二度の為の転生
俺は…黒いこの空間をひたすら見渡す…
[なんだ…ここ!]… 不安と疑念を付けた声でそう俺は叫ぶ
そうしていると、ある女性達がバサ!バサ!音を起て降りてきた
その女性達は見た感じ、羽を背中に生やしていて包帯のような物を関節を覗く全身に巻いている青髪と赤髪の二人だった… 俺が二人を見ていると…
[何をジロジロとみている?]…と青髪の方の女性に怒られてしまった…
俺はつい…仕事時代の癖で…[すいません…]…と謝ってしまった
そして続けざまに…[あの…ここはどこなんですか…あと貴方達は?]…と二人に聞いてみる
そうすると赤髪の方の女性が「そうだな…説明せんとだめだな…ここはあの世と現世の境目だよ」と説明してやった…と言わんばかりの態度と声をしてきた
そして続けざまに青髪の方の女性が「そして私達はそれらを転生させる天使だよ」と顔を近づけながら顔見してくる
俺は思わず…[え…天使?]…と呆気に取られた声が出てしまう
そんなことを気にせずに赤髪の方の女性が「そう…私達は天使…異世界への転生をさせる天使だよ」と何故か誇ったような顔でこちらに来て
続けるように青髪の方の女性が…[貴様のように病気や寿命で死なず…不幸な事故で死んだ者達を私達は二度目の人生として異世界へと転生させるんだ]…とこちらも何故か誇った顔でこちらに来た
俺は驚きながら…「つまり…俺は…また違う人生を歩むってこと?」と半ば疑心暗鬼にそう言った
…二人は全く同じに…[そうだよ…君は選ばれた!]…元気ハツラツな表情で答えてくる女性に俺は
[選ばれた…おれが…こんなおれが?…]とつい…情けない言葉が出てしまう
それに応えるように…[そう…不幸な人生を歩んだ君だからこそ選ばれた!]…と二人は言うと何やら準備を始める
[何をしているの?…] と困惑した顔で近寄る
そうすると赤髪の方の女性が「転生される君への贈り物さ…何がいい?」と笑いながら…手を差し出す
[贈り物…なんなの…それ?]…と俺は困った風に質問する
青髪の方の女性が[転生する時に貴様が欲しいと感じた能力を一つ授けるんだよ]と質問に答えてやった…と言わんばかりに答えてきた
[なんでも…いいの?…]
[ああ…なんでもいいぞ…どんな能力を願う?]
俺は……何故か今まで言われてきた言葉を思い出す
[お前のせいでこんなことに…!!!]
[紙の無駄なんだから絵を書くのをやめなさい]
[イラストなんぞいいから会社員になれ!]
[なんか妄想して絵を描けば褒められるんだから子供は羨ましいよ]
[これだから学無しは嫌いなんだよ]
[なんであんな奴を見捨てないのかわかんない]
[あ〜あ…お前のせいで皆の時間がサビ残で無駄にされて可哀想だな〜…]
[生きるのヤダなら自殺すれば?]
[お前こと大嫌いだったよ?]
[病気になったら捨てるからよろしく]
[うるさいから喋んな]
駆け巡る…俺を罵倒する言葉…俺を否定する言葉…俺を軽視する言葉……
確か…なんでもいいんだよね?
じゃあ…
[おれは……俺は…頼れる人と一緒に居たい…大好きって言ってくれる人と一緒に居たい…安心できる人と一緒に居たい…愛してるって言ってくれる人と一緒に居たい…]
震えて泣き喚きながら…突然出た本音はなんとも情けなく…醜い…こんな泣き言を言っている御本人である俺は…そう肌で感じていた
[う〜ん…それが君がほしい…能力?]赤髪の方の女性が困惑した顔で質問する
[うん…それが…おれの…ほしい能力だよ…]
[では…考えた人物と一緒居たいというのが貴様のほしい能力なんだな?]と青髪の方の女性が答えを求む
[そう…だね…]自分のほしい能力の馬鹿さ加減に呆れながら…俺はそう答える
[それじゃあ…自身が作った人物を維持的に具現化する能力はどう?]赤髪の方の女性がそう提案する
俺は…それは良いと思った…いや…誰もが良いと思うはずだ…頼れる人一緒にいたい…優しい人と一緒にいたい…大好きな人と一緒にいたい…皆…それを求める…孤独まま生きていくなんて…人間には無理だよ…
[うん…それが良い…それが俺に合ってる]…俺はそう言いその能力を求めた
そして青髪の方の女性が「だか…この能力には制限をかけさせてもらう…なんせ…具現化とは言え命を吹き込むのだからな」そう真剣な顔で伝えてくる
続けざまに赤髪の方の女性が「そうね…まずは維持的といったように時間制限があるからね」と当たり前のような言動で制限を伝えてくる
[時間制限?…どれくらいなんだ?]…俺は…気になってそう二人に伝える
そして…それからの話は…長かった…
まずは時間制限だか具現化してられる時間は5時間らしい…
また具現化できる人物は今の俺では一人が限界らしい…まぁ…練習すれば増やせるらしいので気にしないが…
また新しい設定を追加するのも無理で…一度描いてある設定はどんなことをしても無駄らしい…
そしてこれが一番重要な制限だ…具現化した人物は破壊されると二度と具現化できない
[なんともまぁ…制限が多いことだね]…俺は…不満げにそう伝える…そりゃそうだよ…特典って聞いて貰ってるのに…制限も貰うってどういうことだよ…って普通は思うよ
[しょうがないよ…制限っていうのは不満の塊なんだけど…それがないと回らないから…受け入れてくれ]…青髪の方の女性が申し訳無さそうに伝えてくる
そして続けざまに赤髪の方の女性が[それでは君が異世界で今度こそ幸せになるのを願うよ!]…そう言うと突然光がキラー!とでてくる
[これは…?]…困惑気味に俺は思う
二人が「これは…転生する時の光さ…さぁ…いってらっしゃい」俺の困惑した顔を見て察したのか?、そう説明して…手を振ってきた
ピカー…んと眩しい光が徐々にでかくなる
そして俺は光に包まれた
こうして…俺の第二…というか異世界での人生が始まった
黒崎の本音どう思います?