魔王と魔導師
レガルタのその笑顔を見て言う。
「母がアイオリス様ってことと父がメテアク様ってことは知っているわ」
「そうか、それで、結界を強化する為にやって来たのか」
そのことを聞いたミラ・ジュンは笑い出した。
「だったら、すでに結界を強化に強化を重ねているわ、それに、このことは母さん達は知らないから」
「なんだと、それはどうゆうことだ」
レガルタがミラ・ジュンを睨むと、彼女は苦笑する。
「だって、母さん達が勇者と賢者ってことは記憶封じによって封印されたのだから」
そのことを聞いたレガルタは改めて彼女の姿を見て、気がつく、彼女はどう見ても、勇者や賢者の格好ではなく、魔導師の格好であった。
「お前の職業はなんだ」
「見てのとおりの、魔導師だよ」
彼女は今の職業に誇りを持って言う。
「記憶封じされていたのに、どうやって、取り戻したのだ」
レガルタはミラ・ジュンを睨みつけた。
「偶然にとけてしまったの」
彼女はその一言ですませて、レガルタを睨みつける。
「こうなったら、あなたを倒してみせます」
「どうゆうわけだ」
ミラ・ジュンのその言葉にレガルタは唸ってしまった。
「今のワタシタチは両親が勇者と賢者だと知らないことになっているから、記憶が戻ったことが両親に知られてしまうと困ってしまうから、此処でけりをつけます」
ミラ・ジュンが杖を構える。
「そんな、個人的な理由で我の封印されている場所を探していたのか」
レガルタが彼女を睨みながら言うと、ミラ・ジュンは言った。
「それも理由の一つだけど、ワタシタチ自身が、アイオリス様達の苦労を無駄にしたくなかっただけだよ」
「そういえば、五重結界が長引けば、中のモノは外と同じ時間となり、亡びてしまうと、聞いたことがある」
アックスが思い出すと、ミラ・ジュンは笑う。
「そうだ。だからこそ、この時を待っていたのだ。だからこそ、此処から出て、勇者をさらいか、時を停める魔法かけて結界に閉じこめて、これ以上歳をとるのを止めてやる」
レガルタは笑って、彼女を見るが、ミラ・ジュンは笑い出した。
「お母さんは今でも綺麗だよ。それに、以前、歳をとっても、お祖母ちゃんみたいに綺麗でいたいって言っていたよ」
「お祖母ちゃんだと」
レガルタはミラ・ジュンを睨むと、彼女はその考えを見抜いて言う。
「ワタシタチにとっては曾祖母ちゃんのことだよ」
「なんだと」
レガルタは目を大きく開いた。そんな手本がいるとは、想定外だった。
「永遠の命が欲しくないのか、アイオリスは」
「命の大切さをお母さんは知っているのよ」
ミラ・ジュンは以前、母から聞いたことを思い出す。
「どんな人間も永遠の若さを」
レガルタが言葉を続け様とすると、ミラ・ジュンは大声を出した。
「人間の中にはそんな考えを持っている人もいる。でも、お母さんは命が尊いことを知っている」
レガルタはそう言ったミラ・ジュンの瞳にある恐怖を感じる。
「何者だ。お前は」
レガルタはその恐怖に訊ねた。
「魔導師だよ」
彼女はその一言ですませる。
「只の魔導師が魔王である我に歯向かうことができる筈はない」
レガルタは腰に指していた剣を抜いた。
「覚悟しろよ。只の魔導師が魔王に立ち向かったことを」
レガルタが彼女に襲いかかって来る。ミラ・ジュンは杖でその攻撃を受け流そうとしたが、太刀筋は何故か杖を通りすぎて彼女のカラダを傷つけた。
「どうゆうことなの」
ミラ・ジュンはすぐに治療呪文を唱えて、レガルタから離れる。
《どうゆうことなの》
(わからない、でも、たしかに、攻撃は受け止めていた筈なのに)
彼女達が話しあっていると、ある場所に目をやるとあるモノがあることに気がつく。




