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零の風~あるパイロットの戦争~  作者: 佐久間五十六
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物価

 零戦が誕生した頃の物価と言えば、大卒初任給75円の時代である。現代よりは低い金額水準だが、その分貨幣価値が高かった。

 今は無くなってしまったが1円の下に(せん)と言う単位の通貨があった。100銭で1円となり、コーヒーは1杯5銭、ラムネも1本5銭であった。つまり、100分の5円の価値と言う事になる、当時は100円もあれば金持ちに分類された。一般庶民には、100円以上の紙幣には縁の無い代物であった。

 現代の経済では株の世界を除いては1円以下の貨幣は存在しない。それは、戦後インフレが進んだ事によるものであり、大卒初任給は約20万円前後まで上昇している。

 デフレ、デフレと連呼される昨今だが、日本人の持つ貨幣価値はどんどん低下して来ている。物価と戦争は何の関係性も無いと思われるかもしれないが、そうではない。

 戦争に必要な航空機や艦船や車両の燃料や、武器・弾薬・兵站に至る全ての物が、物価の影響を受ける。お金は人生に必要なものだが、国家間の戦争にも、必要不可欠である。経済力で勝る国が勝つとも言える。戦争の勝敗に経済力で勝る国が勝つと言うのは、何も今に始まった事では無い。

 資金・兵器・兵力の3要素を満たして初めて戦争に勝てる。たかが、物価。されど物価。なのである。日本が戦後経済力を重視したのは、戦争の苦い経験があるからなのだろう。

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