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ヤンでれ…  作者: XXXX
16/32

震・ヤンでれ…忠告…

 このままではまずいと感じ、教室内にいるであろう明を探そうとあたりを見渡すが、食堂にでもいっているのか、姿が見当たらない。


 いつもどうでもいい時にいるくせに重要な時にどこ行ってんだあいつ!


「申し訳ありませんがGさん、お兄様は私のお弁当を食べるので忙しいので、あなたのまずいお弁当など手をつける暇がありません」


「それはあなたではなく将君が決めることだよ。まぁ私のお弁当とKのお弁当とじゃ話にならないと思うけど」


「では決めてもらいましょうか」


「ええ」


 二人は睨みあうのをやめると、丁寧にお弁当の包みを解いた。


「おお」とクラス全員が思わず感嘆をついた、もちろん将もその一人だ。


どちらのお弁当も見栄えよく整っており、栄養バランスを気にしているのか、野菜などもしっかりと織り込まれている。


 そんな二人の弁当の大きな違いはたった一つ……


 肉か

 魚か


 それだけだった。


 具体的になんて料理かはわからないが、静香の料理には肉が、凛の料理には魚がメインのおかずになっていた。


 っていうことは今日の気分で選んでしまえば問題ないか。


 そう考えた将は、ただ簡潔に、肉か魚、どちらが食べたいかを考え始める。


「そうです、ただ勝負するだけではつまらないので、勝った方は賞品をもらえることにしましょう」


 その突然の提案をしたのは静香だった、まるで勝利確信しているような、挑発的な余裕を見せながら凛を見る。


「いいですね、で、その賞品とは?」


 相変わらず当の本人に関係なく話が進められていくが、まぁお弁当を作ってもらったんだし、たまにはいいかなとも思う。


「将君の脱ぎたてのパンツで」


「ちょっとまって静香」


「良いでしょう、望むところです」


「望まないで!」


 思わぬ賞品内容に、隼の如く異議を申し立てるが、やはりスルーの形で終了。


「お兄様のパンツを持って帰るのは私です」


「いいえ、私が持って帰ります」


「え? 何? 俺この場で脱ぐの?」


 この年で変質者の仲間入りですか?


「さぁお兄様」


「どっちか選んでください」


 そう言って二人がお弁当を前に差し出してくる。


 どうする?


 昼ごはんを食べるのを我慢するか?


それとも腹いっぱいになって変質者への道を行くか?


 二つのお弁当を睨みつけながら、思考をめぐらせること数秒、


「って! そんなの考えるまでもねぇ!」


「お兄様!?」「将君!?」


 将は全力で走りだした、扉を乱暴に開け、二人声が聞こえないよう耳を手で塞ぎながら、廊下を駆け巡る。


 俺はまだ健全でいたい!!



 飛び出した将を見て、静香は追いかけることもしなかった。いつもなら地の果てだろうが一瞬で追い付いて捕まえることができるが、今日はそうしない。


「それで? 何か用? 将君を遠ざけたりして」


 隣から聞こえる凛の声、全て見透かしている物言いに驚きもせず、静香は向き直る。


「聞きたいことがあります」


「聞きたいこと?」


「今日の男子生徒大量欠席のことです、あなたですよね?」


 一応周りの生徒に聞こえないよう、声の音量を下げて凛に問う。すると彼女は特に気にした様子もなく「ええ」と答える。


 やっぱりGの仕業でしたか……


「じゃあもうやめてください、そういうこと」


 静香の言葉に、彼女は一瞬、豆鉄砲を食らった鳩ような顔をした。


「なぜ? あいつらは将君に危害を与えようとしてたんだよ」


 そんなことは百も承知だ、凛がお兄様を思う気持ちは、恐らく本物であろう、認めたくはないが……


「そうだとしても……お兄様は優しい人だから、それを知ったらショックを受けてしまう」


「だからやめろと?」


「そう」


 顎に手を当てると、凛は考える姿勢を取り、質問を飛ばした。


「ではもし、将君に危害を与えようとしたらどうするの?」


「もちろん手を出せばボコします」


「……つまり、手を出さなければ」


「手は出さない」


「なるほど」


 理解したと言わんばかりに頭を縦に振る。


「とりあえずは言うことを聞いておきましょう」


「当然です」


 話を終えると、広げた弁当箱を再び布に包みこむ。


 早く追いかけないと、お兄様がご飯を食べる時間がなくなってしまう。


 きちんとお弁当を包み終え、レジャーシートを抱えると、お兄様がいるであろう屋上へと向かおうと、教室の扉に手をかける。


 ――あ

 

そこであることを思い出し、同じく弁当を持った凛の方を振り返り、一言


「あなたには手加減しないですけど」


 突然の言葉に、凛も微笑混じりに言い返す。


「それは私のセリフ」


 それだけ言うと、二人は廊下を異常な早さで駆け抜けていった。



すいません、今回は短めです。新しいバイトのせいで毎日くたくたです……



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