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きふ、きふ、気分♪

作者: 尾生 礼人

(;^-^)

「ダンナ、ダンナ!

魔王軍に親を殺された、まずしぃ子どもたちに愛の手を!」


(-.- )

「……わかった」


‘チャリ~ン♪’


戦士は、募金箱に1万ゴールド入れた!



── 一月後(ひとつきご) ──


in 酒場


(^ー^)\(^_^)/(^ー^)

「おね~さん! こっち、こっち! お酒と おツマミ、ジャンジャン持ってきて♪」


はしゃぐ慈善 活動家たち。


( `_ゝ´)

「……オイ」


( `Д´)

「あ~? な~によ、

アン……タ!?」

Σ( ゜Д゜)


水をさされて振り向くと、1万ゴールドを寄付した戦士がいた。


(#-"-)

「ずいぶんと羽振りがいいな? 私が寄付した1万ゴールドは どうした?」


(^○^;)

「け…… 経費よ、経費!

あたしらだって……たまには気晴らし しないと……ねぇ?」


(^o^;)(^o^;)(^o^;)

「「「そう! そう!」」」


( ̄へ ̄#)

「マスター……。こいつらは、よく ここに来るのか?」


( ´ー`)

「……ここ一月(ひとつき)ほどは毎日ですかねぇ。

( `_ゝ´)

なぁ、アンタら……?

ウチの酒場を ひいきに してくれるのは、ありがたいけどよ。

そういうことなら、もう来ないでくれないか?」


( ;`Д´)

「こ、この裏切り者っ! いつもは同じ穴のムジナのくせにっ!」


(;`Д')(;`Д')(;`Д')

「「「そうだ! そうだ!」」」


(-"-#)

「……同じ穴の? どういうことだ。マスター?」


目の座った戦士が、マスターに顔を向ける。


( ;`Д´)

「こ、このバカども! 黙ってりゃ、分からないのに!」 


( ;゜Д゜)

「お、お前が裏切るから……!!」


(-"-#)

「質問に答えろ……」


ゴゴゴゴゴ……。


怒りが質量を持って、その場を圧倒する。


( ;゜Д゜)))

「い、いえね……? いつもはコイツらが、団体に寄付をしてくだすった御大尽を お礼の会食にって誘って……ウチの酒場に連れてきてくれるんで……」


(;^^)))

「ご…… 50ゴールドのコースを頼んで……。りょ、領収証は100ゴールドで切ってもらってでやすね……?」


( ´‐`#)

「……差額の50ゴールドは、そのつど 山分け、か……」



(-"- )

「……今度は、しっかり届けるんだぞ」


<( ;_ _)>

「ハハァ~! 戦士さま~!」



(^o^)

「ヘッヘッ……。親分さん、毎度~……」


(´-`)

「……お前かァ。

てぇこたぁ、まぁた お人好しどもから金を集めたかよ?」


(^o^)

「それも これも、ここいらの恵まれない子どもたちの為でやんすよ♪

これ…… 今回のミカジメ料でやんす」


(´- `)

「オゥ、5千ゴールドか……。

これで半分、てこたぁ、元は1万ゴールドか?

ずいぶん気前の いい御仁(ごじん)も いたもんだナァ……」


(^_^)

「どーせ、ここまで ついてきやせんからね……。分かりゃあ、しませんや♪」


( ´∀`)

「それも そうか……。ワッハッハ!

……おっと、忘れるとこだった。5千ゴールドの受け取り証文。それと お前の取り分、2,500ゴールドだ」


(^^)

「ありがたく、ちょうだいしやす♪」


( ´-`)

「この後は、まぁた駐在 職員(なかま)と一緒ンなって、支援 物資を配って回るのか? この好きモンが!」


( ´艸`)

「へへ……。そいつは、言いっこナシでさぁ……」


( ´-`)

「後家は ともかく、カラダの育ってねぇガキどもの どこが いいんだか……。物資と引き換えにアレコレ要求すんのも、たいがい に しとけよ?」



(-"-#)

「……で?」


(;._.)

「すんませんした!」


(;_ _)(;_ _)(;_ _)(;_ _)

「……」


仁王立ちする戦士。


土下座する地元 親分……。


ズタボロで正座する慈善 団体 会長と駐在 職員(なかま)たち……。


(-"-#)

「お前ら、牢屋に入る覚悟は出来てるな?」


(;`□´)

「ウ……ウチの団体は、これでも人類 連合の所属 機関でやんすよ!?

あっしと職員(なかま)は、各国 有力貴族の四男 五男坊だし……。あっしらコネ就職組は、何かあっても親が握りつぶしてくれるんでやんす! ろ…… 牢屋なんて入っても、すぐに出てこられるんでやんすから!」


(;`Д')(;`Д')(;`Д')

「「「……そ、そうだ! そうだ!」」」


(-"-#)

「ほぅ……。

では、こいつを見たことは あるか?」


戦士が胸元から取り出して見せたのは、人類 連合 認定 勇者 証だった。


( ; ゜Д゜)

「げぇっ?! まさか、異世界 勇者のナミコ・トベ!? ヤツは女のはずじゃあ……?

'.・ (゜ε゜( ──ぶべらっ?!」


(-"-#)

「……悪かったな。これでも女だ」



( ・∇・)

「最近、勇者さまが 難民キャンプへ 自ら足を運んで 一人 一人に直接、支援 物資を配っておられるそうだぞ?」


(^-^)

「さぁすが、勇者さまだ!」


慈善団体の悪事が露見して以降、勇者は他人を信用せず、自ら現地へ(おもむ)くようになりましたとさ。


おしまい。


異世界 勇者 ナミコ・トベ

ライフ ワークとして、仲間の大聖女 エンヌ・カーンと ともに各地の難民キャンプを回る。


勇者が直接 来るとなってはネコババも できず、各地の地元 親分も 駐在 職員も、


(ーεー)  ( ・ε・)( ・ε・)( ・ε・)

((((カネだけ出して、来なきゃい~のに……))))


と渋い顔……。


しかして、大聖女様から親しく お声を おかけいただいたり、あとから感謝の お手紙を いただいたりで、大喜び。


特に地元の顔役は、苦労してマフィアのドンにまで のしあがったはいいものの、世間からは疎まれ恐れられ蔑まれ、かと言って、足を洗おうとすれば 後ろから刺される。


自分は無理でも、せめて子供はカタギの世界で平和に生きてほしい……。


それすら諦めていたとこに、大聖女の慈善活動に協力したことで地元 名士の仲間入り。子供がカタギの世界で生きていく足掛かりとなり……。


そんなわけで、各地の顔役たちは、すっかり大聖女のファン……もとい、立派な協力者に。



疑えばキリがないけど、闇が深い……。


大きな不正だと目をつけられやすいから、チョロチョロ、ちょろまかす。


年 10万の不正なら、千人いれば1億、一万人いれば10億。


アッチやらコッチやら、あの手 この手…。


官民問わず、不正だらけ。

(病院 経営者が国から受け取ったコ◯ナ手当てを医師や看護士に平等に分配しなかったり、親が子ども手当を私物化したり……。

昔なら、農◯などの業界団体が、カネをまとめて受け取り、不平等に分配。こーてき資金のとーにゅーにほんそーてくれた せ~じや、とー にカネの一部をキックバック。選挙では、構成員に そのせーじや たちに票を入れるよう、きょーせー してたみたい。

A市みたく、タ◯シー運転手 相手でも、子ども相手でも、個人口座を作らせて直接 振り込むのが吉。団体や会社や親に渡すと、不平等に分配したり横取りしたり……。

一度、ぜんれーが出来ちゃうと、これまでみたく美味しい思いが出来なくなるので、直 振り込みを嫌がって、古いやり方を必死に継続なう……)

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