恐れと制限
まだ…グタグタとやってます…
テンポよくなる方法教えてくれませんか?
ミナトと共に草原をパサパサ!と歩く…
嬉しい…誰かと一緒に行動するなんて久しぶりだ
[草原とは言え…木の根があるかもだから…気おつけて]手を優しく握りなから…夕焼けをバックにミナトがそう言ってくれ…
[心配してくれて嬉しい…俺は貴方という存在が必要だったんだ…]と心の中で俺は心底そう思う
しばらく草原を歩いてると…木を切られたわかりやすい一本の道に入っていて…手を握りながら…ズサズサと前へと歩いていく内に一つの都市のような場所が見えた
[あれは…都市か?…]そう疑問風に俺が言うと
ミナトが[おそらくね…よし…あそこで宿を見つけようか…]と返してくれた
その頃には夕焼けが消え…既にもう時間は深夜になっていた
その都市は…円状の形で…円の中に複数の建物があるようで…少し神々しさを感じるものだった
そのまま二人でその都市のような場所に向かい…入口へと着いた
そうして都市の中に入ってみると…かなり栄えている…とわかるほど…色々な高さの建物や商売をする店などが何件かあった
そのまま…暗闇の中…探検していると一件の灯りが付いた少しでかい宿屋があった…
[宿屋…あったね…あそこにしよう]と手を握りながら…そこへと俺を引っ張るミナト
「誰かに引っ張られるなんて初めてだな」…その時の俺はそう思っていた
そのまま宿屋の前まで行ってすぐに入っていき
扉を開けると木製でできた…店内が広がっていた
[こんにちは!…泊ってもいいですか?]とミナトが店内の中で元気溌剌に言う…
そうすると…[あ〜?…あんたらは?]と…言いながら…黒いエプロンとスーツを着た…店主と思わしきおじさんがでてきた
[あの…旅の者で…泊まらせてほしいんですけど…]申し上げないなさそうに俺が言うと
[あっそ…空いてる部屋入って好きに使え]…面倒さそうに店主らしきおじさんはそう言って空いてる部屋を示す紙を渡してくる
[どうも!]ミナトがその紙を受け取って…俺に見せてくる
[どこにしよっか?]…羽織が歩きで揺れながら…俺に紙を見せてそう言ってくるミナトに対して[じゃあ…175番の部屋がいいな…]と…一番端の部屋を提案した…理由は…もし泊まっている誰かと会ったら絡まれそうで…怖いから…
[わかった…そうしようか!]ミナトはその提案を太陽のような笑顔で答えてくれる
[やっぱりミナト…貴方は俺の光だよ…]…微笑みながら…そお…心の中で思う…誰かとこんな関係を築いたことのない俺には…その笑顔はまさに太陽だった
二人で175番の部屋に行こうとすると…店主らしきおじさんが[にしても金髪のあんちゃん…あんたかなりの美形だな…今夜どう?]小指を意味深に立てながらそう言ってくる
そう言ってくるおじさんに対して…俺は…怒りと恐れが爆発して
[やめろ…………ミナトを奪おうとするな…俺のミナトたぞ…俺が考えて作ったんだ俺が作ったんだから俺のものだろう?なんでそんなこと言うの?大体あんたにそんなこと言う権利はないんだよ?どうして権利があると思うの?考えられないの?]
俺の理解者を奪おうとするな…
俺は…奪おうとしたおじさんに対してそんな事を言ってしまう…いや…言わなきゃ駄目なんだ…言わないとわからないから…わかろうしないから…そして言葉で理解できないなら体で理解させれば良いだけなんだけだから
生気の無い瞳でそんな事をブツブツと言う俺におじさんは不気味がり話しかけるのをやめてしまった
ミナトもこんな事を言う俺に少し驚いている
そんなミナトを無視して俺は…[それじゃあ…いこうか…ミナト]と言って…少し微笑みながらミナトの手を優しく掴み引っ張る…そのまま175番の部屋まで一緒に行き…着いた
部屋の内装は…何にか特別な物のない普通の木製の部屋…ただ…突出した物が有るとすれば…ベッドが2人用のベッドであることぐらい
[それじゃあ…一緒に寝ようか]…ミナトにそう言い俺は2人用のベッドにうつ伏せになる
ミナトも…[わかった]…そう言い俺の隣にうつ伏せになる
[……ごめんね…ミナト]…俺は何の毎ブレもなく謝ってしまった…
[え?]とミナトも突然だった為少し驚いている
そんなミナトに応えるように「店主おじさんにあんなこと目の前で言っちゃったこと」となぜ謝ったのかの理由を話した
そして続くように[俺…貴方が誰かに取られるのが怖いんだ…誰かが貴方の隣にいることが怖い…誰かが貴方の事を大好きになることが怖い]そう御本人の前で言ってしまう
自分の言葉が気持ち悪い…なぜ俺は自分で作ったキャラに対してそんな気持ち悪い感情を抱いているんだ…と自分でも疑問で仕方がなかった
そんな事を言う俺に対してミナトは[そっか…でも…俺以外の人と関わらないなんて…そんなのつまらないよ?…初めての人と関わって友情を深める…これ以上に素晴らしいことは…あまりないんじゃないかな?]優しい声で…正論が混じった言葉で答えてくれる
友情を深める…か……できるかな…俺に……いや…できるはずなんだ…ただ…勇気がないだけで…臆病なだけで…誰かと関わるなんて俺でもできるはずなんだ……俺は…逃げてるだけのバカなんだな…わかりたくなくても…わかるよ…
[こんな俺でも頑張れるかな?]と不安が混じっている声で言う
俺に対してミナトは[大丈夫…生きてさえいれば…頑張れるチャンスも幸せになるチャンスも両方やってくるよ…だって生きてるんだもの]優しく諭すような声でそう言ってくれた…その時のミナトはまさに太陽そのものだった
そっか…チャンス…か……やってみるか…
ありがとうミナト…俺は感謝の言葉を伝え…そのまま抱きしめて…おやすみ…そうミナトの胸の中で小さく言った
《そうして朝を迎える…》
窓から反射した朝日が俺のまぶたに当たり…俺は起きる
そして…一緒に寝ていたはずのミナトがいなかった
一瞬疑問が浮かんだか…すぐに冷静になった…そうだ制限時間があるんだった…と思い出した
……でもミナトと一緒に寝ていた感覚は自分にとって…とても心地良い物だったことは…とても鮮明に覚えている
そうしてまたミナトに会いたくなった俺は…媒体であるスマホを使って具現化しようとする…だかいくらやってもスマホを向けた先から魔法陣が展開されない
[え?…なんで?]そう疑問が混ざった声で言い…焦りが増えていく…なんで具現化されない!?
うん?…その時にスマホの画面に時間が表示されてるのがわかった……まさか!…と思ったが…どうやら当たっているようだ
具現化した人物は俺が意識のある状態で具現化した分の時間…具現化不可能になるらしい
[……こんな制限聞いてないぞ!]…俺は怒鳴る…当たり前だ…説明されてないんだから…
[あの天使共…説明できてない制限もあんのかよ!]…終始…俺は怒鳴った声で言う…
畜生…つまりは後…俺は…5時間ミナトと会えないのかよ…
絶望に突き落とされるような感覚がした…俺の理解者である…存在に5時間も会えないのだから
結局こいつ依存してんな…