言われたかった言葉
少しBLのような展開が起きます
閃光ように眩しい景色が暗転して
気づけは俺は…そう異世界と呼ばれる場所に居た
草村が風で…パサ〜と靡く
[あの天使達は俺が見た…幻覚じゃなくて本当だったんだな]
俺はそう思い…景色を見て安堵した…自分が言われた…選ばれたという言葉は…本当だったから
俺は転生された場所である…森の草原をパサパサ!…と歩きながら
[さてと…まずは自分の能力からだよな]…作った人物を維持的とは言え…具現化する能力…いったい誰を…
……その瞬間…俺は…昔やっていた事を思い出した
そう…妄想連載だ…漫画やアニメを見ていた者ならわかるだろう…漫画好きなら一度は誰もがやることだ
有に漏れず…俺もやっていた…学校に行かなくなった中学生の頃に…
(…逃げたくて漫画やアニメを見て…それで自分もこれをやりたいって…勝手に思って…勝手に絵を描いて…親に怒鳴られて…諦めて…)
それで妄想の中で連載していく過程でキャラとか作っていた…意味もなく
[いっぱい作ったな…そういえば]思い出したように言う
[……試してみるか…]そう思い…俺は天使達から手渡された…能力の媒体であろうスマホを出す
[神風 ミナト!…]そう俺は大声で言う
その瞬間…スマホを向けた先から青い魔法陣のようなものが展開され…その中から人間が具現化されていく
数秒後…神風ミナトがこの世に具現化された
[やぁ…こんにちは]…手を振りながら…優しい微笑みを見せ…挨拶する金髪の男性
この男性の名前…さっき大声で言った通り…神風ミナト…俺が一番最初に作ったキャラだ
羽織を着た金髪ショートの美形で最強の称号を持つ人格者…
俺が自分に求めていた理想…それを体現したキャラだ
誰か自分を救ってほしい…誰か自分を愛してほしい…そんな汚い願望を持って作ったキャラでもある
[こっ…こんにちは…ミナト…]俺は…自分が作ったキャラに会えた嬉しさで震えながら言う
その言葉に…[こんにちは]、そう挨拶してくれたミナトは震えているのを察知して…[…うん?…どうしたの…何か合った…俺に言ってごらん?…]と優しい声で心配してくれた
…その言葉に俺の中の何かが切れた
[俺は……ミナト…貴方に会いたくて仕方がなかった…貴方に辛さを話したくて仕方がなかった…貴方に…救って欲しくて仕方がなかった…]
そう言い…俺は…気づいたらミナトを抱きしめていた
[汚い…汚い…汚い…どうして自分はこんな醜く…汚い言葉しかでないのだろう…どうして自分が救われるべきと…言うような言葉しかいえないのだろう]
自分の作ったキャラに救ってほしいなどと…気持ち悪い
こんなおれなんか…[そっか…大丈夫…今度こそ俺がついてるよ…だから安心して…辛いことも全部俺が聞いてあげるから…]…頭を撫でながらミナトが俺にそう言ってくれる
…嬉しい………嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい…俺のこと心配してくれてる…俺のこと大丈夫って言ってくれてる…俺がついてるって言ってくれてる…先生や友達…両親ですら言ってくれなかった言葉を言ってくれてる!!!
すごく…嬉しい!!!
頭の中でそんな言葉ばかり出る…そりゃそうだ…こんな人が俺の側にいてくれるって言うんだから嬉しい決まっている…安堵するよ…
[ねぇ…お願い…俺のこと…大好きって言って…]自分でも気持ち悪いと思う要求だ…でも言って欲しくてしょうがない
[うん…君のこと…大好きだよ…]…優しい声で…微笑みながらそう…ミナトは当たり前のように言ってくれた
あ〜あ〜…大好きだ…ミナト…側にいてくれ…お願いだから制限時間以外は居なくならないで
そう俺は心の中で頭の中で思う…自分でも救えないと思う…キャラに依存するなど本当に救えない
そしてこんな事をしているの内に夕焼けがでてきてしまい…草原の景色がオレンジ色になってしまった
[あらら…もう夕方か…]ミナトが少し呆気に取られたような顔で…
[そうだね…夜になったら困るな…]俺も少し呆気に取られた声で言う…夜になったら…異世界特有の魔物とかに襲われると思ったから…
[こんな草原じゃ…何かと困るし…近くの村…探そっか!]…手を差し出し…ミナトが微笑みながら鼓舞するように言ってくれ…
ミナトの羽織が夕焼けの草原と一緒に風に靡く、その光景はなんとも美しい
[そうしよう二人で行こう!]と俺もそう言い…差し出された手を握った
それから俺達は草原から抜け…宿を探して着くため…行動することにした
この二人気持ち悪いですか?
あとグタグタですいません