『胡桃の中の蜃気楼』
上等の茶葉で淹れた紅茶、そよぐ風、本場のイングリッシュガーデン。
そんな空気の流れる上質な物語はいかがでしょうか。
主人公のヘンリーは溢れる知性、類まれな美貌、ヴァイオリンの腕前を持つ全寮制学校の生徒(物語開始時点)。
伯爵の長男として生まれます。
『メランコリー』
そんな彼が煙草を嗜み、少々、荒んだ時期もありました。
ヘンリーが宝物のように大切にしている妹・サラはヘンリーの異母兄妹です。
『父母の愛』
インドからやってきたサラにヘンリーは、確かに彼女は両親より愛されていることを語るのです。
『差し伸べる者』
ヘンリーの親友・アーネストもまた魅力的な人物で、後に弁護士となり、その手腕を発揮します。
『無邪気』
アーネストの弟・デヴィッド。無邪気な中に光る叡智があります。
『天使』
ヘンリーの弟・アレンは、最初こそ嫌味な人物と見えましたが、次第にその美質を発揮していきます。
『パトリック』
中には氷のように冷静沈着なキャラクターも。
そして忘れてはならない重要な人物。
日本からの留学生です。
『柔にして剛』
杜月飛鳥。一見穏やかで物柔らかですが、こうと決めたことには引き下がりません。
更に彼の弟が曲者です。
『龍笛』
杜月吉野。料理から為替から音楽、数学まで何でもこなす天才児。
彼の言動に周囲は翻弄されます。
『弓引く者』
弓道まで嗜むのですから、非の打ちどころがありません。
物語は南国の政変にまで及び、壮大なスケールとなっております。
『アーニーとヘンリー』
いつかこの幼馴染の幼少期の話を拝読したいな、と思う九藤です。