ドラゴンスレイヤー
翌日朝、支度を整えドラゴン戦に向かう。
昨日と同様、オークで身体をほぐしつつドラゴン戦に挑む。
1日経ったからといって強くなっているということもなくあっさりと3体狩り終わる。
「さて次が、カナタの最後のドラゴン戦な訳だが恐らくボーナスモンスターが出る」
「そうですね、しかも前回のスライムと同じなら恐ろしく強いのが出ますね…」
「連戦は問題ないと思うが、動作や攻撃方法も不明なので最初は俺が当てにいきますけど3人は見にまわってください」
「大丈夫なの?」
「俺は空間機動があるのである程度回避は可能なはずなので、あまり最初から見にまわると碌なことないのでひと当てします」
「ならこちらは障壁待機で様子をみつつ攻撃していきますね」
「よろしくです」
「さぁて殺るか!」
カナタは気合いを入れて最後の1匹を狩る。
最後の一匹はあっけなく消滅し運命の瞬間が訪れる。
「出たぞ」
『討伐特典』
【1】特攻モンスターの変更&スキル取得
「こんな風に出るんだな、予想通り特攻モンスターの変更とスキル取得だけだな」
「まぁそうですよね、まず分身2体を作り直して障壁張って。カナタはここで選択した後に障壁まで後退、俺は障壁の対面の離れたとこにいるから後は様子を見つつで沙月はステータスチェックしたら報告を」
「わかりました」
「了解です」
「ところで特攻先は、本当にマシーン系でいいのか?」
「良いですよ!21階層狩りまくりましょう」
「そうだな!目にもの見せてやる」
「その為にも倒しますよ」
「おう!」
全員の準備が整った所でカナタが特典を選択する。
『ボーナスモンスターが出現します』
ドラゴンのボーナスモンスターはスライムのように見つからないということはなく眼の前に圧倒的存在感で出現した。
大きさは今まで倒してたドラゴンよりも1.5倍ほど大きく色が白い。
荘厳という言葉が似合う見た目をしていた。
まずはひと当てと思い、空間機動を使い顔に向かって一撃を加える。
何事もなく一撃が入り、ドラゴンは倒れる。
「なんだ、拍子抜けだな」
「ホワイトドラゴン!光魔法、風魔法、光鱗、超回復、後はその他耐性持ちです!」
「光鱗の詳細も調べてくれ」
「超回復にしかも光魔法とか回復モリモリだな!魔法とブレスに注意しつつ攻撃で削れ!」
俺の合図で怯んでいるホワイトドラゴンにカナタと分身✕2が飛び出し攻撃を加える。
ドラゴンは悲鳴をあげ悶えるが攻撃が加わった瞬間から傷が回復していく。
その状況に安堵する。
「光鱗は魔法反射ですね、防御もりもり個体みたいです」
「まぁそうみたいだけどそれなら攻撃もりもりでいくだけだ」
ボーナスモンスターということで気合いを入れていたが相性が悪かったようだ。
普通のパーティなら回復が上回ったんだろうがうちらには意味が無いな。
圧倒的火力で攻撃を加えていく。
攻撃の隙を与える間もなくそのままドラゴンは消滅した。
「終わった」
ドラゴンはその巨体をゆっくりと消滅していく。
カナタは感慨深くその消滅を見守っていた。
消滅した後にはスクロールが残された。
「どうだ、気分は」
「さいっこうに晴れやかな気分だ」
これで特攻スキルに苦しめられることはない。
その気になれば一流の探索者として生きることも可能だろう。
カナタはスクロールを拾う。
そして中身を確認して笑う。
「はっはははははは!最高だな!おい!」
「どうしたんだ?」
「最高に皮肉なスキルだ『竜化』だってよ!悪いがこれは私が使わせてもらうぜ!スキル取得!」
恐らく世界で初めてドラゴンスレイヤーを得た人間が『竜化』を得るとは最高に皮肉が効いている。
「竜化ですか…一定時間ドラゴンになるスキルですね。まぁ当然ですが未確認スキルです」
「あれ?確か『獣化』は確認されてたよな」
「獣化はありますね、確かロシアの方で確認されてます」
「火を吹いてますけど…」
カナタは竜化を試しているようで天に向けてブレスを放っていた。
どうやら翼も生えており空も飛べるようだ。
身体には龍鱗が生え角も生えていた。
「すごいな、俺も達成したら竜化なのかな?」
「どうでしょうね。まぁ残り5体試してみればわかるのでは?それと予想通りですがドラゴンスレイヤーを取得してますね」
ドラゴンスレイヤー
・ドラゴン系に攻撃値10倍
・ドラゴン系に対する特攻スキルの効果無効
竜化
・竜に一定時間変化する。
「後は特攻スキルが変化してます」
『特攻スキル』マシーン
・特攻モンスターへのダメージ10倍
・特攻モンスター以外へのダメージ0.1倍
・特攻モンスターを1ヶ月以内に100体討伐毎に討伐特典
「期間はやっぱり違うんだな」「そうですね、大分緩いように感じますけど」
「マシーン系は厄介なモンスターが多いから100体って結構重労働よ、前回21階層に降りた時は5体狩るのもきつかったから」
「まぁでも特攻スキルがあるから問題は無さそうですけどね」
「カナタ!次いくぞ」
「おう!まかせろ」
そこからの5体はカナタの独擅場だった。
俺と同様に空中での攻撃方法を得たカナタと二人でドラゴンを圧倒することが出来た。
討伐タイムも1匹10分を切っていた。
『討伐特典』
【1】特攻モンスターの変更&スキル取得
「さて討伐特典を選ぶけどボーナスモンスターが一緒とは限らないからさっきと同じ戦略でいくぞ」
「了解」
「でも俺とカナタは立ち位置逆で頼む、俺は障壁側に隠れるから攻撃できそうなら一撃加えてくれ」
「OK」
先ほどとは俺とカナタの配置を変え特典を選ぶ。
『ボーナスモンスターが出現します』
現れたのは機械の竜だった。
現れた瞬間にカナタが一撃を加えていたがかなり硬いようで竜化した一撃でも倒れなかった。
「めっちゃ硬いぞ!」
「メタルドラゴン!スキルは風魔法、物理耐性、魔法耐性、各種状態異常耐性の耐性もりもりですけど変わったスキルは持ってません」
「つくづくメタル系に縁があるな!耐性だけなら攻撃で押しつぶす」
ホワイトドラゴンと同じ戦法でいくことにしたが先ほどのドラゴンとは違い怯むことがなく攻撃をキャンセルすることができなかった。
おかげでブレスや風魔法を防いだりかわしたりと思ったよりも苦戦を強いられることになった。
「いい加減倒れろーーー!」
メタルドラゴンの脳天にカナタが攻撃を加えた所に俺が下から攻撃を加え頭に両方から衝撃を与える。それが決定打となったようでメタルドラゴンは崩れ落ちた。
「はぁ、硬いっていうのが強いっていうのがわかるドラゴンだったな…」
「回復とは違う脅威を感じたわ…」
そもそもミレイの分身スキルがなかったらもっと時間がかかっていたのではないだろうか…
予定通りにスキルを取得し特攻スキルが変化した。
そして現れたスクロールは『磁界操作』だった。
「へぇ磁界操作か…これは確か確認されてたよな」
「多分それは『磁力操作』だと思います、このスキルは未確認ですね」
「磁界操作ってなにが出来るんだ?」
「覚えてみればいいんじゃないか?」
「えっ!?」
「私は不要ですよ」
「現状他のスキルを使う余裕はないので、同じく」
「竜化もらったからな、これで充分」
全員から拒否されてしまった『磁界操作』は俺の下に来ることになった。
「ああ、覚えたらなんとなく使い方わかったかも、でもここじゃ練習できないからまたのお楽しみということで」
「まぁ練習がいるなら仕方ないですね」
磁界操作
・磁界を操作する。
ドラゴンスレイヤー
・ドラゴン系に攻撃値10倍
・ドラゴン系に対する特攻スキルの効果無効
『特攻スキル』マシーン
・特攻モンスターへのダメージ10倍
・特攻モンスター以外へのダメージ0.5倍
・特攻モンスターを24時間以内に50体討伐毎に討伐特典
相変わらずではあるのだが俺の討伐特典…
「アキラさんの討伐特典は生き急いでる感じがしますね」
「1日50体って…」
「あれを50体…考えるだけで嫌になるな」
特攻スキル自体にはある方向性があるようで、人によって短期目標の代わりに討伐数が少ないパターンと長期目標で討伐数が多いパターンがあるようだ。
「さて、これでドラゴン狩りも終わったことだし一度帰るか?それとも21階層で狩ってくか?」
「一度19階層に戻ってそのあと21階層で討伐特典の確認だけしませんか?」
「それもそうだな、予定を立てるにも一度確認しとくか。とりあえず疲労もしてるし19階層に戻ろう」
その後、19階層に戻ってコンテナハウスで祝勝会という名の宴会を開くことになった。
元々ミレイと沙月でカナタのドラゴン討伐のお祝いをする予定だったようで色々と準備をしていたようだ。




