オーク
翌日は元気に狩りに向かう。
早朝から待ち切れないといった感じで来ていたソフィアと一汗かいた後なので体調は万全である。
「さて残りのゴーレム狩っちまおう」
実質2日も空いていたのでかなりのゴーレムがポップしており、すぐに討伐特典が達成出来た。
あちらのグループも昼過ぎにはこちらに移動してくるそうなので残しておこう。
まぁミスリルのことが広まったおかげでゴーレム狩りが流行っているのでこちらのスピードとほぼ変わらず狩られているおかげで枯渇することはよっぽど無くなっている。
「さて特攻先はオークに変更するぞ」
「了解です」
結局利便性を考えてオーク狩りをすることになった。
本当はバード系を狩るのも考えたのだがそもそも狩りにくいというのが問題なので1階層降りるだけで済むオークを狩る事になったのだ。
そして特典を選ぶとボーナスモンスターが現れた。
現れたのは水晶のようなゴーレムだった。
「魔法耐性を持ってる以外は特に目立ったスキルはもってないな」
一瞬オリハルコンゴーレムかと焦ったがオリハルコンとは似ても似つかないほど輝きが鈍かった。
そして魔法耐性しかないのであればとレールガンを放つと一発で粉々となり霧散した。
「さすがです」
「これくらいの相手ばっかりならいいんだがな…」
前回のオリハルコンゴーレムを考えるとあっけない結末ではあったが収穫はあった。
「魔法耐性をしっかり落としてくれたみたいだしヨシとしよう」
「魔法耐性ならアキラが使ってしまってもいいと思いますよ」
これを覚えれば物理と魔法に耐性が出来るので壁としては申し分ない性能にはなるのだが…。
「ぶっちゃけ被弾しないからなぁ…魔法に関しては他のメンバーを優先してくれ」
現状の物理耐性は、電気操作の特訓で役に立っているのだが残念ながら被弾という意味では役に立っていない。
そう考えると魔法耐性についても使う機会があるか微妙なのだ。
「まぁそういうことなら一度持ち帰りますか」
とミレイを納得させ持ち帰る事になった。
そしてゴーレムが終了したので一度10層に移り待ち合わせ場所にドロップしたミスリルを置いてカレンのスキルで30層に飛ぶ。
そこから1階層上がって29層でオーク狩りを開始した。
何体倒せばいいのか沙月に確認してもらっていないので不明の為、数を数えながら狩っていく。
前回来た時とは違いカレンの魔法銃もあるのでサクサクと狩っていく。
数も多いので枯渇の心配はないのだが俺が一度ダメージを与えないとカウントされないので開幕で電気操作で全体に放出して全体にダメージを与える事で補っている。
大したダメージではないのだが俺がダメージを与えたという事実が大事なので仕方ない。
ちなみにオークのスキルの中に『絶倫』とかいうスキルがあった。
全員が持っているので種族固有スキルなのかもしれない。
スキルの説明の際に気まずい雰囲気になったのだがそこにぶち込んで来たのがシトリーだった。
「取っておくのをおすすめするわ」
「はぁ?」
「他にめぼしいスキルはないでしょう?ならとっておきなさい」
「なんでそんな断言するんだ…」
「何か勘違いしているようだけど『絶倫』スキルは体力、気力、精力すべて強化してくれるスキルよ」
「「「えっ」」」
全員が信じられないと言った表情を浮かべる。
「そもそも絶倫の意味は広義的には人並み外れて優れているという意味だものもちろんそっち方面の効果も抜群よ!」
と最後オチのように補足されたが聞いた限りは有用なスキルのようなので色々思う所はあったのだが『絶倫』を選択した。
その結果…。
「このスキルヤバイ…」
気力、体力共に充実している状態を維持することができ疲れ知らずといった感じだ。
「そんなに違いますか?」
「ああ、まったく疲れない。魔力に関しては効果ないみたいだけど気力と体力は、溢れてくる感じだ」
「へぇ…」
そう言ってミレイの視線が俺の下半身に送られる。
「男でもそういう視線は気付くんだぞ…」
そういって苦言を呈する。
「ははは…やっぱり気になってしまって…」
と笑って誤魔化すミレイだったが…
「ちゃんと理性はあるからな制御はちゃんと出来るみたいだ」
実際ここの制御が効かないようであればこのスキルを取得するのは辞めるのだが制御可能なのであれば話は別である。
そんなこんなで疲れ知らずなのもあってか大量のオークを片付けた所で特典が表示された。
「40体みたいですね」
「カウントアップの効果がでてるのであれば実際は80体ってことかな?」
実態は不明だがとりあえず40体で特典が表示された。
そして気になる特典内容だが…
『討伐特典』
【1】特攻モンスターの変更
【2】特攻モンスターのドロップ品開放
【3】特攻モンスターからの経験値アップ
まぁいつも通りな内容だったがオーク肉があるのでドロップ品のランクから上げる。
多少なりとも確率は上げておきたい。
さすがに1回ではMAXにならなかったのでそのまま次の討伐に移行する。
それなりに纏まった数で出てくれるので討伐自体はかなりスムーズだ。
そんなこんなで残り5体という所であることに気づいた。
「あれ…『絶倫』取得できちまった…」
「えっ?」
「さっきまでは切れた感覚があったんだが今度は無くなったから恐らく取得できたんだと思う」
「魔力共有と違ってすごく早いですね」
こうなってくると元々『絶倫』の適正があったのかもしれない。
それはそれで何か嫌な気がするが…。
熟練度の上がり方には個人差があると聞いていた。
潜水の時もそれなりの早さで取得出来ていたので魔力に関係ないものであれば取得はそれなりに早いのかもしれない。
「これで絶倫持ち…」
カレンが意味深に呟く。
「ドロップしたら絶対誰かに使わせよ…」
これ以上の弄りを回避したい気持ちもあるが、実際の効果を考えればかなり有用なスキルなので落ちてくれればいいな本当に思っている。
「触手も組み合わせって完全にエロいスキル構成してるな」
その後、午後になる前に沙月たちの移動の為にホテルで合流した時にカナタから言われた一言である。
言って良いことと悪いことがある…気付いてはいたが気にしないようにしていたのに…という訳でカナタを図星を突くというのがどういう結末を迎えるのかわからせた後に、4人を見送った。
カナタが何か言いたそうな顔でずっと見られていたが気にしない。




