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剛腕

作者:
掲載日:2017/07/16


血液が沸騰する


脳はナノ単位で稼働し始め、ニュートロンは爆発していた。

先ほどまでだらしなく夕食を買いに行くはずであったが、足が急に止まったのだ。


我が先へと意識を置いてきぼりにし、足が疾走する。吐く息は澄んだ空気を切り裂いて散り散りになる。

膝の古傷の位置がよくわかり、千切れんばかりに痛い。


突進する巨体は既に幼児を捉えて逞しい腕が子を包み込む。


その巨体を鋼鉄の塊が走り去りながらえぐるがタフな体はびくともせずそこに留まっていた。




「俺は生きているし、君も生きているな。」




幼い子の泣き声と共に、英雄はそこにいた。

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