身に余るチカラを求めし者の最後 2
その言葉を聞いたガルガスはミラ・ジュンを睨みつけた。
「どうゆうことだ」
「知りたいなら、先輩を解放して」
ミラが訴える。
「バカなことを言うな、このカラダはワシのモノだ」
ガルガスが叫び、そして、ミラ・ジュンに襲いかかった。
「覚悟しろよ。小娘共」
ミラ・ジュンはガルガスの攻撃を簡単に防いで、魔法弾を打ちだして反撃をした。
「おのれ、これでは、二人を相手にしている様なものだ」
ガルガスは彼女を睨む。
(こいつは、普通のツインズ・ハートじゃない)
「どうしたのだ。ガルガス」
ミラに変わってジュンが彼を睨みつけた。
「黙れ、寄生虫め」
ガルガスは思わず大声を出す。
「なにを恐れているのだ。ガルガスさん」
アックスが言うと、彼はアックスを睨んだ。
「若造、何故、お前は小娘と共にいる」
「二人と共にいたいからさ」
アックスが笑っていると、ガルガスが召喚した召喚獣が吹き飛ばされてきた。
「マスター、思ったとおり、強いです。このウォータム・マーメイドは」
マレイスと呼ばれていた召喚獣がガルガスに助けを求める。
「おのれ」
ガルガスはさらに召喚獣を呼び出そうとするが、ミラ・ジュンはすかさず攻撃をして、呼び出す隙を与えなかった。
「あなたには、これ以上、先輩の召喚獣を使わせるわけにはいかないわ」
彼女がガルガスを睨むと、彼は笑う。
「それは違うぞ、あいつのモノはワシのモノ、ワシのモノはワシのモノだ」
そう言ってガルガスはミラ・ジュンに襲いかかっ来た。
「これ以上は止めて、先輩のカラダが」
彼女はガルガスの攻撃を受け止める。
「心配するな、魔王の魔力など使いこなしてみせる」
ガルガスはその状態で魔法を使おうとしたが、魔法が発動することはなかった。
「そんなバカな、魔法が発動しないだと」
「カラダがこれ以上耐えられないと判断したのよ」
ミラ・ジュンが言うと、ガルガスは叫び声を上げる。
「黙れ、黙れ、魔導剣士」
ガルガスはミラ・ジュンから離れて、魔法弾を打ち出そうとしたが、目眩がした。
「どうゆうことだ」
「つまり、もう、先輩のカラダには魔王の魔力には耐えられないことよ」
彼女は哀しそうに言う。
「バカな、ワシのカラダが魔王の魔力に耐えきれないだと」
《そうゆうことみたいだな、ガルガス》
彼の中にいるダレスが言った。
(お前は知っているのか、ダレス)
ガルガスはダレスに尋ねるが、ダレスは哀しそうに笑う。
《知っているもなにも、強大なチカラをカラダに入れると、そのチカラにカラダが耐えられない場合がカラダが朽ちてしまう》
(そんな、バカな)
ガルガスは愕然となった。
「どうしたのですか、ガルガスさん」
ミラ・ジュンが訊ねると、ガルガスは彼女の方を見る。
「ミラ・ジュン、魔導剣士、お前は魔王のチカラを得ているワシの魔法を打ち消すとは」
「魔導剣士たしかにそうだけど、今は只の魔導師よ」
ガルガスの言葉に彼女は答えた。
「そうか、魔導師かつまりワシはそれだけのチカラしかなかったのか」
そうして、ガルガスは前に倒れそうになったので、ミラ・ジュンは彼を支えようと近づいた。
「大丈夫ですか、先輩」
「あぁ、大丈夫だ。ミラ・ジュン、キミタチ、二人には迷惑をかけた」
ガルガス、いや、ダレスが疲れた様に笑う。
「ミラ・ジュン、奴は大丈夫なのか」
アックスが周りを警戒しながら、彼女に近づいた。
「ガルガスにはもう、先輩のカラダのコントロールをできるだけチカラはありません」
「そうか、でも、彼は」
アックスは心配そうにダレスを見つめる。
「仕方がありません、奴とよく話しをして、奴の野望を阻止できなかった私自身の責任です」
ダレスは力無く笑った。
「先輩は悪くはありません、多分、話しをしても、ガルガスは己の野心を棄てることは無かったと思います」
ミラがそう言うと、ジュンも続けて言う。
「そうゆうこと、あいつは、ダレスと違って、自分の過ちを認めないようだからね」
「有難う、二人共、これでお別れだ」
ダレスが笑顔で言うと、ミラ・ジュンも笑顔で答えた。
「さよなら、ダレス先輩」
そうして、ミラ・ジュンはダレスから離れると、彼のカラダは砂となって消えていった。その後、落ちている魔法水晶を拾って、呪文を唱えると、ガルガスに呼び出されていた召喚獣はその魔法水晶に吸い込まれて消える。
「魔王の魔力にカラダがついていかなかったのね」
ミラ・ジュンは哀しそうに目を閉じて言った。




