欲望と理性と『人』と定義される者
欲望という言葉を知っていますか?
何かを手に入れたい事。
物欲、性欲、独占欲…。
汚く、そして醜い言葉だ。
人はその言葉の下に争いをおこし互いの命を奪いあった。互いの持つ物品、家族、恋人、才能、地位、果て国までも。
理性という言葉を知っていますか? 人が人であるために無くてはならない人にのみ与えられた感情。綺麗で澄み切った感情。
その感情を発達させ人はこの地球を支配する事ができた。どんな苦難にも耐え抜けるつよい心をもてるようになった。理性のもとに自分を支配する。理性のもとに決められたルールに従いながら生きる。そう…まるで機械のように…。
人は理性を重んじる。欲望と邪念を捨て人らしく秩序ある生き方をと…。
人らしく生きる?それはどういうこと?自分の奥に住む本当の自分を捨て人と定義される生命体の定義に乗っ取り決められたレールを歩くということ。秩序を保つため…。欲望をさらけ出した人は容赦なく排除される。挙げ句には…人ではないと定義されて…。欲しいと思ってなにが悪い?それにたいしての思いが強いだけ…それがないと生きられないんだ!
奪いたいと思ってなにがわるい?それがどうしてもほしいだけ…自分の方がそれを欲してるだけなんだ!
殺して何がわるい?やらなきゃ自分が殺される…殺してやりたいほど憎いだけなんだ!
もしそれをすべて押し込んで機械みたいに番号つけられて並んで歩くしかないのなら…
僕はもう……
人でなくていい……。