魔王復活?
その頃、トーガ達は取っていた宿屋で宴を行っていたが、仲間の一人はあることが気にかなったので、トーガが持っていた魔導書を見直していた。
「これはどうゆうことだ。このやり方をすれば、レガルタは完全に封じ込めることができるなんて」
「おい、どうしたのだ、お前」
ほろ酔い気分のトーガがやって来たので、彼は真剣な顔で言う。
「トーガ、やっぱり、この魔導書は怪しい、どうして、レガルタの名前が書かれているのだ」
「それはたぶん、勇者アイオリス一行の誰かが書いた物だからだろう」
トーガは彼がなにを言おうとしているか考えなかった。
「トーガ、話しによると、五重結界はレガルタ自身が、勇者アイオリスを閉じ込める為に放ったものだよ。それだったら、いくら天才だと言われている賢者メテアクでもわからないぞ」
「そんなことはどうでもいいじゃないか、オレは、あのいまいましい、ツインズ・ハートどもを葬ることができるのがうれしいのだから」
そう言ったトーガは再び酒を飲むために酒盛りの場所へ戻って行く。
「もし、レガルタの封印が解けたら、どうするつもりだよ」
彼はレガルタの封印が解かれ、再び、魔王が暴れ出す恐怖にかられてしまったので、トーガ以外の仲間の説得を始めた。
「そんな」
仲間は彼のたてた説に息を飲む。
「それが本当なら、我らが行った結界再生は」
「間違いだった。あのジュンは恐らく、それを恐れていたに違いない」
彼はそう言って、仲間達を見て、ある決意をした。
「みんな、なんとか、トーガを言いくるめて、レガルタの結界に行こう、まだ、奴が結界から出ていなければ、新しい五重結界を張って奴を封じ込めるのだよ」
「それしかないか」
「けれど、どうやって、トーガの奴をレガルタの結界まで連れて行くしかない、もし、レガルタが現れたら、我らが命をかけて、再び封印するしかない」
彼らは結果を固めて、酔って眠り込んでいるトーガを見る。
何も無い空間で笑い声が響く。
『思ったとおりに、結界が緩んた。感謝するぞ、身のほど知らずの愚か者ども、これも、我が計画どおり、さあ、待っていろ、アイオリス、歳をとったお前は我に膝まづくだろう、これで世界は我が物となる』
此処はレガルタが封印されている場所、そこで、ある不思議な現象が起きていた。それは、レガルタを封印している球体がゆっくりと、地上に降りて、その球体から左右の手が出てきてそこから左右に大きく広げて
やがてカラダをその球体から出した。
「ついに結界から出ることができたぞ、どのくらいの年月がたったのだろう」
その結界から現れた者は呟く。
「約二十年以上はたっているよ」
物陰から一人の女性の声がして、銀髪の女性が現れた。
「勇者アイオリスと賢者メテアクの娘か」
その者がその女性を待っていたかの様に見つめる。
「アタクシが勇者様と賢者様の娘だって、魔王レガルタ、あなたはなにを言っているの、勇者様と賢者様は男性だよ」
それを聞いた魔王レガルタは笑い出した。
「知らないのか、アイオリスは実は女性だということを、世間をごまかせても、我をごまかすことはできない」
そのことを聞いたその女性はあることに気がつく。
「まさか、あなたは、あの時、わざと自分に結界魔法を弾き返される様に計画していたのですか」
「そのとおりだよ。小娘」
レガルタは長年の夢がかなった様に女性を見る。そして、呪文を唱えて、魔法を発動させようとするが、その魔法を発動させるだけの魔力がないことに気がついた。
「そんな、この辺りに漂っている筈の我が魔力がない」
レガルタが叫んでいると、金髪の若者が現れて言う。
「ミラ・ジュン、そういうことか」
「そのとおりです。アックスさん、もし、結界が破られても、暫くは漂っている魔力を吸収されない様に、魔力吸収の水晶を置いていたのです」
ミラ・ジュンと呼ばれた女性とアックスと呼ばれた若者が笑い合った。
「なるほど、お前はあの魔導書に書かれていたことを信用しなかったのか」
レガルタはミラ・ジュンを睨む。
「だって、五重結界には決められやり方なんて存在しないって、先生が言っていたし」
ミラ・ジュンがそう言って、さらに言葉を続けた。
「こりすぎだよ。存在しないレガルタの五重結界のやり方なんて」
「見たのか、我が用意したあの魔導書を」
レガルタは顔色を変えると、ミラ・ジュンは笑う。
「ミラ、あなたの思っていたとおりね」
ミラ・ジュンが言うと、レガルタは驚いた。
「お前達は、ツインズ・ハートなのか」
「そのとおりだよ。ワタシタチは、ツインズ・ハートだよ」
ミラ・ジュンが答えると、レガルタは笑い出す。
「そうか、アイオリスとメテアクの娘がツインズ・ハートとは」
「それで、なにが言いたいのですか」
ミラ・ジュンはレガルタを睨みつけた。
「そうか、知らなかったのか、お前は」
レガルタが彼女を見て笑う。




