表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パラサイト戦記  作者: 五月雨拳人
第一章 生きる目的と、その意味
5/140

第五話 新天地へ

 長い時間をかけて吟味した結果、陸に上がる足がかりにする寄生先は、熊にする事にした。

 理由は様々だが、単純に生物として強いというのがまずある。最初に強い奴に寄生しておけば、慣れない陸地に上がってもそうそう簡単にくたばりはしないだろう。そうして陸に慣れたら、またじっくりと次の寄生先を探せばいい。情報収集する時間を得るためにも、まずは死ににくい身体を入手するのは重要な事だ。

 この水場には、時々熊が水を飲みに来たり魚を捕りに来る。これまで観察したおかげで、俺はそれなりに奴らの生態を把握できた。頃合いだと判断した俺は、行動を起こす。

 奴らが魚を捕ろうと水場に入ったのを確認した俺は、ゆっくりと近づく。

 身体の一番大きな奴に狙いを定める。

 向こうがこちらに気づいた。

 今だ、と俺が思うと同時に、向こうも同じ事を思っただろう。

 奴の右手が一閃し、俺の身体がすくい上げられる。

 気がついた時には、俺は水中から外へと放り出されていた。

 地面に落ちてバウンドする俺を、熊が太く大きな手で押さえつける。生まれて初めて体験する水の外の世界を満喫する間もなく、俺は熊の餌となった。

明日からは毎日一話ずつ、お昼12:00に更新します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ