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お付き合い。

「ああ、やっぱり。御浜さん国広さんと付き合いだしたのかぁ」


「え、と、ごめんなさい一応そういう事にはなったんですけど……。おおっぴらに話すことでもないかなぁと思って」


「そうだねー。まあうちの会社社内恋愛は別に禁止じゃ無いし。石山さんだって嶋原さんに猛アピールしてるしね。いいんじゃないかなぁ」


「ああ、でも、ごめんなさい内緒にしといて貰えませんか? あまりそういうの広まると困るので……」


「そう? 別に悪い話じゃ無いと思うけど」


「そう言うことじゃなくて……。あたしこういうのよくわからないからうまくいかなかったら恥ずかしいし……」


「んー。考えすぎだとおもうけどなあ。でもいいわ。内緒にしておくから安心してね」


「ごめんなさい友坂さん」




 あれから。


 あたしは国広さんと賭けをした。


 とりあえず付き合ってみて国広さんがあたしを本気にさせれば国広さんの勝ち。

 やっぱりダメ、本気で好きになれなかったら国広さんの負け。


 あたしが許可しない限り手は出さないから、と。


 そんなのこっちにデメリットは何もないのに。

 それでもいいから、

 ゲームのつもりで疑似恋愛してみない?

 そう言いくるめられて。


 酔っててきちんとした判断が出来なかったのかもしれないけど、あたしはそれを受け入れた。


 今考えてたらそんなの国広さんに申し訳ないって思うしたぶん酔ってなかったら断ってたと思うけど。


 とりあえず、そういう話になったのだった。




 友坂さんは自分のことをニャータイプだとよく言うんだけど、実際ほんと感が良い。

 一を聞いて十を知るじゃないけど、ほんのちょっとのカケラから答えを見つけるのが得意? なのかな。

 だからよく人から仕事の事で質問されたりする事が多いんだけど、よくまああっという間に正解に辿り着くものだと何時も感心してしまう。

 自分では勘違いも多いよ? って言うんだけど。


 今回もあたしと国広さんの微妙な変化に気がついた感じで、

 二人の関係って変わった?

 と、直球で聞かれ。


 あたしは思わずお付き合いすることになって、って答えちゃってた。


 まあ。しょうがないかなぁ。




 ピロロン


 ——今夜ご飯食べて帰ろ? 俺仕事途中だけど一緒に食事したいんだ。


 そう、メッセージが飛んできた。


 ——りょうかいにゃ♪


 あたしはそんなメッセージのついたかわいい猫のスタンプを押した。

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