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現代日本でダンジョン生活!ハズレスキルで無双生活  作者: 色蓮
第1章 飛躍

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魔力値

 先に待合室で待っていた女の子は魔力があってほっとしているようで先ほどとは違いこちらに気さくに話かけてくれた。



「魔力測定が無事に通ってよかったんですけど、ちょっと色々あって・・・不安だったのでさっきのお兄さんが来てくれたらいいなっと思ってたので安心しました」



そんな風にいってくれると男は勘違いしてしまうこともあるから気をつけてほしいもんだ。



「こっちもまさか通るなんて夢にも思ってなかったから、さっきまでの余裕がなかったんだけど君の姿をみて少し落ち着いたよ、魔力測定でなんかあったの?」



「ええ、なんでも魔力値がAだったのでなんか色んな人が見に来て緊張しちゃいました」



「魔力値A!?そんなに魔力があったの!?」


魔力値はAからEまでの5段階で分けられる、Aは測定できる範囲では最大値ということだ。世界でも確か両手で数えるほどしかいないと以前ネットのニュースで見たことがあった。


再受講者が光ったのに驚きが少なかったのは事前にさらに珍しい人がいたからか・・・



「ええ、なので詳しく測定するのに違う場所に行くことになっちゃって・・・」



「なるほど、AはAでもどれくらいの魔力量を持っているかわからないから検査がいるのか」

鑑定石で測れるのはABCDEの5段階の区分けだけである。


Aは最大値である為、Aでもどれくらいの魔力を持っているかわからないのだ。ギリギリAなのかそれともAの最大値なのか・・・それを測定する為に別の施設にいく必要があるということだった。



「いま、移動の準備してるそうなのでそのうち呼ばれるみたいです」



即日移動とは・・・まぁでも世界でも10人に満たない魔力値Aだ。その価値は計り知れないのだろう。この魔力値はダンジョンに潜っていると成長する。だが、成長にはひたすらモンスター達を狩る必要があるらしく、現役の探索者でも2年潜ってやっとDからCにあがったらしい。Cから上の人はあがったという人はいなかったように思う。



つまりこの魔力値が初期から高いというのはとんでもないアドバンテージだということだ。


魔力値が高い恩恵は、多岐に渡る。現代社会において万能エネルギーとして使用されている魔石だが、もちろんエネルギー切れになることがある。その際に魔力でエネルギーを補充することができるのだ。一般的な家庭で使用する魔石は魔力値Dもあれば満タンまで充填することができる。


高効率エネルギーの魔石はそれだけで1月は持つのだ。


魔力は大体、空になっても1日もあれば全回復する。それだけでこの魔石エネルギーの有用具合がわかってもらえるだろう。



確か魔力値Aの人は発電所の超大型の魔石を一人で充填することができ、その魔石を一月稼働させることができると聞いたことがある。通常魔力値Dの人間だと1000人単位でかかる充填を、たった一人で行うことが可能。これだけで魔力値Aの人間の希少価値がわかってもらえると思う。



確か日本には一人だけいたように思ったが氏名等は公開されていなかったように思う。


どれほどの重要人物になるのか底辺の自分には想像もつかない。



「あっでも魔力値はあんまり他人には言わないほうがいいよ、Aなんて超貴重だからバレたりしたら誘拐とかされちゃうかもしれないし」



「えっ!?そうなんですか!?」



「うん、確か海外では高ランクの魔力持ちを誘拐する犯罪とか起きてた気がするし、むやみに言わないほうが・・・」



「ええ・・・そんな・・・」



自分のおかれた立場がやばいものだと理解したのか見るからに顔が青ざめていく。



「でも、大丈夫!俺は絶対に誰にも言わないから!俺も珍しい再受講で魔力持ちになった身だし、俺のことも内緒にしてね!」



秘密を共有することで安心することができるというものだ、まぁこっちの秘密は珍しいといっても価値が違いすぎるが・・・



「そうですね、お兄さんも珍しいですもんね!お互いに内緒にしましょう!」



慌ててフォローした姿がおかしかったのかさっきまでの表情よりはだいぶ和らいだように見えた。



そんな話をしてるうちに女性の係の者が慌てて入ってきた。

「番号札1番と2番の方は両方ともこちらに来てください」



この部屋には二人しかいないが番号で二人とも呼ばれた。


彼女が呼ばれる理由はわかったが、俺が呼ばれる理由がわからずフリーズしていると係員と目が合いこちらへと言われてしまう。



「すいません、こちらの車にお乗りください」



案内に従い建物を出ると、市役所の車なのだろうか市の名前が記載されたワンボックスカーが停まっていた。促されるように二人でワンボックスカーの後部座席に座る。


二人が乗ったのを確認した係員がそのまま運転席に座る。




「それでは、これよりお二人を探索者統括センターにお連れします」



そういって女性の係員は車を出そうとしたが疑問を解消しなければと声を出す。



「すいません、私もですか?」

こちとら魔力値最低値のEだ、呼び出されるなんて寝耳に水だ。行ったのに間違いでしたでは困る。



「あれ?案内がなかったですか?再受講で魔力持ちになった方は統括センターに連れていくことになっていまして・・・もしかしてご都合が悪かったでしょうか?」



こちとら絶賛無職のぷーたろうだ、予定なんて昼飯に何食べるかぐらいのことしかない。

「いえ、特に予定はないのですが何も言われなかったので」



「大変申し訳ございません、特に問題なければここから2時間ほどで統括センターに移動して、そこで色々とご説明等をうけてもらうことになります。こちらも初めての事が重なりバタバタしてまして案内が漏れていたみたいです・・・」



申し訳なさそうに頭を下げ謝る係員だったがこちらは特に予定もないので問題はない。



「いえこちらは、大丈夫ですので頭を上げてください。こちらこそよろしくお願いします」



想定外の遠出となったがこちらは特に問題なし、彼女は事前に説明を受けていたようで問題はないようだ。そんなことを思いながら彼女のほうを見ていると急にこちらを向いた。



「一人だと不安だったのでお兄さんも一緒で安心しました」


そんな風に言うのは勘違いしてしまうからやめなさいと・・・動揺する心に蓋をして冷静を装いながら



「しばらく一緒だし自己紹介しようか。俺は暁アキラだ、短い間だと思うがよろしく」


自己紹介しながら思ったが、肩書が何もなかったことに少し気まずさを感じながら



「あっそうですね、私は小林 紗月です。こちらこそよろしくお願いします」


律儀に頭を下げる紗月だった。



そこから2時間二人でたわいのない会話を続けることになった。

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― 新着の感想 ―
まだ序盤だけど掲示板回で自然に世界観の説明もなされ導入を丁寧にされてて先が楽しみです。 句読点警察の的外れな批判は気にせず頑張ってください。
句読点って文章のリズムを整える役割なんよな。 んでもって息継ぎのタイミングでもある。 実際、自分が喋ってるシーンが想像できれば、息継ぎがない喋りって苦しくなるのも想像できるはず。 本作で息継ぎが多すぎ…
[一言] 「ええ、なんでも魔力値がAだったのでなんか色んな人が見に来て緊張しちゃいました」 この中の誰かが国に情報を売ったのか
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