ボーナスモンスター2
現れたスライムは全長3mを超えるほどの大きさだった。
「でかすぎだろ・・・」
あまりの大きさに反応が遅れるが、スピードが遅かった為すぐに攻撃に移る。
しかし攻撃を加えても身体に沈みこみ効いた様子が全く無い。
しかも、沈み込んだ腕に焼かれるような感覚を感じすぐに引き抜く。
「嘘だろ!?」
「大丈夫ですか!?」
様子を見ていた沙月は近付いてくる。
「確認しました、こいつは物理無効スキルを持ってます」
「は?物理無効?」
それは詰みでは・・・?二人とも魔法スキルは持っていない、つまり倒せないことが確定した。
「逃げるか」
そんな提案をすると目の前のスライムは急に身体を震わせこちらに突進してきた。
「あぶねぇ」
なんとかその攻撃を避ける。
「沙月はちょっと離れて待機してくれ突進攻撃は普通に速い!」
沙月に指示を出しつつスライムの行方を追う。
壁に激突していたがその攻撃力は凄まじく壁が一部崩れていた。
「おいおい、まじかよ。車並か?」
声に出して冷静を保とうとするが、解決の糸口が見当たらず途方にくれる。
とりあえず避けるだけならなんとかなる、この前のスライムと比べれば大したスピードでもない。
しかし、物理攻撃が効かないんじゃどうしようもない。
「やっぱり逃げるか」
「駄目です!そんなの放置したら人的被害がでる可能性があります」
まぁそれはそうか・・・1階層で物理無効のスライムがいたら誰か襲われた場合、対処できない可能性が高い。
ひたすら避けているだけならなんとかなる、問題は見られることか、最悪見られて助けを呼んでもらった方がマシか?
まずは考えろ・・・
突進の間隔自体は1分に一回程度しかも突進前に身震いする挙動あり、イージーゲームだ。
問題は攻撃手段・・・物理攻撃無効ということは特攻スキルが役に立たない。
こうなったら!
「沙月、悪いなんも思いつかない!とりあえず惹きつけておくからなんか考えてくれ!」
「えぇ!?」
こういう自分で解決できないことは他人に丸投げする、底辺社会人の必須スキルだ。
沙月が思考してる間はひたすら時間をかせぎつつ距離を一定で保つ。
沙月は何かを考えているようだ。
まぁ何も思いつかなかったら日和に連絡しよう、色々バレるが仕方ない。
「試したいことがあるんですけど魔石使ってもいいですか?」
「構わん、ガンガン使え」
未加工の魔石は基本的にはなんの効果もない。
それを何に使うのか見当もつかなかった。
沙月は魔石に魔力を込める。
「これで」
そしてその魔石をスライムに向かって投げる。
魔石はスライムに当たると弾けてその場に落ちた。
「よし、多分なんとかなる!」
沙月が魔石に魔力を込める。
「アキラさんこれを投げて攻撃してください!」
そういって沙月から魔石が投げられる。
スライムの動きに注意しながら受け取ると言われた通りに魔石をスライムへと投げつける。
魔石は沙月の時と同じように弾けて地面へと落ちる。
「これなんの意味があるんだ?」
「飲み込まれてないので物理無効の対象外かと思ったんですけど、うーん。もしかして!」
「アキラさん、今度は魔力を込めてから投げてもらっていいですか?」
そういって投げられた魔石を受取り今度は魔力を込める。
魔力を込めるという行為はしたことがなかったが、なんとなくそう考えただけで魔石に魔力が入っていく感覚がした。
スライムの突進を回避しつつ魔石を投げつける。
今度は先程とは違ってスライムは当たった部分がえぐれる。
「おお、なんかダメージ入ったっぽいぞ」
「魔力を込めてもらわないとアキラさんの攻撃扱いにならないみたいです。なのでドンドンこれで攻撃してください」
そういって投げてくる沙月から魔石を受け取り魔力を込め投げるのを繰り返す。
徐々にスライムが削れていく、その間も突進をしてくるがだんだん本体が小さくなっていく。
えぐれた箇所を補うように身体が変形する為、どんどん全体的に小さくなる。
沙月の投げた時と違い魔石はスライムにぶつかり砕けていくのでまさに銭投げ攻撃といっても過言ではなく・・・身体的には問題はないが精神的に何かが削れていく。
しかし、大きさ的に魔石を全部投げても足りないのでは・・・まだ2mくらいの大きさがある。
「小魔石を使ってみてください!」
そんな俺の懸念を察したのか沙月から小魔石が飛んでくる。
5000円を投げる!?正気か!?
その衝撃で一瞬固まり、攻撃をくらいそうになる、あっぶな!そんな状態でもしっかり小魔石をキャッチしていたあたり5000円だと認識しているようだ。確かにこのままだとジリ貧だし分かる・・・分かるけども・・・葛藤しながら魔力を込める、一瞬頭がくらっとしたような感覚に襲われるが振り払い魔石を投げる。
スライムに当たった瞬間に爆発したかのように身体が弾けた。
「おお~これならいけそうですね、ガンガンいきます!」
沙月がどんどん5000円を投げてくる、とんでもなく精神的負荷がかかる・・・。
しかし、倒すにはこれしか・・・。
両手の魔石に魔力を込めると明らかに魔力を消費したようで頭痛を覚える。
これが魔力消費かという実感をこんな状況で味わうことになるとは・・・痛みを我慢するようにスライムに投げつける。
スライムにあたった魔石は弾けそれに合わせてスライムもどんどん小さくなっていく。
残りの大きさは1mもなかった。
10個目を投げようと魔力を込めると今までの頭痛とは違いものすごい脱力感がある。
あっまずいこれ・・・空だ・・・そういう感覚だった。
そのまま魔石を投げつけるとスライムは跡形もなく消滅した。
最後まで削るタイプじゃなくてほんとによかった。
そこまで確認した所で意識が飛んだ。
50000PV突破!&総合評価1000突破!
応援ありがとうございます!
更新がんばります!




