表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤンでれ…  作者: XXXX
17/32

震・ヤンでれ…発見…

 時は流れて放課後、今頃教室では帰りのホームルームをやってるんだろうなぁとか思いながら、白い天井をじっと見つめる。


 現在将がいるところは、保健室。


 別に病気になったわけでも、ましてや怪我をしたわけでもない。ただそう、少し食べ過ぎただけだ。


 昼休み、将は自らのパンツを守るため、爆走し、逃げ込んだのは音楽準備室。だが、そこにはすでに二人がレジャーシートを用意しており、弁当も展開済み。


 もちろんその場から離脱を試みたが、CGも顔負けの速さで座らされてしまった。抵抗しようとしたが、静香から、さっきのは冗談だからたくさん食べてください、と言われた


 疑いながらも、走りまわって強烈になっていた空腹には叶わず、大量にあった弁当の中身を一人で完食。


 ここまではよかったんだが……


 お腹もいっぱいになり、珍しく二人の争いも……少しありながらも、昼飯は終了。仲良く3人で教室に戻ろう! そんな感じで廊下を歩いていると、食い過ぎで少し、少しだけ腹が痛くなり、擦っていると、それに気付いた静香が声をかけてきた。


「お兄様? どうかしました? まだ足りませんでしたか?」


「さすがにそれはない……いや、少しお腹が痛いだけだから――」


 がばっ!


「は?」


 一瞬のうちに視界が90度回転したと思ったら、静香と凛が協力して将を横に抱え、丸太を運ぶように、保健室へ連行。

 

 保健室の先生はどこかに行っているのか、無人の状態だ。


「おい、本当にちょっとお腹が痛いだけだから、わざわざ保健室に来なくても……」


「何言ってるんですか! お兄様!」


「そうだよ将君! おとなしく寝ていて!」


そう言ってベッドに無理やり寝させられました。


「だから大袈裟だって、別にベッドを使う必要は――ってお前ら! なんだこのベルトは!」


 いつべルトで縛りつけられていた!?


 手も足も巻かれているため、首しかまとも動かすことができない将は、なんとか脱出しようともがく。


 というか本当に人間技じゃない。


「だってお兄様、こうでもしないと無理やり授業に出ようとするだろし」


 静香の言葉に凛もしきりに頷いて、同意の意思を示す。


「当たり前だ! というかこんなことでいちいち保健室で縛りあげられてたまるか!」


「G、ここは一時休戦にして、お兄様の薬を買いに行きましょう」


「スルー!?」


「仕方ないけど、それが今私たちのできる唯一の手ね」


「いや、そんなことよりもこのベルト外す方が先だよ!?」


「じゃあ早く行きましょう」


「そうね」


 最優先目標の一致を確認するように、静香と凛は顔を見合わせ、うん、と一回だけ頷く。


「え? ちょっと待って、このままで置いていくのか? そうなのか!?」


 二人は将の言葉が聞こえていないのか、あっという間に扉の向こうへと消えてしまったのだった。


「……まじかよ……」


 とまぁこんな感じで今は保健室に監禁中なわけだ。静香達ならきっと早く戻ってきてくれるだろう。


うん、きっとそうだ


「ほんと、早く帰ってきてくれることを願うよ」


 だってあいつら、カーテン閉めて行かなかったし……

 

 つまり今、この瞬間、誰かが入ってきたら、間違いなく将の人生は終わりを告げることになるだろう。


 それだけはなんとしても阻止したい。動けないけど……


 だが、この時すでに、将の人生は終わりの時を迎えていた。


 ガシャンッ!


 突然の音にびくりと反応し、まさかと思いつつも、嫌な予感120%の力で重い頭を持ち上げてみる。


 そこには、大きなウサギのぬいぐるみを持った、小さな女の子が、机に寄りかかるように立っていた。

 

 もちろんこちらを見て、


 すると女の子は、体を小刻みに震わせ、大きな瞳を潤ませ、口を金魚のようにパクパクと開け閉めを繰り返しながら、片手でこちらを指さした。


「へ、変態さんがいますぅ!」


 将の人生が終わりを迎えた瞬間でした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ