教会での夜
ミラ・ジュン達は炊事場に入ると、子供達はミラ・ジュンとメリメに振り向いた。
「早く、作ろうよ」
「えぇ、そうね」
メリメは笑って、ミラ・ジュンの方を見る。
「ミラ・ジュンさんは、好き嫌いは有りませんですか」
「嫌いな物は少ない方ですよ」
ミラ・ジュンは笑顔で言った。
「そうですか、それじゃあ、シチュすーにしますか」
「はい」
ミラ・ジュンは笑う。
食事の準備が済み、メリメがミラ・ジュンにアックスを呼んでくるように言った。
「ミラ・ジュンさん、アックスさんを呼んできてくれる」
「はい、わかりました」
ミラ・ジュンは外へ出て、アックスを探し出す。
「アックスさん、食事ができましたよ」
「そうか、すぐに行く」
アックスは笑って、斧を元の場所に戻して、ミラ・ジュンに近づいた。
「みんなが待っでいるから行きましょう」
「あぁ、そうだな」
アックスは再び笑う。
二人が戻って来ると、子供達は待ちかねたように言った。
「お姉ちゃん達、早く、早く」
「だめでしょう、ミラ・ジュンさん、アックスさん、すいません」
メリメが謝っていると、ミラ・ジュンは自分達の幼い頃のことを思い出す。
「いえ、ワタシタチも、このくらいの時には、そうでしたから」
「そうなの、で、何人兄弟なの」
メリメがミラ・ジュンの顔を見て訊ねた。
「上に兄と姉の三人、あ、ちがったわ、ボクと姉さんを入れて四人兄弟ですよ」
彼女は笑って答える。
「そうなの、アリタ様も、大変だったね」
メリメは苦笑した。
その時、子供の一人のがミラ・ジュンを見つめる。
「お姉ちゃんも、ミカ・ルヤと同じ、ツインズ・ハートなの」
「そうだけど」
彼女が答えると、他の子供達もミラ・ジュンを見た。
「じゃあ、お姉ちゃん達も、すごく仲がいいのだね」
「そうだよ。ボクと姉さんはとても仲がいいのだよ」
ミラ・ジュンは彼らに笑いかける。
「メリメさん、お腹が空いたよう」
子供達が思い出した様に、再度言ったので、メリメは気がついた。
「ごめんなさい、すっかり忘れていたわ」
メリメは子供達に謝って、食事の感謝の祈りを済ませて、食事を始める。
その食事の騒がしさに、アックスは少し驚いたが、ミラ・ジュンにとっては、懐かしさを感じた。
食事を済ませて、片付けも済ませて、メリメはミラ・ジュンとアックスに子供達を風呂に入れる手伝いを頼む。
「わかりました。じゃあ、アックスさんは、男の子の方を頼みます」
「よし、わかった」
アックスは笑った。
そうして、子供達を風呂に入れて、子供達と上がったミラ・ジュンは充てれた部屋に入る。
《まさか、お母さんやお父さんの秘密を知っているって思わなかったわ》
(そうだね)
ジュンとミラが話し合っていると、その時、ドアを誰が叩いた。
「どなたですか」
ミラ・ジュンが声をかけると、ミカ・ルヤが数人の子供を連れて来る。
「どうしたの、ミカ・ルヤ」
ミラ・ジュンが驚いていると、彼女が言った。
「この子達が、眠れないから、本を読んでだって」
「それはいいけど、ここじゃあダメだよ」
ミラ・ジュンは幼き頃のことを思い出す。
「どうしてなの」
子供達の中から、不満の声が上がったが、ミラ・ジュンにとっては予想の範囲内だった。
「だって、途中で眠たくなったら、困るでしょう」
ミラが言っていると、ジュンが変わって言う。
「そうだよ。眠たくなって、部屋に戻って、目がさえてしまうこともあるよ」
(姉さん、そこまで言わなくても)
ミラが苦笑した。
「まぁ、そうゆうことだから、ボクが、みんなの部屋へいくから」
ミラは笑って、子供達と一瞬に部屋へ向かう。
「そうして、二人は彼の故郷へ行き、結婚をして幸せに暮らしました。終わり」
読み終えたミラ・ジュンが周りを見回すと、子供達は静かに寝息を立てていた。
「読み方ガンダム上手ね」
ふと、小声がかかる。
「あ、メリメさん」
ミラ・ジュンも小声で答えて、子供達を起こさない様に気を着けて立ち上がり、メリメの元に向かった。
「ミラ・ジュンさん、有難うございます」
メリメが頭を下げる。
「いえ、タダで泊まらせていただいているので、その礼ですよ」
ミラ・ジュンも頭を下げた。
「けど、本当に読み方が上手ね」
メリメが褒めると、ミラ・ジュンは頬を紅く染める。
「幼い頃、よく、母や父に、それに、兄と姉に、せがんで物語を読んでもらっていたから」
「どうすれば、子供が眠れるか知っていたのね」
メリメが笑った。
「はい」
ミラ・ジュンも笑う。
「ところで、アリタ様やクリス様はお元気ですか」
メリメは彼女に訊ねた。
「え、はい、元気です」
「そうですか」
メリメはふとあることを思い出して笑う。
「どうしたのですか」
不思議に感じたミラ・ジュンが感じた。
「いえ、アイオリス様が女性で、メテアク様を愛されていると知った時、ワタシは思わずメテアク様に嫉妬してしまったわ」
「え、どうしてですか」
ミラ・ジュンがメリメの顔を見て訊ねる。
「ワタシは、アイオリス様に恋をしていたの、でも」
「父には勝てなかった」
メリメの言葉にミラ・ジュンは言った。
「はい」
メリメは頷く。
「でも、あのあ二人が結婚されて、嬉しかったわ」
メリメは言葉を続けた。
「そうですか」
ミラ・ジュンは嬉しそうに笑う。
「御免なさいね、こんな話をして、おやすみなさい」
「いえ、父と母の話が聞けて、よかったです。おやすみなさい」
ミラ・ジュンは返事をして、部屋に戻った。




