『 君の声は僕の声 ~天空の蒼に沈む王国~ 』
今回、ご紹介するのは樹里さん作『 君の声は僕の声 ~天空の蒼に沈む王国~ 』です。
さる架空の国。琥珀色の瞳の子供らは大人になれず、成長する術を求めて旅に出る。
暗躍する企業、寄宿制の学校、そして陵墓。
少年たちの冒険活劇とも言える内容に、ドキドキハラハラ。
『イシカ』
イシカとは、自然に宿る神や精霊のようなものだそうです。
作中でこの言葉が出た時、湧いたイメージがこの絵でした。
和紙や折り紙、ティッシュなどを使った貼り絵です。
拝読してから、衝動的に作りたくなりました。
誰にでも、イシカに出逢う可能性はある。もしも強く、自然や人と共鳴することがあったなら…。
そんなことを思います。
『時に棲む花』
物語のキーパーソンでもある秀蓮。主人公である聡を、導き、友情を育んだのが彼でした。
彼の秘密は、この絵のタイトルにあります…。
『雨は降っただろうか』
聡の暮らすこととなった学園の、兄貴分的な存在の櫂。
彼の故郷は長い干ばつに苦しんでいました。
『無垢の渦』
気まぐれな言動で周囲を困惑させる少年・杏樹。
その謎は、悲しい生い立ちにありました。
『癒貴』
癒しの手を持つ杏樹の母・杜雪です。
楼蘭のような場所に住んでいたように思い、そのイメージを手繰るように、刺繍部分は色鉛筆にしたりと、工夫してみました。
『静木』
少年たちをサポートする瑛仁。
落ち着いた物腰、流麗な所作の青年です。
『旋律』
ピアノを奏でる少年・透馬は温和な気質だが…。
『花想い』
秀蓮を一途に想い続ける高貴な女性・紅蘭。
『いつか動く時を信じて』
主人公の少年・聡です。
彼らの身体の時計は止まったまま。
それでも再び動き出す日が来ることを信じて、前に進みます。
この作品の、核とも言えるところ。
今は更新が中断されていますが、続きが待ち遠しい作品です。