対決開始
ガルガスは調べに調べたレガルタの封印された洞窟に辿り着いた。
「ガルガス、此処が、魔王レガルタの封印された洞窟なのか」
ケシトがガルガスに訊ねる。
「そのとおりだ」
「これで、あなたが魔王レガルタの魔力を手にして、ミラが我らの同志となれば、この世界は我らツインズ・ハートのモノとなりますね」
エレが笑うと、その様子を見てガルガスは内心笑った。
(愚か者ども、お前達は所詮、ワシの手足だ)
「よし、魔王レガルタの魔力だけを奪う儀式の準備を始めるぞ」
ガルガスは連れて来た部下に命じる。
「わかりました。マスターガルガス」
ガルガスとエレ達にマリオットと化した者達は魔王レガルタが封印されていると思われて浮かんでいる虹色の球体の下に魔法陣を描き始めた。
「これで、魔王レガルタの魔力はワシのモノだ」
ガルガスは笑って、エレ達の方を見る。
「もしかすると、ミラがやって来るかもしれない、ワシが魔王レガルタの魔力を手に入れるまで相手を頼む」
「わかりました。ガルガス」
二人は頭を下げて、そこから離れる。その様子を見て、ガルガスは笑った。
「さぁ、もう少し早くしろ」
ガルガスはマリオット達に命じる。そうすると、彼らはいままで以上に作業の速度を上げる。
「それでいい、これで、ミラが此処を探し当てる前に、ワシは魔王レガルタの魔力を手にすることができる」
ガルガスは自分がそのチカラを使って世界の支配者となった自分を思い描いた。
「これで前世からのワシの夢がかなう」
マリオット達はそんな言葉も入らないかの様に作業を続ける。
ミラ・ジュンとアックスはダレスの本に書かれてある魔王レガルタの封印されている洞窟の近くにやって来た。
「先輩の本のとおりだと、此の辺りに魔王レガルタの封印が有る筈だわ」
ミラ・ジュンは辺りを見渡しながら呟いていると、アックスが声をかける。
「あそこじゃないかい」
そこには一組の男女が野原に立ち周り警戒する様に見見回していた。
「その様だね」
ミラ・ジュン達はその場所に向けて歩き出す。
「ミラ、どうして此処がわかったの」
その男女の女性が彼女を見つけて近づいて来た。
「あなたは、エレ、ライラはどうしたの」
ミラ・ジュンはエレ達のことを知っていたので、訊ねると、エレは笑い出す。
「彼女はわたしのカラダを自分のモノにしようとしていたので、ガルガス様に封じてもらったのよ」
「エレ、ライラはそんな考えは持ってはいないわ」
ミラ・ジュンが言うと、エレは彼女を睨んだ。
「ばかなことを言わないで、あなただってそうよ。ジュンだって、あなたのカラダを狙っているわよ」
「それはない」
ミラ・ジュンはきっぱりと言う。
「何故、そう言いきれるのだ。ミラ」
男性もミラ·ジュンに近づいて来た。
「ケシトさん、あなたもツインズ・ハートだったの」
ミラ・ジュンが訊ねると、ケシトが笑う。
「そのとおりだよ。ミラ」
「あなたも、兄弟を封じられたのね」
ミラ・ジュンは悲しそうに二人を見つめた。
「それは違うわ、ミラ、ワタシタチは要らない者をガルガス様に封じ込めてもらったのよ」
エレがそう言ったが、何故か急に彼女の瞳から涙が溢れる。
「それはなになの、エレ」
ミラ・ジュンがそれを見て、訊ねると、彼女はそれに気がついて涙を拭いた。
「どうして、わたしが涙なんで流すの」
「それが、あなたの本心じゃあないの」
ミラ・ジュンがエレを眺めて言う。
「なにを言っているのミラ、わたしはこのカラダを守ったのよ」
エレはミラ・ジュンをに睨みつけた。
「そうだとも、我らはこのカラダの主だ。あいつらはそれを狙っていたのだから、その前に手を打ったのだよ」
ケシトは彼女を睨み訴える。
「あなた達は、ガルガスに騙されているのよ」
ミラ・ジュンが必死に言ったが、二人は耳を貸そうとはしなかった。
「黙れ、ミラ、お前の方がジュンに騙されているのだ」
ケシトが再びミラ・ジュンを睨む。
「全く、私がミラのカラダを狙っているって、ふざけないでよ」
ジュンがミラにカラダのコントロールを渡して貰って言った。
「ジュンか、お前はそのカラダが自分のモノだと思わないのか」
「このカラダはミラのモノだよ。私は時々貸して貰うだけだよ」
ケシトの問にジュンは答える。
「本当にそれだけでいいのか、お前は」
ケシトが言うと、ジュンは呆れ顔で言った。
「なにを言っているの、私はミラのことが好きなのよ。それにこのカラダはミラのモノよ」
「ウソを言うな、セイの奴は、俺のカラダを狙っていたのだぞ」
ケシトは声を張り上げた。
「あなたと双子の兄弟のことなんて私にはわからないけど、それが本当にその人の本心と思っているの」
ジュンがエレとケシトを睨む。
「黙れ、寄生虫」
二人はジュンを睨んだ。
「いい加減にして」
ミラはジュンからカラダのコントロールを返して貰って二人に言う。
「ミラか、お前はどうして、寄生虫を受け入れる」
ケシトがミラ・ジュンを睨みながら言った。
「姉さんは寄生虫なんかじゃあない、気がつかなかったら会えなかった人だよ」
ミラ・ジュンは胸を押さえて言う。
その様子を二人は呆然と眺めた。




