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零の風~あるパイロットの戦争~  作者: 佐久間五十六


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昭和20年9月2日

 日本人は昭和20年8月15日を終戦の日として、認識しているが、それはあくまでも日本人が第二次世界大戦において、昭和天皇陛下が国民に伝えた(玉音放送)日であり、国際法的な日本の終戦日は、米国海軍戦艦ミズーリ上にて降伏文書にサインした昭和20年9月2日の事である。

 何故9月2日を終戦の日としない慣習が、いつから始まったのかは定かではないが、昭和20年9月2日までは、日本の戦争は終わっておらず確定していなかったのは事実である。現に組織的行動(陸海軍)各部隊の行動をみても明らかである。

 例えば海軍の特攻隊等は同年8月15日以降にも出撃して戦死者を出しているが、同年9月2日以降に戦死者を出した部隊は存在しない。陸軍の一部は継戦を訴えて軍事クーデターまがいの事をやっているし、とにかく日本の混乱は同年9月2日まで収まらなかったのが、事実である。

 とは言え、戦争は負け戦となった。日本が戦争に初めて負けた瞬間であった。多くの日本人が苦難の人生を歩む事を強いられた。過酷な未來が待っていたのは言うまでもない。不安も大である。空里天斗(そらさとあまと)もその内の一人である。海軍を辞める事になれば、恐らく無職になるだろう。

 三菱重工業製作所に戻れる可能性はあるかもしれないが、それを保証してくれる人間等いない。幸いにして独り身であった為、何とか遣り繰りを続ければ生きて行く事は出来ても、未来への大きな不安を拭いさる事は出来なかった。

 灰塵と化した建物を見て茫然自失をする人間等が、そこから立ち向かい、日本を世界に冠する大国へと成長させた事は素直に誇って良いだろう。先人の努力があったからこそ、今の日本があるのである。

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