66/74
『比翼連理』
これは美しく残酷で、胸が締め付けられるような生まれ変わりの物語です。
ごんのすけさん作『比翼連理』。
魔女・プルケリマと使い魔イザールは、出逢った時にもう惹かれ合っていたように思います。
黒猫イザールは時や事象により色を変え。
そして形を変え。
プルケリマの生まれ変わりを捜します。何度生まれ変わっても、求めずにはいられない魂の枯渇。
決して優しいばかりの話ではないのに、読み終えると、彼らの愛情の美しさ、罪深さ、尊さに胸打たれます。
二人はまさに比翼連理。天にあっては鳥、地にあっては樹となり、身体を分け合って寄り添う。
時を超えて互いの存在を求め、渇望する二人の姿は罪深くもやはり美しいとしか言わざるを得ないのです。
『永久に』




