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現代日本でダンジョン生活!ハズレスキルで無双生活  作者: 色蓮
第6章 元凶

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方針

全員で朝食を取り終え今後の活動について話をする。


「日和の件に関しては俺がけじめをつける。ここの最下層にいるみたいだからな」


「別にアイツについてはそこまで気にする必要はないぞ。加入に関しては全員が同意していたしこんな事になるとはさすがに予想がつかない」

カナタからフォローが入った。


「はい、正直外部に情報が漏れる心配はないのでその辺についても安心ですしね」

沙月としては情報流出の危険性がないのでそこまで気にしていないようだ。


「いや、これについては会った時にけじめをつけるさ。今回のことは本当にすまない…」

主人として謝罪をしておきたかった。


「わかりました。でもアキラさんだけの責任って訳じゃないのであまり気負わないでくださいね」

沙月の言葉にみんなが頷く。


「さてメンバーも変わったので色々と今後の行動について相談したいのですが…」


「とりあえずスライムの討伐を終わらせたら10層を拠点にしないか?」

沙月の提案にカナタが答えた。


「10層ですか…」


「とりあえずこの前のように管理者と遭遇するイレギュラーは起きないんだろ?」


「ああ、あれは完全に油断してた上に管理者としてクビにされてたから起こったイレギュラーだ。今後は起きない」

そもそも最下層以外での探索者との接触は長期で同じ場所に滞在した場合や拠点設置などを行った場合に限る。

その時でも装備をすべて没収した上で外に放出されるだけだ。


「それを日和が行っているっていうなら返り討ちにできないか?」

日和本来のスペックを考えるとできそうではあるが実態は変わってくる。


「難しいぞ。シトリーの力をそのまま受け継いでいるならそもそも特殊能力がきつすぎる」


「発情能力か…」

シトリーの能力は発情。魔力値によって影響を濃く受ける。

ほとんど魔力値のない俺位しか耐性がない。


「厄介だな…まぁそれに関してもさらに下に潜っていけば耐性を持つモンスターがいるんだよな」


「らしいぞ…状態異常系の耐性をつける装備もあるらしいからしっかりそのへん用意してからじゃないと」


「話が脱線しましたが10層を拠点にするのは賛成です」

10層は拠点にするには最適な場所だった。

ホテルという宿泊するには困らない場所。そしてモンスターはすべて水棲モンスターで陸地にいれば襲われることはない。

食事さえ持ち込めれば数日間滞在するのは難しくなかった。


全員が賛成のようで頷いている。


「食料等の問題があるので定期的には戻る必要もありますが10層を拠点として活動した方が都合は良さそうなのでそうしましょう」

ダンジョン内食材で自給自足することも可能かもしれないが、さすがにずっとは無理だ。

それならば期間を決めて戻って休暇ということにした方が都合が良い。


10層を拠点にすることに決めたがあそこにワープのポイントがあればさらに都合がいいので一度海の中を探索する必要がある。

モンスターが水の中にしかいない=ポイントも水の中。


「水の中で呼吸するみたいなスキルってないのか?」


「ありますよ…潜水スキルっていうので水の中で呼吸できるみたいです」

俺のつぶやきに沙月が反応した。


「へぇ便利だな…でも取り寄せるにしても時間かかるな…」


「ああ、実はありますよ。先日ドロップしたので」

沙月が差し出してきた。


「うそやん」

突っ込まずにはいられなかった。


「役に立たないと思ってたんですけど何かに使うんですか?」


「まぁこれも縁ってやつかな…」

都合の良い状況だったが受け入れることにした。

実は潜水スキルなどの技能系スキルはそれなりにドロップ率が高いのであまり良いドロップではなかった。


「こっちは擬死と危険察知だったけど危険察知は使っちまった」


「全然問題ないですよ。擬死については非常に使いにくいスキルなのでちょっと考えときます」

沙月のスキルで確認した所、死んだふりをするスキルで間違いなかった。

しかし普通の死んだ振りではなく本当に心臓が停止する。

パッと見だけではなく医者が診断しても判断されるレベルのスキル。


しかし本当にそれだけのスキルなので使い所が難しい。

使用者は保留となった。


「まぁこれでポイント探すのは問題ないけど海の中はモンスターだらけなんだよな…」

考えるだけで頭が痛い。

水の中で息ができるだけで海の中でやり合うのはなかなか骨が折れる。


「もしかして海の中の捜索をやろうとしてます?」


「ああ、ワープポイントあれば便利だしな」


「何考えてるんですか…」

全員が呆れたような顔でこちらを見る。


「えっ探すだろ…ワープポイント」


「海の中だとワープした時に大変なことになりませんか?」

カレンが不安そうにしている。


「あっ」


「うーん。この件についても聞いておくべきでしたね…」

残念ながらこの件についてはシトリーに質問するのを忘れていたため情報がない。

ダンジョンの概要については色々聞いていたのだが残念ながらギミックについては聞けていなかった。


「もう1回話が聞ければなぁ」

吸魂玉で吸収したのはいいがこの玉をどうすればいいのかわからず何も出来ていなかった。


「とりあえずは海の中の探索は控えてくださいね。聞いてる限り危険そうですし」


「わかったよ…」


「私達の方はスライム狩りを終わらせるまでは動けないので、その間に今度は探索メインで下の階層まで調べてきて欲しいです」


「わかりました」

ミレイが答える。


「本当は危険なので嫌なんですけど…」

今回のようなイレギュラーは余程のことがないと起きないはずだ。

二手に分かれるのは悪いことばかりではない。

下の様子がわかればもっとこのダンジョンの攻略において戦略が立てやすくなる。

今後のことを考えれば必須だ。


「どちらにしてもそっちは連絡くるまではしばらくは遠征は無理だろ?」


「その通りです…さすがに投げっぱなしという訳にもいかないですし」


「こちらもですね…」

沙月とソフィアは日本とアメリカの返事を待たなければならない。

向こうがどういう決断をするのか確認しておかなけばならないからだ。


「公表すると思うか?」


「一部は公表すると思いますけど…」

こちらでまずいと思った情報は伏せている。

それでもヤバイ情報が多いし結局は出どころの問題もある。

公表はせずに一部の人間で抱え込むことになるのではと予想をしている。


「まぁその辺は丸投げでいいだろ…ここにいる限りはほとんど影響はない」


「そうだといいんですけどねぇ…」

あちらの国との交渉も含めてどうなっているか気にはなっている。

しかしダンジョンの概要がわかってもやることは変わらない。

そのことに安心していると…


「アキラさんはとりあえず命大事でお願いしますよ」

沙月から釘を刺される。


「全くだ」

カナタも同意しているようだ。


「今度逃げる時は一緒につれて戻ります!」

今回の一件でかなり信用を失ったようだ…信頼回復に務めなければ。


昨日は色々あったので今日1日は休暇となった。

とりあえずもう一人連絡を入れなければいけない相手がいる。

時差ってどうだっけ?



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― 新着の感想 ―
[一言] まさかアキラが悪魔と運命共同体になってるとは…。
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