昇天魔法
《どうゆうことなの》
ジュンの疑問にミラは納得した。
(そうゆうことなのね)
「どうした。やはり、只の魔導師には我を倒せないか」
レガルタは笑い出す。
「そう、只の魔導師には魔王を倒すことはできない、でも、あなたに昇天魔法をかけることはできるわ」
「どんな意味だ」
レガルタがミラ・ジュンを睨んだ。
「あそこを見たら、その意味がわかるから」
彼女はレガルタが封印されていた場所を指差した。その場所をレガルタが見ると、屍蝋があった。
「あれは」
レガルタはその屍蝋を見てあることに気がつく。
「アレは我なのか」
「そう、アレはあなたよ。おそらく、あなたをたおしたのは、アイオリス様だよ」
ミラ・ジュンは話しで聞いている。アイオリスの英雄譚を思い出した。レガルタがアイオリスに五重結界を放つと、衝撃波と一緒に五重結界を弾き返したことを。
「まさか、我はあの時に、すでに」
「それはわからないけど、五重結界の為に、魂が天昇してはいなかったと思う」
ミラ・ジュンは静かに呟く。
「おのれ、こうなったら、お前のカラダを奪うまでだ」
レガルタがミラ・ジュンに近づこうとすると、その場から離れなくなった。
「どうゆうことだ。霊体ならどんな障害でも関係なく動けるのに」
「いえ、霊体だからこそ、コレは絶大な効果があるのよ」
ミラ・ジュンが呟くと、彼はそのことを思い出す。
「昇天魔法、だが、あの魔法を使うには時間がかかる筈だ」
「そうだよね、でも、もう、あなたは天に帰ることになるから」
ミラ・ジュンが呟いて、すぐに昇天魔法の呪文を唱え始めると、レガルタのいる場所にあった魔方陣が光輝き、レガルタのたましいを浄化し包み込んで浮き上がって消えていった。
「これで、すんだのか」
アッレクスが訪ねると、彼女は首を横に振って、ある場所を見ると、形を持たない霊体が漂っている。
「アレは誰の霊体なのだ」
「アレはガルガスの霊体だよ」
ミラ・ジュンが言うと、ガルガスの霊体は怯えて、そこから離れ様としたが、急に動けなくなった。
「思ったとおりに、此処にいたのね」
その言葉を聞いたガルガスの霊体は叫ぶ。
「お前のお陰で、ワシはカラダを失ったのだぞ、お前のカラダを乗っ取ろうとしたが、強いチカラによってできなかった。それに、ありえない、勇者と賢者の子供だと」
「言いたいのはそれだけなの」
ミラ・ジュンが訊ねると、ガルガスの霊体は言う。
「お前は、本来なら、勇者か賢者になるべき者だ。なのに何故、魔導師になることを選んだのだ」
「だって、魔導師になると決めた頃は、両親が勇者様と賢者様だって知らなかったから」
「なんだと」
ガルガスが唸った。
「魔導学校へ行く数日前に知ってしまい、父に記憶封じされてしまったけど、記憶封じの授業の時に、偶然にとけてしまったの」
彼女のその言葉にガルガスは驚く。
「簡単にとくな」
「ごめんだけと、これ以上、あなたと話すことはないから」
ミラ・ジュンはすぐに昇天魔法をガルガスにかけた。
「なんて、早さだ」
ガルガスはさっきの様子を見ていたので、彼女の魔法の早さを知っていたが、実際にその早さを体験する。
「ダレス先輩も、魔法は早いよ。あなたは知らなかった様ね」
「いやだ。まだ、死にたくない」
ガルガスはさけぶが、ミラ・ジュンは言う。
「あなたは、すでに霊体なのよ」
ガルガスは何かを叫ぼうとしたが、彼女はすでに昇天呪文を言い終わって、彼は天に帰っていった。
「これで、本当に終わりなのか」
アッレクスが周りを見回す。




