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転生してもホラーにビビりまくるとは!?  作者: 半田捨句
プロローグ ~旅立ち~
13/34

13.手帳

 もともと全く読めなかった文章が読めるようになっている。文字を読めるというよりは、頭の中に書いていることの意味が入ってくるという不思議な感覚だ。以下が記載内容。


 この世界の訪問者である弱きものへ。

 あなたは廃滅へ向かうこの世界を導くために選ばれた。助けとなる供も多く連れていたが、あなたが現れる際に邪なものも紛れ込んでしまった。

 それは神魔を狂わせ、本来の性質を隠し、望まない行動と結果をもたらす。

 悪夢の中にある者たちに声をかけ起こしてやれば、きっとあなたの力となってくれるだろう。

 すべてのものを救い導きたまえ。


 これがプロフィール欄。こんなことが書いてあったのか。そして本来背表紙に当たるこの場所が、さらにめくれるようになっている。4ページあるようだ。


 1ページ目

 紙本健

 性質:太極

 両儀を束ねるもの。縁を得れば祝福を預ける。陽中に陰あり、陰中に陽あり。

 技能:太極 両儀 異空間収納【借】


 2ページ目

 『狛犬』-こまいぬ-

 性質:地の守護【左】

 門前にあり守るもの。探すことに長ける。

 技能:吽波 索敵【中】 結界術【極】 人化


 3ページ目

 『獅子』-しし-

 性質:地の守護【右】

 門前にあり守るもの。運ぶことに長ける。

 技能:阿砲 騎乗 直感 結界術【極】 人化


 4ページ目

 『事代主神』-ことしろぬしのかみ-

 性質:託宣神、漁業神

 言霊を司り、釣りを楽しむもの。

 技能:言霊 釣りの誉れ 異空間の運営 天の逆手


 なるほど。これは確かにプロフィール帳だ。…にしても【借】ってなんとなく情けない感じがする。わかりにくい自身の説明文を触ってみると申し訳程度の解説が頭の中に流れてきた。

万物衆生(ばんぶつしゅじょう)との縁をつなぎ、自らの眷属とすることができる。眷属はつながりを感じることで祝福を受ける。陰陽の力を纏うがほかの力が定着しにくい。)

 つまり…誰でも眷属にすることができて、名づけなど関係なく特別な関係と認識した段階でパワーアップするということか。この祝福っていうのは俺が祝福するのか…俺を介して何者かが祝福するのか…よくわからないな。そしてほかの力の定着とはなんだろう。

 プロフィール欄に書いてある声かけっていうのは…書き方的には俺の仕事な感じかな。そうやって仲間を集めていけばいいんだろうか。みんなと相談しよう。


「手帳にこういうことが書いてあった。」

「ふむ…なるほど。我らが名づけのタイミングで神階が上がったように感じたのはそこでつながりを強く意識したからか。そういえば、タケルに名づけを依頼したのは、真名を知られることでそれを悪用されることがあるからだ。だからコマ、レオお互いの名前にいい加減に慣れなさい。」

 確かにコマとレオはお互いを狛犬、獅子呼びだったな。二人ともなんとなく恥ずかしそうにしている。長い付き合いと言っていたし、これは熟年夫婦がいまさら新しいあだ名で呼ぶのが恥ずかしいという感じかな。…いや、もしかしたら真名云々の話を知らなくて恥じているのか。

「…とりあえず仲間を増やして導けということらしいが。」

 どこに?とは思ったが気にしないことにした。

「タケルよ、その手帳がどういうものかわからないがそれに従っていいのか?」

「みんなをあの状態…呪いと呼ぶことにしようか。あの呪いから解放したことが悪いこととは思えない。俺が自分で考えて取った行動とこの手帳の勧めが一致しているのであれば、今のところはそれに従ってみようと思っているがどうだろう?」

(あるじ)の意思に従うが、我自身もその方針が好ましいと思う。時間がたつと我もああなっていたのだろう。」

主様(ぬしさま)よ、オレの直感でも嫌な感じはしないぜ!というかこの直観も技能だったんだな!」

「ありがとう。技能というか、もともと持っている性質を明文化しただけだと思う。そう考えると、俺の「他の力が定着しにくい」「陰中に陽あり云々」ってのは何だろうな。」

「実は(あるじ)が意識を失ったとき、移動中だけでもと思い体にまとうような薄い結界を張ろうとしたのだが、滑るような感覚で付与できなかったのだ。もしかしたら強化術や付与術といった類のものが定着しないのかもしれん。」

「そんなことがあったのか。もう一度試してみてくれないか?」

 コマは俺の周りに直方体の結界を作り、それを徐々に小さくしていった。迫ってくる透明な壁は少し怖い!と思っていると段々俺の体の形となり、肌に触れようとした瞬間…!

 ぬるんっ

 …?

「もう一回やってくれないか?」

 ぬるんっ

 ………ローションまみれの全身タイツを上から引っ張られて脱げたような、経験したことのない独特の感覚だ。なおレオが付与しても同じだった。なるほど。身体強化術とかがあっても同じ感じになるのだろう。バフをかけて殴る、ってのはできないのか。残念。

「俺はみんなに守ってもらわないとダメみたいだな。これからよろしく頼む。」

 こうして俺と仲間たちの長い旅が始まった。

 

これでプロローグは終わりです。手帳を読めるようになるまでがプロローグと思って書いていましたが予想以上に長くなってしまいました。次からようやく本編です!

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