気持ち
黒崎の返事を聞き、彼は真顔になってしまった
自分の勇気を出した気持ちを断られたのだ
彼には、とても虚しく…そしてとても悲しいものだろう
輪道は自身がしている表情を無理して、やめ
黒崎に対してどうしても聞きたい事を言う
[どうして…無理なんだ?] 彼の返事に対して理由を要求してみる
それを言う輪道の顔は少し寂しそうで、泣き出しそうな表情をしている
だが振られた理由を聞きたくてしょうがないようで
震えた声を出しながら無理して聞いてみる
[輪道…お前とは異性としての恋愛感情が抱けないんだ。仲間としての気持ちが強すぎて。…好きだって想いが生まれないんだ…]
下を向きながら輪道が求める答えを出す。
その声はとても申し訳なさそうで。少し暗い表情をしてしまっている
その答えを聞き、輪道は作り笑いをして [そっか…チームメイトだもんな。ごめん…] 明るい声で謝罪の言葉を言う。
まるで彼に恋したことが悪い事の様な、
態度で話す。
だが、その作り笑いがいつまでも続くはずがなく、
明るい顔がどんどんグシャグシャ崩れていく
[ごめ゙ん…勝手に好きになったりして。男っぽい癖に気持ち悪いよな。ほんど…ごめ゙ん] 輪道は…ソッポを向き顔を隠して。辛そうな声を出し、耐えきれず大粒の涙を流しながら更に謝罪する。
その姿は何とも滑稽であり、誰かに笑われそうで、友達だったら他人の振りをしたくなる程に無様であった
[…。こっちこそごめん。折角の気持ちを無駄にして] 輪道の謝罪に対して、黒崎も同様に謝罪する。
無理をしていた事。勇気を出して告白してくれたこと。
その二つの行為に対する謝罪でもある
彼は誰かに告白された事など無いため、
謝る以外の振り方を知らないのだ
輪道はその言葉を聞き。涙を拭いて、黒崎の顔を少しだけ見る。
[気にすんな。それに…素直に言ってくれてありがとう!] 輪道は微笑みながら黒崎の顔をみる。
まぶたは涙で赤く腫れており、少し痛そうだが、
そんなこと気にせず、自身の告白を答えてくれた黒崎に感謝の言葉を伝える。
その声はか細くも嬉しそうで、本心から感謝をしているのがわかる表情と声をしていた
[こちらこそありがとう。俺なんかを好きだって言ってくれて] 支えている輪道に手を置き、
同じく微笑みながら優しく言う。
置いたその手は温かくて、
悲しみを消してくれる様な優しさを持っている。
輪道はその手を握り返し、
黒崎に笑顔を浮かべる。
[これからも仲間として。チームメイトとして、よろしくな黒崎!]
その表情のまま、彼にそう伝える。
黒崎は首を縦に振り、自身もよろしくと笑顔で伝え、二人は支え合いながら進む。
輪道の恋心は振られた事で悲しみに包まれるものの、
黒崎の優しさのある手が、彼の心を壊さず、救う結果として終わった
《輪道の告白は終わり。二人はゆっくりと歩く、そのまま森を抜け、ギルドがあるライヤの街へと着いたのだ》
そしてギルドへと向かい、一緒に扉を開けた。




