表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
零の風~あるパイロットの戦争~  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/60

最難関チェックリスト

 航空機が一つの商品として、実戦配備されるまでには、数多くのチェックリストをクリアしなければならないが、その中でも最難関とされているのが、急降下のテストである。もし仮に機体の強度や設計上のミス等から小さな不具合があれば、それが積み重なり大事故になる。

 そう言ったものを確認する為にはこの急降下のテストはリスキーなのだが、機体の強度を図るには外せないチェックリストではある。だが、ここはパイロットの命の安全が第一である。急降下の途中で空中分解してしまえば、死を避けるのは困難である。

 幸いにして三菱重工業名古屋航空機製作所には熟練のテストパイロットがいた。中尾純利と言う男が操縦工がその人だ。彼は軍人ではなかったが、日本で初めてのパラシュートによる脱出成功者であり、フラッター(旗の様に機体がはためく現象の事)等に対しても抜群のテクニックで対応する事が出来た。

 そんな中尾も急降下のテストは嫌なものであっただろう。一歩間違えれば死ぬ世界にいたからだ。ただ、この最難関のチェックリストをクリアしなければ、試作機が日本海軍の正式採用となる事はない。実際の水上戦闘になれば、無理な急降下爆撃もしなくてはならないし、何よりも敵機体よりも、有利なポジションをとるためには、急降下を用いなければならない時もある。艦戦であろうと艦爆であろうと、機種に関わらず航空機、取り分け軍用戦闘機に至っては、降下する能力。つまり急降下の能力は必須のものである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ