校生にもなると、みんな手抜きの仕方などよく分かってくるものだ。少なくとも俺はそういうものだと思ってる。


 とどのつまり、俺は授業を真面目に受ける気などないので、教師に見えない位置にそっとスマートフォンを設置して通販サイトを開いて今現在進行形でネットショッピング中である。


 通販サイトの購入履歴の欄にびっしりと並ぶ発送済みの商品たち。この感じなら、こいつらは全部明日には届くだろう。


 来週の週末に新たに届く商品たちをら選ぶためには長時間の吟味が必要なので、今こうして授業の時間を削ってまで通販サイトとにらめっこをしているというわけである。


 どんな商品を買おうかと期待と興奮を胸に抱きながら、このくだらない授業が完全自習になってなんでもし放題! という状況になってくれることを願う。


 ついでに学校の課題もなくなってくれることを願う。


 なぜなら、もうすぐ春になるこの時期、俺が一番期待するこものは春期アニメだが、それを見る前に消化しなくてはならない未消化の冬期アニメがまだ多く残っているという重要な課題もあるからだ。


 その為にも早く帰宅してオールでアニメを見漁りたいところなのだが、やはり、早く終われ終われと思うほどに体感時間は長くなっていくわけで。


 授業が終わる頃には、俺は完全にぐっすりと眠っていたようだった。


「おい、とっとと起きろよエイジぃ」


 クラス委員の健太郎が起こしに来たが、話すこと自体が億劫なので俺はそれを無視する。


「……おい、寝たふりするなって。今から全校集会だから、体育館に行くぞ」


 クラス委員という厄介な仕事を引き受けたばっかりに、俺みたいな根暗なやつの面倒も見なくてはならないとは。やつも苦労人だねぇ……誰か何とかしてやれよ。


「お前が起きれば片付くし、俺がわざわざこんなことをしなくてもいいんだけど、なっ!」


「ひぶっ!?」


 健太郎の声が力んだので、俺は何事かと思って顔をあげようした。すると、唐突に横腹に強い衝撃が走った。それが健太郎の蹴りによる衝撃だと気づいたが時既におそし。俺の身体は大きくバランスを崩し、床に倒れていた。


 何事かと思うと、頭上には額に青筋を浮かべながらこちらを睨む健太郎(クラス委員)


「そして一番何とかすべきなのはお前なんだけどな……」


 ……おやおや、うっかり思ったことを口に出してしまっていたようだ。俺が椅子ごと倒れたのもそれが原因だったりする?


「……はいはい、わかったわかった。行くよ」


 無言でこちらを睨む健太郎の圧力に耐えきれず、渋々ながら承諾をするしかなかった。


「ったく、最初から素直にそうすりゃあいいだろうが……」


 個人的には今夜の夜戦のためにももう少し睡眠を継続してとりたかったのだが仕方ない。体育館で続きの睡眠をとるとしよう。


 校長(ハゲ)よ、今日の話は俺が寝てても教師に何も怒られないくらいに、生徒全員が気絶するようなやつを頼む。


 ……とにかく今日は家に帰ってアニメ見る。



◇◇◇



「……であるからして、……が……であり、生徒諸君は……を……し、……く……しく生活するように」


 最初はふつうの挨拶だったはずなのだが、俺の意識が覚醒し出した頃には、もうお説教のようなものに変わっていた。


 一瞬だけ顔を上げて周囲を見ると、全校の半分以上の生徒が既に体育座りの状態で俯いている。


 ……校長(ハゲ)よ、良くやった!


 ここまでやってくれれば、教師は俺だけを職員室に呼び出して叱るだなんてことはしないだろう。


 集会のたびに仮眠を取って教師に目を付けられる俺としては、今回のような素晴らしい(つまらない)話をいつもしてくれることを願う。


――校長先生、ありがとうございました。これにて全校集会を終了いたします。他に連絡のある先生方はいらっしゃいますか?――


 さぁ、帰宅まであと少し。早く終われ、終われ終われ終われ終われ! アニメと嫁が待っている! 帰りたい、帰りたい、理想の我が家が待っている!


 このあと駐輪場まで全力疾走して帰りの混雑を回避、その後、先程の授業中に新たに購入した商品の振込のためにコンビニに行かなくてはならないんだ。こんなところで潰していい時間なんてない!


―ザァァ……ズザッ、ザー……―


 はぁぁ!? なんだよ、このノイズ音? マイクトラブルか? 要らないことで時間食わせるなよ、全く……


『あー、まいくてす、まいくてす。聞こえてるですかー?』


 ん? こんな喋り方の教師うちの学校いたか?


 声もなんか幼いし。


 周囲がざわつきが気になったのでゆっくりと顔を上げてみると、マイクを持ってたっているのは()()だった。


 そう、()()





 ……は?





 いやいやいやいや、なんで高校に幼女がいるんだよ、この場にいる全員が困惑顔だよ、どこから湧い(スポーンし)た?


 声をあげようとしたが、喉から息だけが吹き出すように抜けていき、体も何故か動かすことが出来なかった。


 どういうことだ?


『さぁ、大変急ではありますが地球の方はこの手の誘いが大好きだと常々お伺いしておりますので、助けを乞いにやってきたのです』


 地球の方々?


 助けを乞いに?


 何を言ってるんだ、この幼女。


『細かい説明は私の世界でするのです。とにかく今は私の世界に転移させますから、動かないでくださいです』


 いや、そもそも動けないし、喋れないから?


 おいおい、なんなんだよこれ……これじゃあまるで、異世界転移モノの始まりのシーンみたいじゃないか……


『さぁ、行くですよ……世界移動(ワールドムーブメント)


 突然に体が浮遊感に包まれて、その恐怖でずっと目を閉じてしまった。


 そしてだんだん意識が遠のき……




◇◇◇




 フラッシュのような光で目が覚めた。瞼を閉じていても眩い光が目に差し込んでくるので、みんながみんな目を手で抑えたり、瞼を極限まで閉じたりして目を光に慣らしている光景が、周囲のうめき声と衣擦れの音を元に脳内で再現ができた。


『さぁ、皆さん着いたですよ!』


 着いたは着いたでいいんだけど、ここ一体どこだよ?


「お、おい、ここは一体どこなんだ!?」


 あ、ちゃんと代わりに聞いてくれるやついた。


『ここは私の担当する世界、ハルケミナの神域なのです。そして私はこの世界の神、イリアなのです』


 なんと、なのです幼女さんは神様だったのか。


 ……って、いやいやいや、そんな簡単に受け入れられる話じゃないでしょうに。


『さぁ、着いたので説明をさせてもらうのです。まず突然の召喚にも関わらず、皆様が来てくださったことに感謝感激なのです』


「い、いや、俺たちはこんなところに来たくてきたわけじゃないぞ!」


 おう、その通りだぜ。俺はまだまだ見なくちゃいけないアニメが残ってるし、受け取らなくちゃいけないグッズも沢山あるんだ。こんなところで暇を潰している時間なんてない。


『この召喚は、あなたがたに明確な拒む意志があったら起動しないのですよ?』


 明確な拒む意志って……そんなもんあんな突然に転移とか助けろとか言われて事情の見込めるわけないだろ、こいつ。


「はやく元の場所に返してよォ」


「そうだそうだ!」


「そもそもなんなんだよ、転移とか助けろとかって」


『それを今から説明するのです! 単刀直入に要件だけ先に言うと、あなたがたに勇者となってもらって、この世界にいる8人の魔王を倒してほしいのです!』






 ……俺も単刀直入に言わせてもらおう。






「いいからとっとと家に返せやァァァ! 三次元の幼女(ロリ)にゃあ興味ねぇ! とっととズラかれこのクソアマ! 魔王? そんなもんおめェ神様なんだったら自分でなんとかしやがれよ! 予定を狂わされたヲタ(この俺)クの怒りをなめんなよ、ゴラァ!」



 ……その場にいた全員がドン引きしてるけど俺は何も気づいていないふりをして静かにその場に座った。

(厂˙ω˙ )厂読んでくれてありがとうございます!


( 厂˙ω˙ )厂感想レビュー頂けると励みになります!


( 厂˙ω˙ )厂ブックマークもしてくれると嬉しいです!


( 厂˙ω˙ )厂次回もよろしくお願いします!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

クリックお願い致しますd('∀'*)
小説家になろう 勝手にランキング

☆新作☆
僕と女神の最終戦争 /a>
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ