ツインズ・ハート
ある一人の金髪の二十代の一見は細身に見える若者が
バトルアックスを片方の肩に乗せ、ライトアーマーを着て歩いていた。
「しまったな。さっきの食堂で食べればよかったかな」
お腹を押さえて呟きながら見回す。
「あれは」
彼はある銀髪の女性魔導師が倒れているのを発見た。
「キミ、大丈夫か」
彼はその女性魔導師に近づいて、起こすと、彼女は身をよじって、目を開けると、彼はその瞳の色に驚く。
「オッドアイだ」
彼は一瞬、彼女の瞳と髪の毛の色を見て、勇者アイオリスのことを思い浮かべるが、彼女が瞬きをすると、その瞳は、何故かブルーアイへと変化した。
「なんだって」
彼は思わず目を擦った。その時、目覚めた彼女が立ち上がり素っ頓狂な声を上げる。
「ミラ、何処にいるの」
「キミ、仲間がいるのかい」
その言葉を訊いた彼女は、彼の顔を見て驚いて慌てて首を横へ振った。
「私は、一人だよ」
「だが」
彼女は彼の様子が気になったのか、あることを口にすることにする。
「ねぇ、あなたは、ツインズ・ハートのこと、どう思う?」
「ツインズ・ハートだって、まぁ、その者の態度自体で、対応を変えるけど」
彼は笑いながら答えた。
「そうなの」
彼女は少し安心したような声を出す。
「どうゆうことだい」
彼が訊ねると、彼女は決意をして口を開いた。
「実は、私、いや、僕達は、ツインズ・ハートなのよ」
そのことを、訊いた彼は頭を捻る。
「キミがツインズ・ハートだって」
彼は黙って彼女を見た。
「はい、そうです」
「じゃあ、ミラって言うのは」
それを訊いた。彼女は自分のカラダを押さえて言った。
「ミラはこのカラダの本来の主だよ」
「ちょっと、待ってくれ、カラダの本来の主だって」
彼は驚いてしまった。何故なら、一般的なツインズ・ハートはそんなことはあまり言わないと聞いているから。
「変わっているよ。キミは」
彼は優しく笑いかけた。
「そうなの、友達達からも、よく言われるのよ」
彼女は恥ずかしそうに笑う。
「ところで、どうして、こんな所で倒れていたのだ」
そう言われて、彼女はそのことを思い出そうとする。
(あれって、私に向けられたモノでしょう、どうして、こんなことになっているの)
「大丈夫かい、えーと……」
「ミラ・ジュン・グラクス、それが、僕達の名前です」
彼の問にミラ・ジュンが答えた。
「そうか、俺の名前は、アックス・リバートだよ」
彼はそう名乗る。
「あ、今は私のことはジュンと呼んでくれない」
「ジュンか、それなら、もう一人はミラって言うのだな」
アックスはミラ・ジュンの言葉に笑った。
「そう、あの子の名前は、ミラ、私の双子の妹よ」
「そうか、双子の妹か」
アックスは感心して、彼女の顔を見る。
「倒れていたことは、ミラに訊いてね、私の口からは、ちょっとね」
「そうか、わかった」
アックスはそれ以上のことは訊かなかった。
その時、ほぼ同時に二人のお腹が鳴る。
「お腹が減ったな」
アックスが何気なく言って笑った。
「そうね」
ジュンはつられて笑う。
「そういえば、此のちかくの村に、食堂が在ったな」
「じゃあ、そこにいきましょう」
ジュンがいきなり、アックスを引っ張った。
「おいおい、どうしたのだよ」
「あの子が目覚めさせるいい方法を思いついたのよ」




