内密
それから少しして目が覚めた。
「毎回膝枕してくれているのはありがたいが魔力は大丈夫なんだろうな」
「ええ、少し前に始めたからそんなに減ってないはずよ」
「まぁ確かに…」
タイミングが良いと言うか起こす数分前から膝枕をしているということだろうか…それなら起きてもおかしくないんだが…うーん?でも魔力は減ってないので嘘でもなさそうだ。
「まぁ感謝してるが、とりあえず向かうか」
そういってボス部屋を出た所でばったりとカレンに会ってしまった。
「げっ!?」
「えっ!?」
カレンは普通に階段を下りてきた所みたいだが俺は完全にボス部屋から出てきた所を見られてしまった。
「なんでそこから!?」
「あっええと…悪い、黙っててくれるか?」
ここは交渉するしかなかった。
そこからことの成り行きを説明してカレンの口止めをする事になった。
「一人でボス戦…いやいやダメでしょう」
「いや見てくれよ、無傷だから!」
「確かに被弾した感じはないですけど…あれを一人は無茶過ぎますって」
「むぅー」
「そ、そんな顔してもダメです!」
「わかった、もうやらないから皆には黙っててくれるか!」
他のメンバーにもバレたら大変な事になる。
「もう、しょうがないですね。これからしないなら黙っておきますよ」
「ありがとう」
「貸し1ですからね!」
「なにそれ怖い…」
「まぁ大したお願いはしませんから」
そういって笑っていたが何をお願いをされるのか怖くて仕方なかった。
「そういえばそっちも早かったな」
早くても6時頃だろうと思い5時半に起きてきたのだがすでに来ていたのは予想外だった。
「姉さんから逃…いえちょっと早く目が覚めまして」
「なんか言い掛けなかったか?」
「いえ、なんでもないです」
「ほんとか?」
「はい…」
目を逸らされてしまったがカレンが何も言わない以上、これ以上は追求出来なかった。
「そういえば、ミレイは能力について何か言っていたか?」
「えっ…ええと凄いって言ってました」
「そうか、まぁそれならよかったけど、凄い?」
「あっもうこの話題はやめましょう!これ以上はボロがでちゃいそう…」
後半は聞こえなかったが話題を切り上げようとの事だったので話題を打ち切ってそのままゴーレム狩りに移った。
「そういえば、最近朝練こなかったな」
「しばらくは2人の指導をするだろうから遠慮しときましょうって話で皆いかなかったんですよ」
「そうだったのか」
確かにしばらくは付きっきり状態だったので相手が出来そうもなかった。
「休み明けからは参加出来そうな時はしますよ」
「なるほどな」
カレンと狩りをするのはとてもやりやすい。
敵の注意を逸らしてくれる上に射線からの退避も合図を遅れば一瞬。
2人で狩る相手としては一番最適と言っても良かった。
グリフォン戦で試した電磁フィールドを試すには1体倒す毎に貼り直すのはコスパが悪いので使っていない。
それでも、能力が進化した影響が無いわけではない。
今までは磁界のレールを引いてそこを走らせるだけだったが弾自体に電気を纏わせれるようになったおかげである程度コントロール出来るようになった。
ある程度曲げられるようになったので最初に狙いをつける必要がなくなった。
レールを複数引いて的に当たるレールに弾を誘導すれば良い。
「今、曲がりましたよね!?」
「出来るようになった」
「すごいです!」
「速度は落ちるけどな」
直線で撃つよりも当然スピードは落ちるが電気を纏わせてるおかげで弾の耐久性もあがり飛距離も伸びた。
それに元々オーバーキル気味だったので命中率があがるならこっちのほうが便利だ。
という感じでゴーレムを狩る。
ただ、ゴーレム狩りには問題があった。
「この2人だとミスリルが困るな…」
「さすがに何個も抱えるのは無理です…」
さすがに捨てていくわけにもいかず何個かは運びながらきたがさすがに帰りの事を考えるとこれ以上運ぶのは無理そうだった。
「まぁそろそろ切り上げるか」
「それならなんか食べたいですね」
まだ10時位ではあったが朝食を軽めにしかとっていないのでお腹は空いていた。
「言うてここには飲食店はないから食うなら自分で作るしかないぞ」
「うーん…自分で作ると何がいいですかね」
「夜の事を考えると軽めにパスタか昼飯も兼ねて丼物とかか?」
「丼いいですね!カツ丼食べたいかもです」
「オーク肉余ってたらそれでカツ丼にするか皆も食うかもだし」
「いいですね」
そんな会話をしながらホテルに戻った。
その後、カツ丼を2人で食べている所にミレイがやってきた。
「よっ」
声をかけると何故か目を逸らす。
「どうした?」
「いえ、なんでもないです…」
そういって何故か目を合わせてくれない。
「罪悪感感じるならしなきゃよかったのに…」
「ん?」
カレンの言葉は小さくて聞き取れなかった。
「大丈夫か?なんか調子悪そうだったが」
「全然だ、だいじょうぶです!」
「そうか?ならいいけどカツ丼食べるか?」
カツだけはまだ残ってるので作ろうと思えば作れる。
「手料理…食べたいです…」
「手料理ってほどじゃないけどな、ちょっと待ってな」
そういってキッチンで調理をする。
調理中は2人で何やら会話していたが、カレンが何か言ってミレイが何やら怒っているようだがそこまで怒ってる訳でも無さそうで姉妹の他愛もないやり取りを尻目に調理を進める。
「微笑ましいことだ」
つい最近まで寝たきりだったと思うとこの光景自体が非常に価値あるものに思える。
まぁそれは当人達の方が実感してるか…。
そんな事を思いながらミレイ用のカツ丼を差し出す。
「おまちどう」
「ありがとうございます」
そういって3人で食事を楽しんだ。
午後は2人でやることがあるそうで俺はフリーになったのだが…
「海水浴にでもいくか」
「正気…」
シトリーからはジト―っとした目で見られたが
「遊ぶには丁度良いだろ?」
水着に着替えた上で海の中でサメと戯れていた。
何匹狩ったかわからない位に狩っていた所、フカヒレをドロップしてびっくりしたがまぁ今日のパーティに出してしまおうと思い海から上がった。
◯あとがき
もしアキラが『叡智』を持っていて確認した場合の親愛度
沙月[愛執]100
ミレイ[深愛]100
カナタ[友愛]91
カレン[親愛]90
ソフィア[戦友]85
サキ[恋慕]93
アイラ[慈愛]→[情愛]79
ランファ[信頼]65
となっています。




