ガルガス天昇
ミラ・ジュンはアッレクスの言葉に彼女は首を横へ振った。
「まだ、昇天魔法をかけなくてはいけない人がいます」
そうして、ある場所を見つめると、ある霊体が漂っている。
「アレは誰の霊体なのだ」
「アレはガルガスだよ」
アックスの問いに彼女が答えると、ガルガスの霊体は脅えて、そこから離れ様としたが、急に動けなくなった。
「思ったとおり、此処にいたのね」
その言葉を聞いたガルガスの霊体は叫ぶ。
「お前のお陰で、ワシはカラダを失ったのだぞ、お前のカラダを乗っ取ろうとしたが、強いチカラによってできなかった。それにありえない、勇者と賢者の子供だと」
「言いたいのはそれだけなの」
ミラ・ジュンが訊ねると、ガルガスの霊体は言う。
「お前は、本来なら、勇者か賢者になるべき者だ。なのに何故、魔導師になることを選んだのだ」
「だって、魔導師になると決めた頃は、お母さん達が、勇者様と賢者様だって知らなかったから」
「なんだと」
ミラ・ジュンの言葉にガルガスは唸った。
「魔導学校へ行く数日前に知ってしまい、父に記憶封じをされてしまったけど、記憶封じの授業の時に、偶然にとけてしまったの」
彼女のその言葉にガルガスは驚く。
「簡単にとくな」
「ごめんだけど、これ以上、あなたと話すことはないから」
ミラ・ジュンはすぐに昇天魔法をガルガスにかけた。
「なんて、速さだ」
ガルガスはさっきの様子を見ていたので、彼女の魔法の速さを知っていたが、実際のその速さを体験する。
「ダレス先輩も、魔法は速いよ。あなたはそれを知らなかった様ね」
「いやだ。まだ、死にたくない」
ガルガスは叫ぶが、ミラ・ジュンは静かに言った。
「あなたは、すでに霊体なのよ」
ガルガスは何かを叫ぼうとしたが、彼女はすでに昇天呪文を唱え終わって、彼は天に帰って行く。
「これで、本当に終わりなのか」
アックスが周りを見渡した。
「本当にこの件が終わりならいいけど」
ミラ・ジュンはそう言って、ある物陰を見る。
「出てきたらどうですか、トーガさん」
「いや、すごいな、ミラ・グラクス」
トーガは作り笑顔で現れた。
「すまない、キミタチの警告を聞き入れていたら、こんな事態にならなかったのに」
トーガの仲間の一人がミラ・ジュンに頭を下げる。
「おい、こんな奴に、簡単に頭を下げるな、そもそも、こんな事態になったのは、ツインズ・ハートの奴らがこの世界を我が物にしようとしていたからだ」
トーガがその仲間を睨む。
「たしかに、ツインズ・ハートのごく一部が起こしたことだ。だが、お前はそれをツインズ・ハート全体が行ったことして、委員会に報告したのだろ」
その仲間が言うと、トーガはそれが当たり前の様に言った。
「あぁ、それが事実だ」
「残念だけど、報告書はワタクシも出したよ」
ミラが言うと、彼は笑い出す。
「誰が、お前みたいな、小娘の報告書を信じるか」
「それはどうかしら、ワタクシのには証人もついているから」
ミラ・ジュンが言うと、トーガはあることに気がついた。
「他の奴はどうした」
「彼らには証人として、出頭してもらって、報告書と減刑願い書を渡しているわ」
ミラ・ジュンがそう言うと、トーガが笑い出す。
「たとえ、証人がいても、必ずオレの方が採用される。これで、お前達も終わりだな、ツインズ・ハート」
「それはどうかしら」
ミラ・ジュンは笑い、トーガの顔を見た。




