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現代日本でダンジョン生活!ハズレスキルで無双生活  作者: 色蓮
第1章 飛躍

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パーティ

 会議室で少し待つと日和が入ってきた。

「おはよう~」

まだ眠そうにしている日和だったがタブレット片手に話し始めた。


「まぁ今日はあんまり堅苦しい話はないけど、まずパーティを組む場合の基本を説明するわね」


そういってパーティに関しての説明が始まった。

パーティとは、探索者2人以上5人以下が基本となる。それ以上でモンスターを討伐するとレベルもあがらずドロップ品も落とさなくなる。


初めのうちは安全のため多人数でモンスターを倒していたそうだが、ドロップも何もなくどれだけ倒しても強くはならなかったそうだ。


ちなみにレベルを測定する鑑定石も存在するそうだがドロップ率が低く数が少ない為、探索者登録してから一定期間以上経っている探索者しか使用することが出来ない。


パーティの組み方に関しては、一度肌を接触しながら互いにパーティと言えばパーティを組んだことになる。これもすでに検証済みで言った瞬間に互いの位置がなんとなくわかるようになるそうだ。


レベルが上がるにはゲームのようにモンスターを倒し経験値を得てレベルアップする仕様になっており、レベルがあがるほど次のレベルにあがる経験値が増えていく。

パーティを組んだ人間同士でモンスターを倒せば平等に経験値を得ることができる、逆に組んでいない状態でモンスターを倒すと一番ダメージを与えた人にのみ経験値が入る。


「こう聞くとほんとにゲームみたいですね」

「ダンジョンの在り方については未だに謎が多くてね。現状の状況だけを見れば、現実世界にゲームのダンジョンシステムを押し込めたみたいな認識で良いと思うわ。なんでこんな風になったのかはまさしく神のみぞ知るっていう感じね」


ドロップ品に関しては本当に問題が多く、探索者のトラブルで一番多いのがドロップ品に関してだそうだ。基本的には使わないのであれば売って分配になるそうだが、使うドロップだったりした場合は、他の探索者に差額を払うというのをダンジョン管理課としては推奨している。

だがこれもあくまでも推奨しているだけで、これに沿わなくても罰則等はない。


その為、ドロップ品を専有する為に他のパーティメンバーに危害を加えたり、スクロールを勝手に使ってしまったりと問題は絶えない。


なのでドロップ品についてはパーティを組む際は事前にどうするかを決めておくことが大事とのことだ。


「海外では平気で殺人事件になった件もあるし、ドロップ品について慎重にね」

「それは怖いですね」

正直、ドロップ品に関しては結構死活問題だったりはするが。収入的な意味で・・・

「ああ、私はドロップ品に関してはすべて所有権は暁さんで大丈夫です」

「えっ!?」

突然の提案に驚きを隠せなかった。

「大丈夫です。私はどうせ国から支援されるので、稼ぐというよりは強くなるのがメインなので問題ありません」

確かにその通りだが自分より年下、しかもまだ高校3年生の女の子に金銭的な面で考慮されるのは気が引けてしまう。

「そういう訳には・・・」

「まぁ高額ドロップが出てきたときは相談しますが、基本的には暁さんの物にして大丈夫です」

その条件を譲る気はないのか、にっこり笑いながらもこちらに有無を言わせないほどの圧をかけてきた。


「まぁそのお言葉には甘えておいたほうがいいよ。小林さんには国からの手厚い支援が入るからね。恐らく金銭的な面で不便を感じることは今後ないと思うわ」

日和からも援護が入り、了承せざるを得ない空気となり、渋々ではあるが頭を下げた。


「その支援の話なんだけど、とりあえずこれを渡しておくわね」

そう言って取り出されたのはスクロールだった。

「このスクロールで覚えられるスキルは生命感知、半径10m範囲の生き物の場所を感知することができるスキルだけど、自衛の為にもこれを覚えておいてほしいそうよ」

スキルの詳細を説明しつつ、沙月にスクロールを差し出す。


「えっ!?スクロールってものすごく高いんじゃ!?」

支援されるとは聞いていたが、いきなりスクロールを渡されるとは予想外だったようだ。

「まぁ高いは高いけどこれはそれほどでもないからね。いろんなモンスターからドロップするし、100万位で買えるものだけど、これがあれば日常生活でも周囲の人を把握できるから、自衛の為にもってことであなたに支給されることになったわ」


支援でいきなり100万とは、ほんとに国として沙月を大事にしたいという姿勢が伝わってくる。

沙月は恐る恐るスクロールを手に取った。


「スクロールを使うには、スクロールを手に取りスキル取得と言えば取得できるわ」

「スキル取得」

覚悟を決めた沙月はそう呟くと、スクロールが光かがやき消えた。


「どう?」

「すごいですね、なんとなくですけど周囲の人の気配がわかります」

「慣れてくれば範囲が拡がったり、感知する対象のフィルタリングも出来るようになるから頑張って練習してね」

「わかりました」


「さてこれで準備はオッケーだから早速ダンジョンに向かうわよ」


時計は10時を指していた。

ダンジョンに向かう為にゲートをくぐる。昨日と同じように大した荷物もないので特に問題はなかった。

レンタル用の装備を借りダンジョンへと潜入した。





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